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第二章 ”動”
第二話「響の観測」
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“昼休み、いつも通り屋上に集合”
そんなメールが届いたのは、ちょうど三時間目の授業が終わってすぐのことだ。差出人は、彼らにとっては先輩にあたる緑間からだ。
そのメールを受信した三人は瞬時に目配せをし、それから小さく頷いた。これもある種のテレパシーと言えなくもないだろう。
少し前から、良くしてくれていた先輩達がぱったり音信不通になり、学校へ来なくなった。もっとも、その内一人は来なくなったというより、来れなくなったという方が正しいかもしれない。
彼らがそれを知ったのは、ここ二、三日のことで、それ―というのは、つまり赤崎が事故に遭って亡くなった、ということである。
いつものように屋上へ行っても見知った三人の先輩は姿を現さず、結局昼休みが終わっても、弁当を片手に三人が屋上へやってくることはなかった。
そんな日々が続き、生徒会執行部が召集された放課後でさえ、三人は姿を見せなかった。不安になって連絡を取ろうともしたが、返事が返ってくることなかった。
『赤崎の奴がさ、交通事故でついこの間亡くなったんだよ。それで…』
三人が屋上へ来なかった理由。生徒会執行部の召集に応じなかった理由。連絡が取れなかった理由。
その全てに合点がついた、たった一言の情報。十分にそれは、彼らの心を抉った。
何を言われたのか、初めは理解できなかった。初めどころか、一生理解したくないとさえ三人は思った。
ついこの間まで、一緒に屋上でお弁当を食べていた。家に遊びに行って、お好み焼きもごちそうになった。本当に、ついこの間のことだ。
何もかもが新鮮だった。
初めて出会った日のことを、今だって昨日のことのように思い出せる。
『強さの意味を、教えてあげるよ』
あの日―そんな感じで赤崎は不敵な笑みを連れ、緑間と共に白金ツインズに喧嘩をふっかけた。中学時代それなりに悪名高かった彼らに対してその暴挙は、馬鹿としか言いようがなかっただろう。
売られた喧嘩を断るわけもなく、あの日四人はどちらかともなく喧嘩を始めた。
勝負の結果は、白金ツインズの圧倒的な敗北だった。
あそこまで圧倒的な力を見せ付けられた負け方をしたのは、初めてだった。というか、負けたことが自体が、そもそも彼らは初めてだったのだ。
悔しさは―なかった。いっそ清々しいくらいに晴れ晴れとした、不思議な感覚だった。
あの日以来、響も、そして琴乃も、ずっとその強さに憧れ慕ってきた。あの絶対的な強さと、それとは反対に位置している優しさを、尊敬もしていた。
そうして関わってきてもう二年、その中でわかったことが一つある。
“あれは、一個人に備わっている強さの上限を超えている。”
赤崎と緑間は確かに強い。身体能力も、運動神経も、他と比べれば高水準に位置しているだろう。
だが、幾度となく喧嘩を繰り返し、培われてきた技、感覚、そして何より経験の差。彼らと白金ツインズの間には、確かにそれが存在していた。本来ならあの日、赤崎と緑間は負けるはずだったのだ。勝てるわけが―なかったのである。
それでも結果として、彼らは見事白金ツインズに勝った。それも圧倒的なまでの力量差で。
それは、二人が一緒だったからだ。
あの二人は危険だ―対峙した瞬間、そんな風に響の中で警報が鳴った。強さに圧倒されたからではない。二人が一緒にいること、それ自体が危険だと本能が警告していたのだ。
そしてそれは見事に的中し、かの有名な凛々垣中最強の双子は、喧嘩などドがつくほど素人だったに違いない赤崎と緑間に負けたのだ。
その理由が、ずっとわからなかった。
だから知りたいと響は思ったのだ。二人の底知れぬ強さの根源と理由を。
―結局、出てきた答えは“二人一緒だから”であったわけであるが。
響には、それで十分だった。響と琴乃も、お互いが背中を預け合うことのできる唯一の存在であるからこそ、あそこまで強くなれたのだ。二人の強さの理由がそこにあるならば、双子である響もそれに納得できた。
負けたのは、繋がりの結びつきが赤崎たちの方が強かったからなのだろう、と。
それを認めることは、響にとってはとても苦いものであったし、“二人で一つ”―そんな双子よりも確固たる絆が二人の間にはあったのだと、それだけのことを認めるのに、一年かかった。
だから赤崎が亡くなったと聞いて、いち早く響が思ったことは“まずい”だった。
体も心も、赤崎と緑間は人並み以上の強靭さを持っている。二人でいれば、尚更だ。
だが、今回のことで二人は一緒にいれなくなってしまった。赤崎がいなくなった今、緑間は―どこまでいっても“孤独”である。それは例えば、響が己の半身である琴乃を失うことと同義だ。青子では、埋められない空白だ。
もしも琴乃を失うようなことになれば、響の精神は崩壊し―最悪、後を追って死ぬことも十分ありえる。響自身もそれを自負していた。
そしてあの二人の繋がりは、そんな双子よりもずっと確固たるものだったのだ。
だからこそ響は、最悪の結末を想像してしまったのである。
その最悪こそ、緑間が赤崎を失った深い悲しみによって、後を追うように死んでしまう、という結末だった。
青子は、本来赤崎と緑間のストッパーという役割に位置している。白金ツインズでいうところの、優のような存在だ。
だが、今回の赤崎の消失に、青子も精神的ダメージを被った。それが一時的なものか、半永久的なものか―それは響の及び知るところではないが、赤崎の死が青子を再起不能にしてしまったのは事実である。
つまり今の青子は、強行に走るやも知れぬ緑間を止める役割にない。それどころか、最悪青子まで命を絶ってしまう恐れすらある。それこそ、赤崎が戻ってでもこない限り。
不安に駆られる毎日だった。中でも響は、緑間の弱さに気づいている。強さの裏側には弱さが常に伴っているということも、響は彼らに教わった。
そして今、緑間の強さは裏側に隠れ、弱さの部分が筒抜けになっている状態だ。それを誰よりもわかっていたのは響だった。
だから「良かった」と、そう思わずにはいられない。良くないことも確かにあったけれど―緑間からメールが着たことに、響は心底安堵したのだ。
屋上に集合、ということは今日は学校に来ているのだろう。思ったよりも立ち直りが早い気がしなくもないが、どうやら響が考えていた“最悪の結果”は免れたようだ。
(…らしくないな、本当に)
この僕が、琴乃と優以外の他人を心配するなんて。どうやら自分で思っていた以上に心を開いていたらしい、と響は苦笑いをした。
赤崎が亡くなったと聞いて、涙が出た。
そして今は、残された緑間と青子の行く末を案じ、心配さえしている。
どれもこれも、今まで琴乃と優にしか抱いてこなかった感情だ。
その他の人間なんて、どうでも良かったのだ。それが昔の白金響だった。
その考えが―彼らに出会ったことで、変わり始めている。それを良い変化として受け入れるかどうかは別として。
チャイムが鳴る。どうやら四時間目が終わったようだ。起立、という委員長の声でクラスメイト全員が立ち上がり、礼、の合図で先生に頭を下げる。着席の合図で再び席に着くと、響の口からは自然に溜息が漏れた。こんな風な憂いのこもった溜息など、もうずっと忘れていたに違いない。
不意に視界が暗く翳った。誰かが響の頭上に影を作ったようである。もっとも響は、“誰かが”などと曖昧に表現しなくともそれが誰か、それこそ生まれる前から知っているのだが。
顔を上げてその姿を確認する。彼女の表情からは不安や戸惑い、それからほんの少しの嬉しさともいえる感情が読み取れた。
「お昼だよ、響」
「…うん、わかってる。行こっか、琴乃」
席を立つと、巾着袋を三つ携えた優が「俺を忘れるな」と言わんばかりの仏頂面を引っさげてやってきた。彼の手にある内の、二つの巾着袋が響と琴乃に差し出される。
早く行くぞと促され、響は小さく頷いた。
「…優」
「なんだ」
「いつもありがとう。お弁当のことだけじゃなくて、その他諸々。全部さ」
響は琴乃の手を引きながら、当たり前のように自分の隣に立つ優にそんなことを言った。どんなリアクションが返ってくるかと様子を窺ったが、優の表情は何の変哲もなく、強いて言うならほんの少し、目が見開かれていたことくらいしか変わり映えしていないものだから、思わず響は笑ってしまった。らしくないね、と琴乃が笑ったような気がして、響は繋いだ手に力を込めた。
(ああ、そうだ)
本当に―らしくない。
「響」
優が不意に立ち止まり、真っ直ぐな目を響に向けた。
優は、自分の気持ちを相手に伝えることが極端に苦手なタイプで、言葉足らずというわけではないが、周りからは色々と誤解されがちだ。そういうところは、どこかの赤色にそっくりかもしれない。
「勘違いするな」
「え?」
「俺は俺の意思で好き勝手やっているだけだ。だから礼はいらない。お前はいつものように振舞っていればそれでいい」
だがきっと彼には、自由奔放でマイペースな赤色よりも、献身的で世話好きな緑色の方がしっくり当てはまるような気がした。そんな風に響は思うのだ。
そしてその場合、自分にはどこまでも我が道を行く赤色がお似合いなのだろうと、響は思った。
そんなメールが届いたのは、ちょうど三時間目の授業が終わってすぐのことだ。差出人は、彼らにとっては先輩にあたる緑間からだ。
そのメールを受信した三人は瞬時に目配せをし、それから小さく頷いた。これもある種のテレパシーと言えなくもないだろう。
少し前から、良くしてくれていた先輩達がぱったり音信不通になり、学校へ来なくなった。もっとも、その内一人は来なくなったというより、来れなくなったという方が正しいかもしれない。
彼らがそれを知ったのは、ここ二、三日のことで、それ―というのは、つまり赤崎が事故に遭って亡くなった、ということである。
いつものように屋上へ行っても見知った三人の先輩は姿を現さず、結局昼休みが終わっても、弁当を片手に三人が屋上へやってくることはなかった。
そんな日々が続き、生徒会執行部が召集された放課後でさえ、三人は姿を見せなかった。不安になって連絡を取ろうともしたが、返事が返ってくることなかった。
『赤崎の奴がさ、交通事故でついこの間亡くなったんだよ。それで…』
三人が屋上へ来なかった理由。生徒会執行部の召集に応じなかった理由。連絡が取れなかった理由。
その全てに合点がついた、たった一言の情報。十分にそれは、彼らの心を抉った。
何を言われたのか、初めは理解できなかった。初めどころか、一生理解したくないとさえ三人は思った。
ついこの間まで、一緒に屋上でお弁当を食べていた。家に遊びに行って、お好み焼きもごちそうになった。本当に、ついこの間のことだ。
何もかもが新鮮だった。
初めて出会った日のことを、今だって昨日のことのように思い出せる。
『強さの意味を、教えてあげるよ』
あの日―そんな感じで赤崎は不敵な笑みを連れ、緑間と共に白金ツインズに喧嘩をふっかけた。中学時代それなりに悪名高かった彼らに対してその暴挙は、馬鹿としか言いようがなかっただろう。
売られた喧嘩を断るわけもなく、あの日四人はどちらかともなく喧嘩を始めた。
勝負の結果は、白金ツインズの圧倒的な敗北だった。
あそこまで圧倒的な力を見せ付けられた負け方をしたのは、初めてだった。というか、負けたことが自体が、そもそも彼らは初めてだったのだ。
悔しさは―なかった。いっそ清々しいくらいに晴れ晴れとした、不思議な感覚だった。
あの日以来、響も、そして琴乃も、ずっとその強さに憧れ慕ってきた。あの絶対的な強さと、それとは反対に位置している優しさを、尊敬もしていた。
そうして関わってきてもう二年、その中でわかったことが一つある。
“あれは、一個人に備わっている強さの上限を超えている。”
赤崎と緑間は確かに強い。身体能力も、運動神経も、他と比べれば高水準に位置しているだろう。
だが、幾度となく喧嘩を繰り返し、培われてきた技、感覚、そして何より経験の差。彼らと白金ツインズの間には、確かにそれが存在していた。本来ならあの日、赤崎と緑間は負けるはずだったのだ。勝てるわけが―なかったのである。
それでも結果として、彼らは見事白金ツインズに勝った。それも圧倒的なまでの力量差で。
それは、二人が一緒だったからだ。
あの二人は危険だ―対峙した瞬間、そんな風に響の中で警報が鳴った。強さに圧倒されたからではない。二人が一緒にいること、それ自体が危険だと本能が警告していたのだ。
そしてそれは見事に的中し、かの有名な凛々垣中最強の双子は、喧嘩などドがつくほど素人だったに違いない赤崎と緑間に負けたのだ。
その理由が、ずっとわからなかった。
だから知りたいと響は思ったのだ。二人の底知れぬ強さの根源と理由を。
―結局、出てきた答えは“二人一緒だから”であったわけであるが。
響には、それで十分だった。響と琴乃も、お互いが背中を預け合うことのできる唯一の存在であるからこそ、あそこまで強くなれたのだ。二人の強さの理由がそこにあるならば、双子である響もそれに納得できた。
負けたのは、繋がりの結びつきが赤崎たちの方が強かったからなのだろう、と。
それを認めることは、響にとってはとても苦いものであったし、“二人で一つ”―そんな双子よりも確固たる絆が二人の間にはあったのだと、それだけのことを認めるのに、一年かかった。
だから赤崎が亡くなったと聞いて、いち早く響が思ったことは“まずい”だった。
体も心も、赤崎と緑間は人並み以上の強靭さを持っている。二人でいれば、尚更だ。
だが、今回のことで二人は一緒にいれなくなってしまった。赤崎がいなくなった今、緑間は―どこまでいっても“孤独”である。それは例えば、響が己の半身である琴乃を失うことと同義だ。青子では、埋められない空白だ。
もしも琴乃を失うようなことになれば、響の精神は崩壊し―最悪、後を追って死ぬことも十分ありえる。響自身もそれを自負していた。
そしてあの二人の繋がりは、そんな双子よりもずっと確固たるものだったのだ。
だからこそ響は、最悪の結末を想像してしまったのである。
その最悪こそ、緑間が赤崎を失った深い悲しみによって、後を追うように死んでしまう、という結末だった。
青子は、本来赤崎と緑間のストッパーという役割に位置している。白金ツインズでいうところの、優のような存在だ。
だが、今回の赤崎の消失に、青子も精神的ダメージを被った。それが一時的なものか、半永久的なものか―それは響の及び知るところではないが、赤崎の死が青子を再起不能にしてしまったのは事実である。
つまり今の青子は、強行に走るやも知れぬ緑間を止める役割にない。それどころか、最悪青子まで命を絶ってしまう恐れすらある。それこそ、赤崎が戻ってでもこない限り。
不安に駆られる毎日だった。中でも響は、緑間の弱さに気づいている。強さの裏側には弱さが常に伴っているということも、響は彼らに教わった。
そして今、緑間の強さは裏側に隠れ、弱さの部分が筒抜けになっている状態だ。それを誰よりもわかっていたのは響だった。
だから「良かった」と、そう思わずにはいられない。良くないことも確かにあったけれど―緑間からメールが着たことに、響は心底安堵したのだ。
屋上に集合、ということは今日は学校に来ているのだろう。思ったよりも立ち直りが早い気がしなくもないが、どうやら響が考えていた“最悪の結果”は免れたようだ。
(…らしくないな、本当に)
この僕が、琴乃と優以外の他人を心配するなんて。どうやら自分で思っていた以上に心を開いていたらしい、と響は苦笑いをした。
赤崎が亡くなったと聞いて、涙が出た。
そして今は、残された緑間と青子の行く末を案じ、心配さえしている。
どれもこれも、今まで琴乃と優にしか抱いてこなかった感情だ。
その他の人間なんて、どうでも良かったのだ。それが昔の白金響だった。
その考えが―彼らに出会ったことで、変わり始めている。それを良い変化として受け入れるかどうかは別として。
チャイムが鳴る。どうやら四時間目が終わったようだ。起立、という委員長の声でクラスメイト全員が立ち上がり、礼、の合図で先生に頭を下げる。着席の合図で再び席に着くと、響の口からは自然に溜息が漏れた。こんな風な憂いのこもった溜息など、もうずっと忘れていたに違いない。
不意に視界が暗く翳った。誰かが響の頭上に影を作ったようである。もっとも響は、“誰かが”などと曖昧に表現しなくともそれが誰か、それこそ生まれる前から知っているのだが。
顔を上げてその姿を確認する。彼女の表情からは不安や戸惑い、それからほんの少しの嬉しさともいえる感情が読み取れた。
「お昼だよ、響」
「…うん、わかってる。行こっか、琴乃」
席を立つと、巾着袋を三つ携えた優が「俺を忘れるな」と言わんばかりの仏頂面を引っさげてやってきた。彼の手にある内の、二つの巾着袋が響と琴乃に差し出される。
早く行くぞと促され、響は小さく頷いた。
「…優」
「なんだ」
「いつもありがとう。お弁当のことだけじゃなくて、その他諸々。全部さ」
響は琴乃の手を引きながら、当たり前のように自分の隣に立つ優にそんなことを言った。どんなリアクションが返ってくるかと様子を窺ったが、優の表情は何の変哲もなく、強いて言うならほんの少し、目が見開かれていたことくらいしか変わり映えしていないものだから、思わず響は笑ってしまった。らしくないね、と琴乃が笑ったような気がして、響は繋いだ手に力を込めた。
(ああ、そうだ)
本当に―らしくない。
「響」
優が不意に立ち止まり、真っ直ぐな目を響に向けた。
優は、自分の気持ちを相手に伝えることが極端に苦手なタイプで、言葉足らずというわけではないが、周りからは色々と誤解されがちだ。そういうところは、どこかの赤色にそっくりかもしれない。
「勘違いするな」
「え?」
「俺は俺の意思で好き勝手やっているだけだ。だから礼はいらない。お前はいつものように振舞っていればそれでいい」
だがきっと彼には、自由奔放でマイペースな赤色よりも、献身的で世話好きな緑色の方がしっくり当てはまるような気がした。そんな風に響は思うのだ。
そしてその場合、自分にはどこまでも我が道を行く赤色がお似合いなのだろうと、響は思った。
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