叡知の夢

松本羊平

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同の章

北斗七星と十二支の関係 後編

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麻綾(一樹と美樹が到着したのは、到着したのが昼頃。これまでの経緯もそこそこに、亜里沙は中宮府と未申町の中継地点にある夢幻郷の彼岸花の社に向かう事を提案する。)

叡知「彼岸花の社は、此処に来る前に経由して来たけど、雪と氷の亜里沙にはちょっと熱いと思うで?」

亜里沙「彼岸花の社からの方がSYBILLA CLUB(シビラクラブ)が近くなりますからね。一樹、私は美樹と共に満月の日まで、彼岸花の社に泊まり込みますので、その間だけ、水晶堂の方を見て頂けないでしょうか?」

美樹「えぇ・・・一樹も一緒が良い。」

亜里沙「ここの集落は、幻妖族の巣窟の幻惑の樹海と隣接しています。此処純高知は、水晶の結界によって、夏でも雪と氷で幻妖族の侵入を阻んで来ましたが、裏を返せば水晶堂の巨大水晶に何かあれば、幻妖族の侵入を許す事になります。」

亜里沙「叡知と貴女が修行に励んでいる間、この集落を守れるのは一樹だけです。」

一樹「そう言うことだ。それじゃあ、今日から8日後にまた顔出すとしますか。」

麻綾(そう言うと、一樹は水晶堂に残り、叡知達(亜里沙と美樹)は彼岸花の社に向かう。)

美樹「ねえねえ叡知⭐︎修行をする上で、貴方の生年月日と出生時間と出生地を教えてくれない?」

麻綾(叡知は生年月日と出生時間と出生地を教える。)

美樹「天粱星(南斗星)で、統率や実務を表す星。丑年生まれも考慮すると虚空蔵菩薩の守護仏の加護と、巨門星(北斗星)で、物事の処理が的確で、研究熱心な星って所かな。」

亜里沙「そう言えば亜樹は、亥年ですが同じく巨門星(北斗星)。彼女は大和有数の松平家のご令嬢にして、SLF(セルフ)銀行の経理。麻綾と同じく貴方が20歳の頃からの長い付き合い。」

亜里沙「そして現在、彼女は朱雀に憑依されている。朱雀から解放し、血液型を取り戻し、六合の恩恵を受けると同時に婚約を結ぶと良いでしょう。」

叡知「・・・。」

亜里沙「貴方が、なんでも自分でやらないと気が済まない性分も分かります。ですが、何かを始めたい時に真っ先に必要なのは資金。それを受け取る資格がありながら、自ら放棄するのは愚の骨頂ですよ?」

叡知「そりゃあそうやけど・・・。」

美樹「決まりだね⭐︎それじゃあ早速、特訓特訓⭐︎」

麻綾(叡知は半ば亜里沙の圧に圧されて返事をすると同時に、美樹との修行が開始される。そして、7月10日(水)の陰の刻。叡知は亜里沙の用意した電気石(ブラックトルマリン)の鉱石風呂に入ると。)

叡知(いててて・・・美樹の奴、容赦無いな・・・。)

美樹「叡知⭐︎湯加減はどう!?」

叡知「良い感じ・・・。」

美樹「亜里沙の鉱石風呂最高でしょ⭐︎もし、緩かったら言ってね⭐︎」

麻綾(叡知は鉱石風呂で心身を癒す。一方、亜里沙は夕食の用意をしていた。)

亜里沙(流石は叡知ですね。弱体化している割には美樹の動きについて行けてましたが、やはり血液型を奪われているため、精彩を欠いていますね。このままでは、満月の日までにはちょっと厳しそうですね。)

美樹「あっ⭐︎今日はジェノベーゼ、骨付きラム、スパイシージャーマンポテト等で、洋食尽くしだね⭐︎」

亜里沙「康史のようには行きませんが、付け焼き刃でも叡知には身体を作ってもらわないと行けませんからね。」

美樹「だったら、今日の夜ね・・・。」

麻綾(美樹は亜里沙に何か耳打ちする。そうこうしていると、叡知が風呂から上がってくると同時に夕食を食べる。)

亜里沙「一杯食べて下さいね叡知。」

叡知「ごめんな。匿ってもらってる上に豪勢な飯まで用意してくれて・・・。」

美樹「叡知⭐︎これも飲んでみて⭐︎」

叡知「ハーブワインのローズマリー風味。お洒落やな。」

麻綾(叡知は亜里沙の用意した夕食を食べると、今日の疲れからか眠気を帯びると、美樹に案内されて、床で休むと。)

叡知(あぁ・・・疲れた・・・彩夏はどうしてるやろ?元春が一緒やから大丈夫やろうけど・・・そう言えば、美樹の左耳に、黒の彼岸花のピアス・・・勇樹の右耳に白の彼岸花のピアスが・・・。)

亜里沙「やはり眠れませんか?」

叡知「亜里沙・・・美樹?」

美樹「彩夏のことが気になるんだね。叡知は優しいね⭐︎」

亜里沙「ですが、相手を心配すれば、それが念となって彼女の足を引っ張ることになります。今は、美樹と向き合うことだけを考えて下さい。」

叡知「分かってる・・・分かってるけど・・・。」

亜里沙「仕方ありませんね。これでも・・・。」

美樹「向き合ってくれない?」

麻綾(2人はそう言うと服を脱ぎ、お互いの舌を絡めて接吻!見た目こそ童女だが、艶やかな大人の女性の魅力に叡知の魔羅は反応する。)

亜里沙「それでこそ叡知です。」

美樹「飛星流秘孔術の神髄で、神威の領域(第8チャクラ)の世界を体験させてあ・げ・る⭐︎」

麻綾(そう言うと2人は、叡知の性感を刺激!その上で、美樹が叡知の魔羅を陰部に包み込む。)

美樹「いっ・・・。」

叡知「血・・・大丈夫か?」

亜里沙「そう、彼女は処女。本来、月神(シャトラ)の眷属は、夢精ないし初潮を迎えると性交渉が許されますが、美樹の場合はその神威の波動(マナ)故に・・・。」

叡知「そうやったんや。」

亜里沙「とにかく美樹の精神世界に入りますよ。」

麻綾(そう言うと3人は一心不乱に交じり合う。そして、美樹の精神世界に入ると。)

叡知「北斗七星山?確かここは・・・。」

亜里沙「ええ。あれはまだ私が8歳の時です。美樹は赤ちゃんで覚えて無いでしょうけど、あの時の母君様の神々しい姿は、まさに女帝そのものでした。」

叡知「新帝誕生の場に立ち会ってるとか、めっちゃ別格やな・・・。」

亜里沙「えぇ私はその瞬間を2度拝める訳ですから、なかなかの幸運の持ち主ですね。」

亜里沙「ですが、美樹の母君様の時と状況が違うのは、勇樹が羅刹の剣を所持していること。その対処のために、美樹に甘露の球を渡すこと。」

亜里沙「例え、貴方が二十七宿曜星(ナクシャトラ)の紋章を六壬神課式盤に刻んでも、最終的に三種の神器(甘露の球、金剛峯鏡、羅刹の剣)を所持していなければ天命の儀は行えません。」

亜里沙「また、北斗七星山の頂に辿り着くには、七つの関所(破軍関、武曲関、廉貞関、文曲関、禄存関、巨門関、貪狼関)を通過しなければなりません。」

亜里沙「盤午王ら五帝龍王(青帝、赤帝、白帝、黒帝、黄帝)の結界は強力ですが、恐らく勇樹が強引に突破するでしょう。」

美樹(お兄ちゃん・・・。)

亜里沙「そこで叡知にお願いがあります。勇樹を追い詰めても、止めを刺すのはやめてもらえないでしょうか?」

叡知「なんで?あいつは彗を殺したんやで?」

亜里沙「貴方の怒りはごもっともですが、性交渉を通じて、勇樹の悪の心を美樹に宿し、その場に居合わせた二十七の宿曜師の波動(マナ)を分け与え無いと、美樹の生命(ライフ)が後僅かなのです。」

叡知「ほんまに?」

美樹「うん・・・そうみたい。」

亜里沙「悪の心を美樹に移せば、彼もまた無力・・・態々、倒すことも無いと考えます。」

叡知「・・・分かった。」

美樹「叡知⭐︎」

亜里沙「ありがとうございます。」

叡知「正直、納得した訳や無いけど、こうして交わった者のことをむ・・・。」

麻綾(そう言う言い切る前に、叡知は射精!同時に、口から黒い靄が出ると亜樹に刻まれた淫紋が消えた。3人は現実世界に戻ると、そのまま一緒に寝た。)
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