黒の創造召喚師 ―Closs over the world―

幾威空

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本編

第081話 魔煌石を巡る攻防(南の陣) A part③

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「さぁてお前ら、一丁化け物退治と洒落込もうぜ! 派手に行くぞ、リル、サクヅキ、フラン、白兎っ!」

 彼の呼び声に魔書が光を帯び、同時にツグナを中心とした青白い光の柱が四本、天に向かって伸びる。
 その光の柱が徐々に細くなり、やがて完全に消失すると、彼の周囲には

 銀灰色の狼、リル
 ガンソードを背負った白髪赤目の少年、白兎
 片眼鏡モノクルをかけた白衣姿の女の子、フラン
 赫色と蒼色の双剣を携えた少年、サクヅキ

 といった彼の自慢の召喚獣たちが顕現する。

 呆気にとられる蓮や健介を差し置き、ツグナは召喚した四名に対して即座に指示を出した。
「フラン、お前はリルと白兎を連れてあの蜘蛛女の対処を頼む。ケガ人はとりあえずコレを渡しておくから、飲ませた後は休ませておいてくれ。頼むぞ、分析官っ!」
「アイアイサ~」
 フランはニッと笑いながらツグナがアイテムボックスから取り出し、投げ渡した回復薬をパシッと受け取る。

「リル、お前がメインの攻撃役アタッカーだ。頼むぞ」
「承知した」
 傍らに寄り添うように立つリルの頭を一撫でして告げるツグナに、リルはぶるりと身を震わせながら力強く言葉を返す。

「白兎、お前はリルのサポートだ。フランがいるから問題はないだろうが、ちゃんと指示は聞いておけよ」
「へいへい、わーったよ」
 ツグナの指摘に、白兎は少しばかり頬を膨らませて不愉快さを滲ませつつも、最後は素直に返事をする。

「んで、残るサクヅキは俺と一瞬に来い。お前は俺と竜退治だ」
「あいよ!」
 不敵な笑みを見せて告げるツグナに釣られるように、ニッと口の端を吊り上げて承諾するサクヅキ。召喚された4人の従者たちは、それぞれが笑みを浮かべ、興奮冷めやらぬ様子で二手に分かれ、戦闘配置に着いた。

「あ゛ぁ? 何だあのガキは……折角楽できるかと思ったのにさぁ。わらわらと頭数を増やしてくれるし、面倒ったらないね。ったく、しゃーない。こうなったらさっさと二人であの黒づくめののガキを叩くとするかね。術者がくたばれば、あの面倒な召喚獣も消えるだろうし」
 一度大きなため息を吐いたガンマは、傍らで黙したまま微動だにしない九条の方に顔を向ける。
「ほら、突っ立ってないで、お前も――」
 だが、返って来た言葉は

「断る」

 明確な拒絶の言葉と、ゾッとするほどに「狂喜」に取り憑かれた九条の笑みであった。
「あ゛ぁ!? おま、何言って……」
 それでもさらに食い下がろうとするガンマに、九条はギロリと鋭い目で睨みつけながら低い声を発する。
「断るって言ったんだ。あのガキは俺の獲物だ。ヤツは俺がコイツで喰い千切ってやる。ククッ……あぁ、そうだ。俺が、あの小生意気なツラしたガキを……今度こそは、この手で――」
 狂気に満ち、その手で嬲る瞬間を今か今かと待ちきれない様子でブツブツと独り言を呟く九条に、さすがのガンマもドン引きして「あぁもう分かったよ」とそれ以上の言葉をかけるのを止めた。

「仕方がない。それじゃあ――ここらでキッチリ仕事、しますかね」

 九条からすげなく協力の要請を断られたガンマは、リルたちを真正面に捉えながら呟いた。
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