『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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悩めるお金の使い方とサポーターとの関係

第8話

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 そのまま、眠り込んでしまったらしく、帰って来た母さんが僕にタオルケットをかけてくれていた。

「お帰りなさい。母さん。」
「ただいま。」

 日に焼けて、汗だくで小柄な身体がいっそう小さく見えた。

 「今日は挽き肉が安かったの。
 久しぶりに手作り餃子作るわね。」
「あ…うん。
 餡を包むの手伝うよ。」
「ありがとう恵。助かるわ。」
  
 反抗期なんて僕には無かった。
 反抗するなんて贅沢な事を出来ないと幼少期から気が付いていたからだ。
 者の心着く前に父親が他界して、家計は火の車、母さんは昼夜問わず働き詰め…。
 生きていられるだけで…それ以上の贅沢なんてしちゃいけないと思ってた。
 けど…今は…。

 「母さん!仕事…正社員の仕事紹介して貰えるかもしれないんだ!」
「えっ…。」
「まだ、ハッキリ聞いてないけど…母さんの持ってる資格を活かせるかもしれないから、今度詳しく聞いたら説明するけど…どうかな?」
「そりゃ…嬉しいけど。
 怪しい会社とかじゃないの?
 知り合いって…。」
「せ、先輩のお父さんの…。」
「そう。ちゃんとした話しなら嬉しいけど。」
「本当!?本当だね!母さん。」
 僕は前のめりで食い付いた。
「そりゃ、正社員なら大学へ行くお金も貯められるしね。」
「あ…。」
 
 母さんはいつもそうだ。
 いつもいつも…僕の為に。

 僕は話すと涙が出そうなので、黙ったまま餡を包んだ。
 僕だって同じ気持ちだ。
 自分の為に300万円使うより、母さんの為に使うのが、嬉しい…。

 少し照れくささを感じつつ、2人で夕食を堪能した。

 今までダラダラと毎日を過ごして来たが、『有意義』にお金を使うなら、計画性がなきゃダメだよな。

 僕はノートに今後、やらなければならない予定を書いてみた。

 「えっ…と、明日朝か昼休み。
 神谷先輩がいたら、ゴールデンウイークの予定を聞かなきゃ。
 後は…僕以外に宮地にイジメを受けてる奴はいないのだろうか?
 他のクラスでは彼等をどう思ってるんだろう。
 自宅が近いという事は、他のクラスに中学の同級生かいるかもしれない。」

 中学の時もイジメをしていたのかな。
 聞いて歩く事は出来ないけど、噂に耳をそはだてることは出来るかもしれない。
 ちょうど、2年の自殺未遂の話しが出てる最中出し、そういう話しをしてる奴がいるかも…。
 奈落にも、手伝って貰おうかな。
 正式な情報収集とかじゃなくて、いいんだけど。

 明日は神谷先輩に予定を聞く事。
 それ以降は宮地の中学時代の同級生や過去のイジメについて、他のクラスで噂が無いか…僕自身も調べられるところまで調べてみよう。
 イジメられてるのに、何だか楽しみになって来た。
 僕ってMなのかな…ドMじゃ無いと思うけど。
 でも、イジメ首謀者に見つからないように、色々調べるなんて…忍者みたいな気分でゾクゾクして来た。

 奈落が側で守ってくれてる安心感が、僕を大胆な行動にさせてるに違いない。
 
 そして…奈落への憧れ…。
 あんな風に、僕もなりたいんだ…きっと。
 堂々としていて、明るいプラス思考で、頭も良くって…沢山の仲間に囲まれてる、理想の男だ。
 
 夕食の餃子をいっぱい食べて、その後お風呂に入り終えて、もう寝ようと布団に入ろうとした時。

ピロリン。

 奈落からのメッセージが来た。
『さっきはすまん。
 本当に何かあったんなら、言ってくれ。
 メンタルサポートは料金には入らない。
 安心していい。』
 
 気にしてくれてたんだ。
『大丈夫。逆に元気を貰えたよ。
 ありがとう。』
 送信…。

ピロリン。

『サポート外れた岬の元気付けと、帰国した槇って奴のミニ歓迎会で、みんなふざけてた。
 けど、今後はこっちの事情関係なく、連絡して来ていいからな。
 優先順位は有村の方だからな。』
 
 わっ!ゆ…優先順位…!
 1番に考えて行動するって事だよなぁ。
 ひえぇぇ!照れる!

『わかったよ。ありがとう。
 明日もよろしく。
 おやすみなさい。』
送信…。

ピロリン。

『任せろよ!おやすみ!』

 変なオジさんのスタンプをつけて来た。
「プッ!センス無さ過ぎ!」

 明日…どんなイジメを受けたって…大丈夫!
 僕には…味方がいる!
 
 僕はニヤニヤしながら布団に入って、楽しい夢を見ようと思った。
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