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必要とされる喜びと責任
第19話
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「そろそろ時間だ。
私はもう戻るよ。」
「お疲れ様って…また仕事だね。
俺もだけど。
次に会うのは新生院研修だな爽。
またな~。」
「お疲れ~~。
ゲプッ。」
爽さんはダラリと畳に寝そべる奈落を横目に席を立った。
「爽さん!」
僕は帰り際に爽さんに声を掛けた。
「何だい?有村君。」
「ありがとうございました。
多分、今回の槇さんの事…想定外の事だったと思います。
それなのに、色々と僕の為に動いてくれて、考えてくれて…えーと。」
「有村君、それが私の仕事なんだよ。
気にしないで下さい。」
「でも!どうしても言いたいんです。
ありがとうございました!」
僕は頭を下げた。
「わかりました。
では、これからも君に御礼を言われるように、尽力させて頂きます。
奈落共々宜しくお願いします。」
「はい。頑張ります。」
ポンポンと僕の左肩を軽く叩いて、微笑んで爽さんは戻って行った。
「有村君…有村君…。」
振り向くと、槇さんが奈落の側で何やら企んだ笑顔で僕を手招きした。
槇さんの側まで行くと、奈落が眠り込んでいた。
スースーと寝息まで立てている。
無防備すぎだなぁ…大の字で眠るなんて…。
よく見ると、頬っぺたがプニプニしていて突きたくなる感じ…えっ?
「有村君!スマホで撮って撮って!」
槇さんが割り箸で奈落の頬を摘み始めた。
ええ~イタズラするの!?
しかも、共犯~~!?
いいのかなぁ…でも、確かにしてみたい好奇心にかられる寝顔だ…。
僕は好奇心に負けてスマホを取り出した。
お餅のように摘み上げられた頬の奈落の寝顔をピッ。
おデコに、白菜を乗せた寝顔をピッ。
…ヤバイ…楽しくなってきた。
すると、槇さんが何やら自分の上着から取り出して来た。
黒いペン…えっソレ!油性ペン~~!
「ふふふん~~ふふ~ん!」
槇さんは鼻歌交じりに、奈落の顔に落書きをし始めた。
「槇さん…それはやり過ぎじゃ…ぷっ!」
目の前にパンダメイクの奈落がいて、前髪を輪ゴムで縛られておデコに、『肉』の文字が書かれていた。
僕はお腹が捻れるくらいに笑いたかったが、口を押さえて、悶えながら我慢した。
槇さんは早く写真を、と手で合図して来た。
手が震えて、まともに撮れてるかわからなかったけど、とりあえず連写して撮ってみた。
ピピッ。
「んん?あ…ああ、眠っちまった。ふぁあ。」
「!!」
「ぶっ!」
気だるそうな、『肉パンダ』がゆっくりと起き上がった。
「ぶっほっ!ぶあっははは!ダメ!
腹痛てぇ!ギブ!奈落最高!」
「あん?あれ前髪…。」
「あ…えっと…ぷっ!ぷっ!ぐふふ!」
口を押さえても笑いが漏れてしまう!
「あー!」
奈落が窓ガラスに映った自分の顔に気が付いた。
「あはははあははは!ウケるー!」
「槇ちゃん!これ…油性ペンだろ!ったく!」
「あは…ゴメン…槇さんに、言われて…あの…その…。ぷっ。」
槇さんは畳の上を転げ回って大笑いしていた。
僕も笑いを抑えるのが必死で奈落の顔をまともに見られなかった。
「ったく!どおすんだよこれ!
毎度毎度、くだらないイタズラして。
専用のクリームじゃないと落とせないんだぞ!」
「事務所にあるって、安心しろよ…あははは!」
…専用のクリーム持ってるんだ…。
慣れっこなんだなぁ。
変なところで納得してしまった。
とにかく、店を出るまでは槇さんのサングラスを掛けて前髪を降ろしてごまかして、車まで移動する事になった。
意外にも慣れてるせいか、奈落は長々と怒ったりはしなかった。
日常茶飯事みたいな感じかな…もしくは、神楽さんの仕打ちに比べれば何ともないのかも知れない…。
けど…楽しかったし、すごく美味しいご飯で、心も体も幸せに包まれた。
このスマホの写真も、奈落には悪いけど…僕の宝物だ。
帰り支度を済ませて、千代さんに挨拶をして槇さんに会計を任せて、僕と奈落は先に駐車場に歩いて行った。
「毎日がお祭り騒ぎみたいだね。
華京院って。」
「そうだな。
いつも誰かが側にいるからかもな。
人の暖かみが無いと逆に寂しくなるけどな。」
「でも、きっとそれって、すごく大切な事だよ。
ね。奈落。」
奈落と僕は星空を眺めながら、槇さんが来るのを待った。
今は『肉パンダ』だけど側にいる信頼できる人の、力強い存在をヒシヒシと感じながら、視線を遠い宇宙に飛ばした。
私はもう戻るよ。」
「お疲れ様って…また仕事だね。
俺もだけど。
次に会うのは新生院研修だな爽。
またな~。」
「お疲れ~~。
ゲプッ。」
爽さんはダラリと畳に寝そべる奈落を横目に席を立った。
「爽さん!」
僕は帰り際に爽さんに声を掛けた。
「何だい?有村君。」
「ありがとうございました。
多分、今回の槇さんの事…想定外の事だったと思います。
それなのに、色々と僕の為に動いてくれて、考えてくれて…えーと。」
「有村君、それが私の仕事なんだよ。
気にしないで下さい。」
「でも!どうしても言いたいんです。
ありがとうございました!」
僕は頭を下げた。
「わかりました。
では、これからも君に御礼を言われるように、尽力させて頂きます。
奈落共々宜しくお願いします。」
「はい。頑張ります。」
ポンポンと僕の左肩を軽く叩いて、微笑んで爽さんは戻って行った。
「有村君…有村君…。」
振り向くと、槇さんが奈落の側で何やら企んだ笑顔で僕を手招きした。
槇さんの側まで行くと、奈落が眠り込んでいた。
スースーと寝息まで立てている。
無防備すぎだなぁ…大の字で眠るなんて…。
よく見ると、頬っぺたがプニプニしていて突きたくなる感じ…えっ?
「有村君!スマホで撮って撮って!」
槇さんが割り箸で奈落の頬を摘み始めた。
ええ~イタズラするの!?
しかも、共犯~~!?
いいのかなぁ…でも、確かにしてみたい好奇心にかられる寝顔だ…。
僕は好奇心に負けてスマホを取り出した。
お餅のように摘み上げられた頬の奈落の寝顔をピッ。
おデコに、白菜を乗せた寝顔をピッ。
…ヤバイ…楽しくなってきた。
すると、槇さんが何やら自分の上着から取り出して来た。
黒いペン…えっソレ!油性ペン~~!
「ふふふん~~ふふ~ん!」
槇さんは鼻歌交じりに、奈落の顔に落書きをし始めた。
「槇さん…それはやり過ぎじゃ…ぷっ!」
目の前にパンダメイクの奈落がいて、前髪を輪ゴムで縛られておデコに、『肉』の文字が書かれていた。
僕はお腹が捻れるくらいに笑いたかったが、口を押さえて、悶えながら我慢した。
槇さんは早く写真を、と手で合図して来た。
手が震えて、まともに撮れてるかわからなかったけど、とりあえず連写して撮ってみた。
ピピッ。
「んん?あ…ああ、眠っちまった。ふぁあ。」
「!!」
「ぶっ!」
気だるそうな、『肉パンダ』がゆっくりと起き上がった。
「ぶっほっ!ぶあっははは!ダメ!
腹痛てぇ!ギブ!奈落最高!」
「あん?あれ前髪…。」
「あ…えっと…ぷっ!ぷっ!ぐふふ!」
口を押さえても笑いが漏れてしまう!
「あー!」
奈落が窓ガラスに映った自分の顔に気が付いた。
「あはははあははは!ウケるー!」
「槇ちゃん!これ…油性ペンだろ!ったく!」
「あは…ゴメン…槇さんに、言われて…あの…その…。ぷっ。」
槇さんは畳の上を転げ回って大笑いしていた。
僕も笑いを抑えるのが必死で奈落の顔をまともに見られなかった。
「ったく!どおすんだよこれ!
毎度毎度、くだらないイタズラして。
専用のクリームじゃないと落とせないんだぞ!」
「事務所にあるって、安心しろよ…あははは!」
…専用のクリーム持ってるんだ…。
慣れっこなんだなぁ。
変なところで納得してしまった。
とにかく、店を出るまでは槇さんのサングラスを掛けて前髪を降ろしてごまかして、車まで移動する事になった。
意外にも慣れてるせいか、奈落は長々と怒ったりはしなかった。
日常茶飯事みたいな感じかな…もしくは、神楽さんの仕打ちに比べれば何ともないのかも知れない…。
けど…楽しかったし、すごく美味しいご飯で、心も体も幸せに包まれた。
このスマホの写真も、奈落には悪いけど…僕の宝物だ。
帰り支度を済ませて、千代さんに挨拶をして槇さんに会計を任せて、僕と奈落は先に駐車場に歩いて行った。
「毎日がお祭り騒ぎみたいだね。
華京院って。」
「そうだな。
いつも誰かが側にいるからかもな。
人の暖かみが無いと逆に寂しくなるけどな。」
「でも、きっとそれって、すごく大切な事だよ。
ね。奈落。」
奈落と僕は星空を眺めながら、槇さんが来るのを待った。
今は『肉パンダ』だけど側にいる信頼できる人の、力強い存在をヒシヒシと感じながら、視線を遠い宇宙に飛ばした。
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