『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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傾向と対策のパズル

第18話

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 6月頭にショーか。
 これは結構バタバタしそうだなぁ。

「その事で気になったんだけど…。
 お金の資金援助はあげる方と貸す方のどちらが自然かなぁって。
 だって、実在しない他人の援助金って、高額になればなるほど怪しくって。
 利子無しで期限も決めなくていいから、貸すって形の方が誤魔化しやすいのかなって。」
「おっ!頭いいじゃん!有村!
 確かに…『有意義』規約では金の出所を知られてはならない。
 つまり、疑われるのはマズイ。
 元々、槇ちゃんは今回のパフォーマンスを芸能部署発足の為のモデルケースみたいにしたがってる。
 実を言うと、その為の100万くらいは槇ちゃんの貯金で払えると言えば払えるはずなんだけど…その先の部署発足後の事業の為に、少しでも残しておきたいんだと思う。」
「じゃあ、事業成功した後での返金で構わない事にして…。」
「そうだな。
 俺もそれに賛成だな。
 この実験しかり、無償であげる…なんてお金は使い方に困るし、簡単に使い切っまう可能性大だからな。
 けど、融資となれば別だ。
 返金の義務が生じるだけで、真剣味が2割増しにはなるだろう。
 ヤル気も出て来る筈だ。
 なんだ、有村。
 金の使い方が上手くなって来たな。」
「そんなんじゃ…。」

 奈落は嬉しそうに僕を見て微笑んだ。
 僕は照れくさかったけど…褒められるなんて滅多にないから、凄く嬉しかった。

「この後、槇ちゃんには連絡しておく。
 有村の都合も合わせて、明日か明後日がいいだろう。
 土日だし、月曜日には学校が始まっちまう。
 休みを有効に使おう。
 なんなら、槇ちゃんに飯を奢らせてもいいしな!」
「そんな。槇さんに悪いよ。
 あ、でも…その架空の叔父さんの事を聞かれたら…。」
「事情があって顏出し出来ない設定で行こう。
 金は株で稼いでる。
 爽にも協力して貰って、話しを合わせて貰うよ。
 爽を疑うほど、槇ちゃんは話しのわからない奴じゃないし。」
「そうか…奈落だけじゃなくて、爽さんもこうやって使う事が出来るのか…。」
「おう!言ったろ。
 使える物はどんな物でも使え!
 俺達はその為にいるんだからな。
 俺達、華京院を使うのは何ら問題はない。
 業務の一部として理由がつくし。
 樹に協力して貰うのだって、元々の調査会社との提携上問題はない。」
「連携してるんだね…華京院の家族力が仕事には反映されてるのか…。
 核家族化が進んでるのに凄いや。
 カッコいい!」
「そこが、親族経営の利点だ。
 細かい説明無しでもお互いに通じる。」

 その後、槇さんから連絡が来たらすぐにメッセージを送って貰う事を約束して、奈落は帰ってしまった。

 僕は少し淋しかったが、まずは帰宅する母さんの為に味噌汁と卵焼きと焼き鮭を作る事に専念した。
 奈落と選んだ本は簡単で、すんなり味噌汁が出来た。
 
 奈落は料理は教えてくれないって言ったけど…。
 今度、奈落に作って貰おうかな…。
 あの米の研ぎ方の手際の良さなら、きっと手料理は美味しいだろうなぁ。

 ある程度の夕飯の準備を終えて、母さんを待った。

ガチャ。

「ただいま。」

 程なくして、母さんが疲れた様子で帰って来た。

「お帰り母さん!
 この前話した、再就職先の書類が来たんだ。
 手洗い済んだら、見てよ。」
「あらあら。
 でも、ご飯の支度もあるし…あら、お味噌汁の香り…。」
 「今日は夕飯は僕が作ったから、ゆっくりしてよ。
 簡単なのしか無いけど…これから少しづつ勉強するからさ。」
「恵…。やだ…母さんを泣かせる気?
 わかった。
 今日は恵に甘えるわ。
 手を洗って来るわね。」

 母さんは目頭を押さえながら、洗面所に向かつた。
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