44 / 244
【黒の創造召喚師 ―Closs over the world―】
第039話 魔物と少女①
しおりを挟む
「くっ……!? なんて速さなの!」
ツグナの感知スキルが魔物の存在を捉えた頃。登校途中に魔物の気配を掴んだと連絡を受けた御水瀬千陽は、奥歯を噛み苦い表情を浮かべながら先行する魔物を追っていた。
彼女は白桜学院の特進I類クラスに所属する生徒で、リーナの隣のクラスにいる。丸い目に細くしなやかな黒く長い両脇の髪を結えたその顔は、年相応の可愛らしさが滲み出ている。その可愛らしさと態度から感じられる優しさから、彼女は同年代だけではなく、幅広い年齢層から声をかけられることが多い。
事実、彼女が今日登校していた際も、杖をついたお婆さんから道を聞かれたばかりである。
御水瀬家はこの地域にある由緒ある家の一つで、彼女の父は家の裏にある「御水瀬神社」の神主を務めている。千陽は父の仕事柄、事あるごとに巫女服姿で神社の手伝いをしている。祭りの際は屋台を出すために場所を貸したり、年始には破魔矢に御守りなどを販売したりと多様な年齢層の人と接する機会が多い。そうした環境と事情ゆえに、自分は見知らぬ人から声をかけられることが多いのかも……と自己分析をしている。
そんな背景を持つ彼女のもう一つの顔が陰陽師としての顔であった。御水瀬家は古くから続く陰陽師の家系で、特に人に危害を与える化生――魔物と戦う「対魔師」を多く輩出してきた一族であった。千陽も例に漏れず幼少期から訓練を受けて来た。
対魔師は彼女の「御水瀬家」の他にも、「火之輪家」・「鏑木家」・「土御門家」・「金城寺家」の計五家がある。
この五家にはそれぞれに名前に由来する得意属性が存在し、御水瀬家の持つ得意属性は「水」。攻防を兼ね備えた万能型の属性として認知されており、その属性を得意とする御水瀬家はこれまでに多くの依頼を受けてきた歴史を持つ。千陽は呪符を使用した戦闘に特化しており、そのバリエーションも多いことから、早くから御水瀬家のエースと目されていた。
そんな彼女が登校途中に魔物の連絡を受けてから早1時間余り。魔物の姿を捉えた千陽は、女豹が獲物を追い立てるが如く、標的を街から離し、この草木が生い茂る場所まで誘導する。
現在、両者の間はおよそ500メートルほどの距離があり、千陽は鬱蒼と木々が生い茂る雑木林の中を駆けている。走りっぱなしの状態が続いているため、既に息は上がり、浮かんだ汗が撫でる風に乗って散っていく。
「ゴガアアアァァッ!」
千陽が追う魔物は少し開けた場所に出ると、腹の底を揺らす吠え声と共に彼女と対面する。
(……ようやくその気になった、ということかしらね)
追いついた千陽は深く息を吐いてその魔物と対峙する。青銅色の肌に膨れ上がった筋肉と上下に伸びる牙。頭からは弧を描くように伸びる角が生え、爬虫類の眼に似た黄色の瞳が彼女を捉えている。
武器の類は所持していないものの、その血管が浮き上がった筋肉は、易々と自分の頭を握り潰せるだろうと千陽は想像する。
「――先手必勝っ!」
自らを奮い立たせるように一喝した千陽は、後ろ腰に取り付けているホルスターから呪符を引き抜いて叫ぶ。
「出でよ、蛟っ!」
彼女の求めに応じ、目前に掲げた呪符から水の蛇が飛び出す。この水蛇は彼女が最も使用頻度の高い術式で、噛み付く攻撃・トグロを巻いての防御・相手を縛り上げる拘束と様々な場面に対応できる。
「フルウゥゥ……シャアアアアァァァッ!」
飛び出した水の蛇は、一直線に魔物に向かうと、その長い身体を首と四肢に巻き付かせた。
「ゴガッ! ウルアアアァッ!」
ギチギチと締められる力に、魔物の口から苦悶に満ちた声が漏れる。
「よしっ! なんとか動きを封じることができたわね。これなら――」
動きを封じたことで千陽に生じた一瞬の隙。次の攻撃を繰り出そうとするそのわずかな間隙を、締め上げられた魔物は遠のく意識下で突いた。
「ウゴガアアアァァッ!」
絞り出すような咆哮と同時に、魔物の腕や脚の筋肉が膨れ上がる。身体を縛り付ける水の蛇がそれを抑え込もうと更に力を込めるものの、魔物の抵抗は激しく、ついにはその呪縛を引き千切られてしまう。それと同時に千陽の手にしていた呪符もひとりでに千切れて大地に帰っていく。
「――くっ!? 何ていう馬鹿力なの! だったら……今度は数で押し切る! 行けっ! 水虎狼の陣!」
千陽は別の呪符を取り出し、今の自分が持つ最大の技を繰り出す。
彼女の呼び声に応じ、左に水の虎が、右に水の狼が顕現し、地を蹴って魔物へ襲いかかった。
ツグナの感知スキルが魔物の存在を捉えた頃。登校途中に魔物の気配を掴んだと連絡を受けた御水瀬千陽は、奥歯を噛み苦い表情を浮かべながら先行する魔物を追っていた。
彼女は白桜学院の特進I類クラスに所属する生徒で、リーナの隣のクラスにいる。丸い目に細くしなやかな黒く長い両脇の髪を結えたその顔は、年相応の可愛らしさが滲み出ている。その可愛らしさと態度から感じられる優しさから、彼女は同年代だけではなく、幅広い年齢層から声をかけられることが多い。
事実、彼女が今日登校していた際も、杖をついたお婆さんから道を聞かれたばかりである。
御水瀬家はこの地域にある由緒ある家の一つで、彼女の父は家の裏にある「御水瀬神社」の神主を務めている。千陽は父の仕事柄、事あるごとに巫女服姿で神社の手伝いをしている。祭りの際は屋台を出すために場所を貸したり、年始には破魔矢に御守りなどを販売したりと多様な年齢層の人と接する機会が多い。そうした環境と事情ゆえに、自分は見知らぬ人から声をかけられることが多いのかも……と自己分析をしている。
そんな背景を持つ彼女のもう一つの顔が陰陽師としての顔であった。御水瀬家は古くから続く陰陽師の家系で、特に人に危害を与える化生――魔物と戦う「対魔師」を多く輩出してきた一族であった。千陽も例に漏れず幼少期から訓練を受けて来た。
対魔師は彼女の「御水瀬家」の他にも、「火之輪家」・「鏑木家」・「土御門家」・「金城寺家」の計五家がある。
この五家にはそれぞれに名前に由来する得意属性が存在し、御水瀬家の持つ得意属性は「水」。攻防を兼ね備えた万能型の属性として認知されており、その属性を得意とする御水瀬家はこれまでに多くの依頼を受けてきた歴史を持つ。千陽は呪符を使用した戦闘に特化しており、そのバリエーションも多いことから、早くから御水瀬家のエースと目されていた。
そんな彼女が登校途中に魔物の連絡を受けてから早1時間余り。魔物の姿を捉えた千陽は、女豹が獲物を追い立てるが如く、標的を街から離し、この草木が生い茂る場所まで誘導する。
現在、両者の間はおよそ500メートルほどの距離があり、千陽は鬱蒼と木々が生い茂る雑木林の中を駆けている。走りっぱなしの状態が続いているため、既に息は上がり、浮かんだ汗が撫でる風に乗って散っていく。
「ゴガアアアァァッ!」
千陽が追う魔物は少し開けた場所に出ると、腹の底を揺らす吠え声と共に彼女と対面する。
(……ようやくその気になった、ということかしらね)
追いついた千陽は深く息を吐いてその魔物と対峙する。青銅色の肌に膨れ上がった筋肉と上下に伸びる牙。頭からは弧を描くように伸びる角が生え、爬虫類の眼に似た黄色の瞳が彼女を捉えている。
武器の類は所持していないものの、その血管が浮き上がった筋肉は、易々と自分の頭を握り潰せるだろうと千陽は想像する。
「――先手必勝っ!」
自らを奮い立たせるように一喝した千陽は、後ろ腰に取り付けているホルスターから呪符を引き抜いて叫ぶ。
「出でよ、蛟っ!」
彼女の求めに応じ、目前に掲げた呪符から水の蛇が飛び出す。この水蛇は彼女が最も使用頻度の高い術式で、噛み付く攻撃・トグロを巻いての防御・相手を縛り上げる拘束と様々な場面に対応できる。
「フルウゥゥ……シャアアアアァァァッ!」
飛び出した水の蛇は、一直線に魔物に向かうと、その長い身体を首と四肢に巻き付かせた。
「ゴガッ! ウルアアアァッ!」
ギチギチと締められる力に、魔物の口から苦悶に満ちた声が漏れる。
「よしっ! なんとか動きを封じることができたわね。これなら――」
動きを封じたことで千陽に生じた一瞬の隙。次の攻撃を繰り出そうとするそのわずかな間隙を、締め上げられた魔物は遠のく意識下で突いた。
「ウゴガアアアァァッ!」
絞り出すような咆哮と同時に、魔物の腕や脚の筋肉が膨れ上がる。身体を縛り付ける水の蛇がそれを抑え込もうと更に力を込めるものの、魔物の抵抗は激しく、ついにはその呪縛を引き千切られてしまう。それと同時に千陽の手にしていた呪符もひとりでに千切れて大地に帰っていく。
「――くっ!? 何ていう馬鹿力なの! だったら……今度は数で押し切る! 行けっ! 水虎狼の陣!」
千陽は別の呪符を取り出し、今の自分が持つ最大の技を繰り出す。
彼女の呼び声に応じ、左に水の虎が、右に水の狼が顕現し、地を蹴って魔物へ襲いかかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。