『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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図書室の怪人と夜のデート

第17話

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図書室 第17話

 まずは、中学生時代の宮地と今現在の宮地の比較をしなきゃ始まらないな。
 元々、イジメを好むタイプなのか?もしくは何かのキッカケがあったのかどうか。
 中学時代の友達関係や状況はどうだったか?

 そして家庭環境に変化はなかったのか?
 性格的に変化は見られるのか?

 それから…早川さんとの関係。
 宮地にとっての早川さんの存在意義は何なのか?
 どの程度の割合で重要と捉えているのか?

 田中や安村とはいつ頃から知り合いなのか。
 おそらく田中は一緒に登校して来る限り、同じ中学出身の可能性が高い。

 …こんなところかな。
 さすがに、家庭環境深くまでは知らないだろう。
 そこら辺はこの前の資料と、早川さんから情報を得られればいいし。

 僕は午前中いっぱいアレコレと質問の項目を考えて、ノートに記入していった。
 授業のノートと並行して書いていた為に、右手が腱鞘炎になりかけて、ズキズキしていた。
 
漫画家や小説家ってこんな痛みを味わってるのかも。
 そんな下らない事を思った途端、4時間目が終わり、昼休みの時間が始まった。


 宮地はおそらく、午前中ずっと僕の後頭部を睨んでいた。
 けれども騒ぎが起こった手前、ヘタに動けなくてイライラしてるようだった。

 そんな視線を感じつつ、僕はお弁当を持って教室を出ると保健室へと急いだ。

「あ!忘れてた!
 奈落へメッセージしなきゃ!」
 
 僕はスマホをポケットから取り出して、奈落へメッセージを書いた。

『助けてくれてありがとう。
 有料ヒーローさん。
 でも、ホモはヒドイよ。
 次回はもっとマシな助け方を考えてよ。』

送信。

 メッセージを送って程なくして返信が来た。

ピロリロリーン。

『怒んなよ!
 誰も本気にしてないって。
 まあ、たまには笑える助け方をしてもいいだろ。
 そうすれば、嫌な事も後で笑い話しの出来る思い出になる。
  ま、次回は違う方向で行くから安心しろ!』

 奈落…。
 
 僕は奈落のメッセージの奥にある、彼の優しさにほっこりした。
 後の事まで考えてくれてるんだ。
 槇さんや樹さん、爽さんが奈落を大好きになる訳が実感できる。
 こんなに自然に相手を思いやってくれる。
 そう思うだけで、嬉しくてたまらない!
 ホモって意味じゃないけどね。

 なんだかスキップしたい気分だ!

 浮かれ気分で保健室に辿り着くと、神谷先輩と土屋先輩が先に到着していた。

「あ!来た来た~!
 有村君遅ーい。」
「いや、全然遅くないだろ。
 僕等だって今さっき来たばかりなんだから。」

 入るなり2人の夫婦漫才のようなやりとりをする2人が、改めてここが僕の居場所なんだと認識させてくれる。
 落ち着く空間、それだけでもひと時の幸せを感じられる。

「あら、いい事でもあったの?
 ニヤニヤして~。
 いやらしいわね。」
「いやらしいって、土屋さんが下世話なだけだろ。
 まったく、下級生をいたわれよ!
 なぁ有村君。」
「あははは。」

 僕はこの穏やかな空間での食事は最高だと感じた。
 母さんの作ったお弁当が、更に美味しく感じた。
 料理には愛情が大切だと、誰かが言ってたけど…それってこういう食べる時の空気感も入ってるんだろうな。
 お腹も心も満腹感を感じていた。

「そうだ…今日、1年の早川さんの事で、ちょっと神谷先輩の意見が聞きたいんですけど。」
 
 僕は図書委員ともしての早川さんの行動について、神谷先輩の意見を求めた。

「えっと、早川さんって昨日の図書委員の1年だよね。
 気になる事でもあったの?」
「どうも、怪人についてアレコレ聞くのを嫌がっていたみたいです。
 でも、図書室に人は来て欲しいのも本音らしくて。
 僕が思うに、彼女は何かを知っているのではないかと。」
「…かと言って、初めの事件の時に彼女はまだ中学生で、この学校にすら入学していない。
 つまり…入学した後、図書委員になった後で、秘密と関わった…という事かな?」
「はい。
 僕はそう思いました。」
「何?何言ってるの?」

 土屋先輩がグイグイと横から顔を突っ込んで来た。
 神谷先輩はそれを阻止しながら僕に応えた。

「黙っててよ!土屋さん!
 つまり、こう言いたい訳だね。
 …彼女は現在、怪人の共犯になってる可能性がある!」

 
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