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東翔病院
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『シロツメグサで冠を作ったの!』
『2人で作ったからショウくんにあげる!』
『ありがとう!』
『シロツメクサの花言葉はね...!』
「...シロツメグサの、花言葉は...」
夢から目を覚まし手元の携帯で花の名前を調べる。
「...約束?」
あの日僕は何を約束したんだ...?
あの時の、三人で...
昨日の夢とも現実とも取れないあの出来事を思い出す。
「...東翔病院...」
まだ手の中にあった携帯を操作しホーム画面に戻る。
9/29(土)
6:32
と表示されている。
土曜だしいくか、と思い寝巻きから普段着に着替える。
携帯を持ち地図アプリで東翔病院を検索し歩き出す。
朝ごはんを食べてないな、と思ったがコンビニに寄るのが億劫だった。
かれこれ10数分。東翔病院に着く。
自動ドアをくぐると待合室。
土曜日だしやはり混んでいるのは予想はしていたがやはり混んでいる。
辺りを見回し受付に真っ直ぐに向かう。
「ご要件はなんでしょうか」
「ゼロと言う人を出してください」
「...ゼロ先生、ですか?」
先生、と言ったか。
あの人医者だったのか、と思うと受け付けナースは備え付けの電話で誰かと話しているようだ。
暫くしてナースはこちらを向き直す。
「ゼロ先生が及びになったお客様ですね。6階の研究室でお待ちです。」
どうぞ、と言われ近くのエレベーターに乗る。
6のボタンを押し6階に向かう。
チーン、と音が鳴ってドアを見るとまだ4階。
誰か乗ってくるのか?と思いみると帽子をかぶった紫髪の女性が入ってくる。
俯いているため顔こそ見えないが髪の長い女性だな、と思った。
その女性からか低い声で
「ハトのところに行くんだね」
ハト?誰だ?
その女性は5階に着くとそそくさと降りていった。
気付くと6階。
左に曲がり暫くすると研究室と紙の貼られたドアを見つける。
そっとドアを開けると金髪の白衣を着た昨日のゼロという男性がフラスコとフラスコを混ぜ合わせていた。
「...ゼロさん?」
「...終わった。
...林ショウ!いつの間に居た...?」
「...今です」
「...!?」
「...というか、覚えていた時ってどう言う...」
「...あーわかったわかった。一つ一つ言っておく。
まず1つ目は覚えていた時っていうもの...人食か怪我をした人間以外は忘れるんだ」
...ああ、とても面倒臭いことになりそうだ。
ショウは少しだけそう思うのだった。
『2人で作ったからショウくんにあげる!』
『ありがとう!』
『シロツメクサの花言葉はね...!』
「...シロツメグサの、花言葉は...」
夢から目を覚まし手元の携帯で花の名前を調べる。
「...約束?」
あの日僕は何を約束したんだ...?
あの時の、三人で...
昨日の夢とも現実とも取れないあの出来事を思い出す。
「...東翔病院...」
まだ手の中にあった携帯を操作しホーム画面に戻る。
9/29(土)
6:32
と表示されている。
土曜だしいくか、と思い寝巻きから普段着に着替える。
携帯を持ち地図アプリで東翔病院を検索し歩き出す。
朝ごはんを食べてないな、と思ったがコンビニに寄るのが億劫だった。
かれこれ10数分。東翔病院に着く。
自動ドアをくぐると待合室。
土曜日だしやはり混んでいるのは予想はしていたがやはり混んでいる。
辺りを見回し受付に真っ直ぐに向かう。
「ご要件はなんでしょうか」
「ゼロと言う人を出してください」
「...ゼロ先生、ですか?」
先生、と言ったか。
あの人医者だったのか、と思うと受け付けナースは備え付けの電話で誰かと話しているようだ。
暫くしてナースはこちらを向き直す。
「ゼロ先生が及びになったお客様ですね。6階の研究室でお待ちです。」
どうぞ、と言われ近くのエレベーターに乗る。
6のボタンを押し6階に向かう。
チーン、と音が鳴ってドアを見るとまだ4階。
誰か乗ってくるのか?と思いみると帽子をかぶった紫髪の女性が入ってくる。
俯いているため顔こそ見えないが髪の長い女性だな、と思った。
その女性からか低い声で
「ハトのところに行くんだね」
ハト?誰だ?
その女性は5階に着くとそそくさと降りていった。
気付くと6階。
左に曲がり暫くすると研究室と紙の貼られたドアを見つける。
そっとドアを開けると金髪の白衣を着た昨日のゼロという男性がフラスコとフラスコを混ぜ合わせていた。
「...ゼロさん?」
「...終わった。
...林ショウ!いつの間に居た...?」
「...今です」
「...!?」
「...というか、覚えていた時ってどう言う...」
「...あーわかったわかった。一つ一つ言っておく。
まず1つ目は覚えていた時っていうもの...人食か怪我をした人間以外は忘れるんだ」
...ああ、とても面倒臭いことになりそうだ。
ショウは少しだけそう思うのだった。
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