『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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悩めるお金の使い方とサポーターとの関係

第13話

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 槇さんは慌ててスマホで僕の全身写真を撮りだした。

ピッ!ピッ!

「サンキュー!
 恵君…色の勉強とか、絵画の勉強好きな方?」
「えっ…。
 比較的…好きかな…。
 国語と美術成績いいし。」
「羨ましい!それこそ才能だよ!
 金あっても手に入らないからな!ソレは。
 そのセンス大事にしろよ。」

 槇さんと奈落は何故か、興奮気味で僕を見ていた。
 少し照れくさい…才能なんて、生まれて初めて言われた。

「他にも数点選んでよ。
 格安割引きするからさ。
 あと、コーディネート決まったら、写真撮らせて。
 販売店にアドバイスするからさ。」

 槇さんに促され何点か服装を選んだ。
 6コーディネートで16点の購入を決めた。

「じゃあ…まとめて19800円っでどうだ。」
「いやいや槇ちゃん。
 コーディネート参考に助けて貰ったんだプライスダウンしなよ。」
「えーい!15000円でどうだ!」
「いいんですか…それで…?」
「有村!言ったろ、家族買い取り基本だって。
 半分は古着転売やらで片付くにしろ、残りを買い取らせるのも苦労すんだぜ。
 安くても買ってくれるだけ、有難いんだよ。」

 そっか…僕が、これを安く買って得した気分になる上に、更に売れて槇さんが喜んでくれるんだ…不思議だ…。
 それに、嬉しい。

「僕こそありがとう、ございます。
 得したし。
 明日が楽しみです。」
「明日?そっか、何処か行くのか?」
 
 槇さんが興味津々で聞いて来た。

「えっ…と江戸村パークに。
 あ!奈落も一緒に!」
「ば!バカ!わざわざ言わなくても!」
「ふーん。絶対対応?
 江戸村パークねぇ。」
「…仕方ねーだろ。仕事だし。」
 
奈落は少し恥ずかしそうな顔をした。

「いーじゃん!俺も行こうっかな~。」
 
槇さんは羨ましそうに、指を咥えて奈落を見た。

「何言ってんだよ。
 忙しいんだろう!
 上層部上がったばっかで、遊んでる暇ねぇだろ!」
「ちぇっ!冷たいな~奈落は。
 マッキー淋しいじゃん!」
「誰がマッキーだよー!ぶりっ子してんじゃね~!」

 なんか急に漫才みたくなってきた。
 兄弟や家族って…こんな物なのかな…。
 楽しそう…。

「奈落はスーツかぁ?
 そりゃ、さすがに無いっしょ。
 俺が服選んでやるからそれ着ていけよ。」
「槇ちゃんだって、センスないだろ。」
「お前よりは、マシだよ。
 一応、ファッションの仕事してんだから。」
「くそっ!どうせ、俺のセンスはモノクロですよー!」
 「…だったら、セピア色にしてみたら?
 それならオシャレかなって…。」

 思わず、口を挟んでしまった。

「おお!恵君ナイス!
 セピア色系は考えてなかった。
 大人っぽく見えるし!いいね!」
「もう!好きにしろ!
 パンツ1枚じゃなきゃ、何でもいい!」
 
 槇さんは奈落の為の服を何着か選んで、奈落に着せた。
 キャメルと白とブラウンの三色をベースに考えて、白開襟シャツにキャメルのパンツ、靴と肩に掛けたサマーセーターをブラウンにした。
アクセントにベルトに赤茶を使った。
 
「おっ!セクシーだね!」
「ん…ま、いっかこれで。
 んじゃ、明日はこれで行くか!」
 
 半ば諦めたかのような返事を奈落はしていた。
 けど…僕はあまりの格好良さに、ファッション雑誌でも見てるかのように、口をぽかんと開けて見てしまっていた。

 槇さんもそうだけど…この人達は自分達の容姿の才能に気が付いているのだろうか?
 何となくそんな違和感を感じざるを得なかった。
 
 とりあえず、洋服の15000円を槇さんに現金払いをして、アパートまで送って貰った。
 
 車から降りた僕は2人の乗る車に、頭を下げた。

「ありがとうございました。
 とても、感謝してます。
 あと、夜に連絡くれるはずだから、奈落には後で集合場所と時間をメッセージで送るよ。」
「おう!あっと…関係聞かれたら…そうだなぁ。
 お母さんには非常勤講師で。
 友達には勉強教わってる近所の兄ちゃんって事で。」
「ん?」
「親戚だって言ったら、変な質問されても困るだろ。
 他人ってのは嘘じゃないし、知り合い程度なら、突っ込んで聞いて来ないだろ。」
「ああ、そうか。」

 僕的にはちょっと、残念だった。
 嘘でも…あの中に入りたかったな…。

「じゃあ、奈落と俺は一旦戻るから。
 また、何か機会があったら、相手してよね!」
 槇さんと奈落は車から、優しく手を振ってくれた。

 僕はどんどん離れて行く車に、別れを惜しんで大きく手を振って応えた。
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