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保健室同盟(仮)と前期図書委員
第47話
しおりを挟むギリギリで教室に入ろうと、頭から突っ込んだはずだった。
…なのに、運が悪かった。
ドカッ!
「うぉあ!何だよ!ジャマだ!」
「あっ!ご、ごめんなさい!…!」
あ…!また宮地!
「げっ!有村!てめぇは!いつもいつも、目障りな事…!」
「うわっ!」
宮地は勢いよく右手の拳を振り上げた。
僕は反射的に、目を瞑って額の上で両手をクロスして身をすくめた。
……?
……?あれ?
何も起きない…。
「こぉら!有村!入り口で何つっ立ってるんだ!
さっさと席につけ!」
背後から来た数学の先生に、頭を小突かれた。
「は、はいすいません!」
あれ…宮地は…?
宮地は先に自分の席に着いていた。
てっきり、殴られると思ったけど、先生が来たからなのかな…。
ま、何はともあれ助かった。
僕は頭を撫でながら、コソコソと自分の席に戻った。
授業中、斜め後ろの宮地をチラ見してみると、完全に熟睡モードに入っていた。
頭を少し斜めにして腕を組んで、うつらうつらしている。
「プッ…。」
さっき、保健室で土屋先輩が描いた、てるてる坊主を思い出した。
まんざら、似てなくはないじゃないか。
頭の下げ具合といい…目蓋にマジックで目を描いたら、意外とそっくりかも。
けど、早川さんの用事でギリギリに戻って来たのかな…?
速攻で熟睡モードなんて、力仕事でもして来たのかな…。
怪人に直結してる事なんだろうか?
あの宮地が、それについては全くと言っていいほど、口を滑らせていない。
普段はチャラくて、口が軽いのに。
親友であるはずの、田中や安村にさえ話してる様子は無い。
しかも、熱心に取り組んでる様子も伺える。
何なんだ?怪人の何を手伝ってるんだ?
宮地が普通の奴なら、彼から口を割らせた方が、怪人の正体に早く近づけるところだけど、さすがにそれは無理。
返り討ちにされるのが目に見えてる。
かと言って、早川さんも口が固くて、秘密を漏らすなんてあり得ない。
開いた窓から吹く暖かい風が、カーテンをたなびかせながら、僕の頬を撫でた。
ふあああ。
宮地の寝顔をチラ見してたら、こっちまで眠くなって来た。
あくびとか、くしゃみとかが移るってのはよく聞くけど、眠気も移るのかなぁ。
もう、目蓋がかなり重い!
昼休みに気合を入れて過ぎたのかな。
ダメだ…これは、限界点を突破しちゃう!
僕は不覚にも、睡魔の魔法に負けてしまい、そのまま机の上に顔を伏せて、寝落ちしてしまった。
あとで考えると、宮地と睡眠空間を共有していた状況に、なんだか複雑な心境だった。
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