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王子の眠る白い城
第6話
しおりを挟む「とても…ショッキングで辛い出来事だったと思います…。」
「君達に…何が分かるんだ?
この、部分に関してだけは、面白半分の興味本意で触れられたくは無いね。
親友の事故をアレコレ掘られるなんて、いい気はしないんだ。
それくらいの事は、理解出来ると思うんだが、どうかな?」
僕と神谷先輩はお互いに視線を流して、一呼吸した。
重谷先輩が言う内容は、もっともだ。
ここは丁寧かつ、慎重に言葉を切り出さないと。
神谷先輩は、ゆっくりとした口調で返答した。
「それは、理解してます。
けど、破かれた本の貸し出し記録を調べて、神部先輩の貸し出し率が高いのが気になります。
関わりが皆無である確証が、欲しいんです。」
「その為には、事故患者の傷口に塩を塗ってもいいって事にしか、聞こえないんだけど。」
「いえ、そんなつもりは…。」
口ごもった神谷先輩のフォローに慌てて入った。
「神部先輩はかなりの本好きでしたよね。
だったら、事故の有る無しに関わらず、図書室の怪人の行為を簡単に許せるはずは無いんです。
だから…!」
バン!
机を叩くようにして、重谷先輩は立ち上がって、僕の言葉を遮った。
「もういいよ!
話しはここで終わりだ。
オレや図書委員については幾らでも話してやろう。
けど…神部については、これ以上話す気は無い。
親友の事故は、お遊び扱い出来ないんだよ!」
「…っと、重谷先輩が話してくれないのなら、直接本人に聞かなきゃならなくなります。」
声が震えてるのが、自分でもわかった。
けど…どうしても、言わなきゃならない一言だった。
「正気かよ!お前ら!
直接だぁ?そんなの許せる訳ないだろ!
あいつはまだ病院の中だ!
これ以上、あいつを追い詰めるってのか?」
「それは、会ってみないとわかりません…。
結果的にそうなるかも知れません。」
「とにかく!
これ以上はもう、神部には近づいたり、調べたりするな!
オレがそんな事、許さない!
神部はオレが守る!どんな事をしてもな!」
ビシッと人差し指を僕等の目の前に立てて、ダメ押しをした後、重谷先輩はゆっくりと部屋を出て行った。
神谷先輩と僕は、まるでメデューサに睨まれたのかの如く、しばし固まったまま、その場から動けずにいた。
「…やっぱり、怒らせちゃいましたね。」
「よ、予想通りの反応だよ。
想定内、想定内…。」
確かに、神部先輩について触れられたくないのは想定内だった。
でも、神部先輩以外の事なら何でも話すって…あれは、素直に受け取っていいのだろうか?
それとも、神部先輩以外の事は上手く、立ち回って丸め込むのは簡単だという自信の現れだろうか…。
「さてと…あれだけ反対されたのに、本気で神部先輩に会いに行くつもりかい?有村君。」
「あ、一応、その方向で考えてます…。」
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