『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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傾向と対策のパズル

第20話

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 翌朝、母さんが出かける前に、夕飯を先輩と食べる約束をした事にして伝えた。

「お金は大丈夫?」
「うん。
 家でご馳走になるから。」
「そう…。
 お友達が増えて、母さん嬉しいわ。
 安心したわ。
 じゃあ、行ってきます。」
「あ、うん。
 行ってらっしゃい。」

 僕は母さんが出て行った後で、少し罪悪感に襲われた。
 本当は友達なんかじゃない…。
 奈落にとってこれは仕事だ…。
 
 ゴメン母さん…。

 ピロリロリーン。

 スマホがメッセージの着信を知らせた。

「あれっ?神谷先輩?」

 奈落からかと思いきや、神谷先輩からのメッセージだった。

『朝早くから急にゴメン。
  実は…森園さんの家に休み中に怪しげな黒スーツの大人の人が出入りしていて…警察かもしれないって。
 ほら事情聴取とか受けたらどうしようかと…。』

 森園…自殺未遂した生徒。
 確かに警察が動いてもおかしくない案件だけど。
 事情聴取か…情報漏洩を疑われてる神谷先輩からしたら、簡単には受け答え出来ないか…。

 でも、ひと月くらい前に事件が起こったはず。
 こんなに遅く、警察が動くかな…。
 何だろう…何かが引っかかる…。

 それに、来月から森園先輩は通常登校して来るとまで言っている…警察が動くような事件で、そんなに早く通常登校するほど鋼鉄のハートの持ち主なのか?

 僕は爪を噛みながら考え込んだが、情報が足りな過ぎて、行き詰まった。
 とにかく、先輩が僕なんかに相談してくれたんだ。
 丁寧に応えないと。

『おはようございます。
 とにかく、まだ警察と判明した訳じゃないのなら、少し様子を見て下さい。
 憶測で物事を見誤ってしまいます。
 例え、警察でも即答しなければならない事は無いと思います。
 思い出せないので、少し時間を下さいとか何とか言ってしばらくの間はぐらかして下さい。
 はぐらかす事は罪でも何でもありません。
 落ち着きましょう。』

 送信。

ピロリロリン。

 すぐに返信が返ってきた。
 待ち構えていたのかな。

 『ありがとう。
 そうしてみるけど…落ち着かないな。』

 心細い…確かにイジメにあった者は些細な事にも敏感に反応してしまう。
 それも、1人で考えてると尚の事だ。

『では、土屋先輩に事情を説明して、何か警察から連絡があったかどうか、確認してみては?
 本当に警察なら、3月まで一緒に保健室にいた土屋先輩に必ず話しを聞きに行ってるはずです。
 違うのであれば…警察とは関係ない人物なのかもしれません。』

送信。

 黒いスーツか…警察関係者じゃないのなら何だろう…親戚かな?
 僕の場合は黒いスーツと言えば、奈落しかイメージ出来ないけど。

ピロリロリン。

『ありがとう!有村君に相談して良かった。
 すぐにそうしてみるよ!
 じゃあ、月曜日に保健室で!』

 良かった、文面から少し元気が出たのを感じ取れた。
 僕はバイバイの手を振るネコのスタンプを送信した。

 もう、土曜か明後日からは月曜日。
 また、緊張感のある学校生活が始まるんだ。
 とりあえず、樹さんに預けたボイスレコーダーが来たら、1度テストしてみた方がいいな。
 操作にも慣れておきたいし。
 どうしても、映像撮影しなきゃならない時は奈落に頼めばいいかな。
 どのみち監視してるんだし。

 自分で出来る範囲は少ないからな。
 かと言って、奈落に頼んでばかりもいけない。
 自分でクリアしなきゃならない事はちゃんと自分でしないと…きっと後で悔いが残ってしまう。

 …そして、自分の事に自信がついたら、他の人を助けてあげられるかもしれないし。
 今の僕には、その力はないんだけどね。



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