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憎しみのパズルピース
第1話
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午後の体育の授業が終わっても僕はすぐに起き上がれなかった。
気分がモヤっとしてるからか、自分でも動作がノロくなっているのがわかる。
ナマケモノのごとく顔のタオルを取って、ゆらりと立ち上がった。
変な脱力感のまま更衣室に向かうと、すでにみんな着替え終えて教室に戻ったようだ。
「はぁ。気分を切り替えなきゃ。
この顔じゃ、奈落に変な気を遣わせてしまう。」
あ…れ…。
着替えようとした僕の手にあったのは…。
引き裂かれたワイシャツ…そしてネクタイ…。
悪意…!
それは悪意そのものだった。
僕はそれらを近くのゴミ箱に思い切り投げつけた。
宮地は…僕をどうしたいんだ…?
怒らせたいのか…自分を憎めと言ってるのか?
「くっ!」
ダメだダメだ!ダメだダメだダメだ!
あんな奴の手に乗るな!
こういう時こそ、冷静に…自分の目的に忠実に!
ここで怒ったり、泣いたりしたら宮地の思う壺だ!
彼は僕を弱いままの、努力をしない人間だと蔑んだ…!
でも、違う…!
僕はもう弱いままなんかじゃない!
努力も惜しまない!
石にかじりついてでも、この苦境を乗り越えてみせる…!
僕は上は体操着のまま、下だけ履き替えてブレザーを羽織って更衣室を後にした。
ワイシャツやネクタイは予備があるけど、この先の事を考えて少し制服用品を足しておこうかな。
宮地のあの雰囲気…更なるイジメが起こるとも限らない。
出来るだけの用心と準備をしておかないと。
「あ?」
そう思いつつ、ブレザーのポケットに手を入れると…ICレコーダーが午前中入れたままになっていた。
そして、偶然にも切ったはずのスイッチが何かの衝撃で入っていた。
これ…ロッカーでの宮地の声が入ってるんじゃないか?
けど…教室に戻らなきゃならない。
聞くのは後だな。
僕はICレコーダーのスイッチをオフにすると、ひとまず教室に急いだ。
帰りのホームルームでは担任にまた、変な突っ込みをされて逆に気分が悪くなるのも嫌だったので、前かがみの姿勢で、なんとかごまかした。
優越感に浸り、満足気な宮地のいやらしい視線を感じつつ、ホームルーム後、教室のロッカーの鍵を開けて貴重品袋を取り出して、鞄に押し込んで僕は早急に教室を飛び出した。
宮地にはきっと逃げ出したように見えているだろう。
本当は虎視眈々と僕が爪を研いでいるってのに、呑気なバカだ。
駐輪場で複数の鍵を外して愛車を勢いよく、スタートさせた。
僕は走り出してるんだ!
自分の足で!自分の頭で!自分の手で!
それを努力じゃないなんて、宮地なんかに言わせるもんか!
僕は駅前目指して、一心不乱に自転車を漕いだ。
坂道を超えて裏路地を通って、バス通りを横切って駅前の駐車場に自転車を停めた。
「おっ!早い!早い!
ワイシャツ刻まれてヘコんでるかと思ったが、なんのなんの。
平気そうだな!」
僕の背後で、優しく暖かな、粗っぽい口調の奈落の声がした。
「奈落!」
振り返るといつもの黒スーツの奈落がポケットに両手を突っ込んで笑っていた。
思わす嬉しくて声が1オクターブ上がってしまった。
「おうおう!何だ?
樹張りの声のトーンだなぁ。
で、その格好のまま行くのか?」
「あ、そっか…急いで来たし。
ジャージの方がいいかな…すぐに駅のトイレで着替えて来るよ。」
「だな!
相手はスポーツマンだ。
ジャージ相手の方が打ち解けやすいと思うぜ。」
「そっか…なるほど!」
僕は奈落を待たせて、トイレで速攻でジャージに着替えた。
「お待たせ!」
「ん、バスで3駅先の曙高校前で降りるぞ、そこのファミレスで約束してる。」
「顔はわかってるの?」
「ああ、樹から写真も添付されて来た。
ホラ、この爽やかボーイ。
身長高いし、曙高校のジャージ着て待ってるらしいからすぐわかるよ。」
「本当だ爽やかボーイまんまだね。」
奈落のスマホを覗いて、向井君の顔を確認した。
よし!やるぞ!
宮地のイジメのおかげで俄然やる気がふつふつと湧いて来ていた。
気分がモヤっとしてるからか、自分でも動作がノロくなっているのがわかる。
ナマケモノのごとく顔のタオルを取って、ゆらりと立ち上がった。
変な脱力感のまま更衣室に向かうと、すでにみんな着替え終えて教室に戻ったようだ。
「はぁ。気分を切り替えなきゃ。
この顔じゃ、奈落に変な気を遣わせてしまう。」
あ…れ…。
着替えようとした僕の手にあったのは…。
引き裂かれたワイシャツ…そしてネクタイ…。
悪意…!
それは悪意そのものだった。
僕はそれらを近くのゴミ箱に思い切り投げつけた。
宮地は…僕をどうしたいんだ…?
怒らせたいのか…自分を憎めと言ってるのか?
「くっ!」
ダメだダメだ!ダメだダメだダメだ!
あんな奴の手に乗るな!
こういう時こそ、冷静に…自分の目的に忠実に!
ここで怒ったり、泣いたりしたら宮地の思う壺だ!
彼は僕を弱いままの、努力をしない人間だと蔑んだ…!
でも、違う…!
僕はもう弱いままなんかじゃない!
努力も惜しまない!
石にかじりついてでも、この苦境を乗り越えてみせる…!
僕は上は体操着のまま、下だけ履き替えてブレザーを羽織って更衣室を後にした。
ワイシャツやネクタイは予備があるけど、この先の事を考えて少し制服用品を足しておこうかな。
宮地のあの雰囲気…更なるイジメが起こるとも限らない。
出来るだけの用心と準備をしておかないと。
「あ?」
そう思いつつ、ブレザーのポケットに手を入れると…ICレコーダーが午前中入れたままになっていた。
そして、偶然にも切ったはずのスイッチが何かの衝撃で入っていた。
これ…ロッカーでの宮地の声が入ってるんじゃないか?
けど…教室に戻らなきゃならない。
聞くのは後だな。
僕はICレコーダーのスイッチをオフにすると、ひとまず教室に急いだ。
帰りのホームルームでは担任にまた、変な突っ込みをされて逆に気分が悪くなるのも嫌だったので、前かがみの姿勢で、なんとかごまかした。
優越感に浸り、満足気な宮地のいやらしい視線を感じつつ、ホームルーム後、教室のロッカーの鍵を開けて貴重品袋を取り出して、鞄に押し込んで僕は早急に教室を飛び出した。
宮地にはきっと逃げ出したように見えているだろう。
本当は虎視眈々と僕が爪を研いでいるってのに、呑気なバカだ。
駐輪場で複数の鍵を外して愛車を勢いよく、スタートさせた。
僕は走り出してるんだ!
自分の足で!自分の頭で!自分の手で!
それを努力じゃないなんて、宮地なんかに言わせるもんか!
僕は駅前目指して、一心不乱に自転車を漕いだ。
坂道を超えて裏路地を通って、バス通りを横切って駅前の駐車場に自転車を停めた。
「おっ!早い!早い!
ワイシャツ刻まれてヘコんでるかと思ったが、なんのなんの。
平気そうだな!」
僕の背後で、優しく暖かな、粗っぽい口調の奈落の声がした。
「奈落!」
振り返るといつもの黒スーツの奈落がポケットに両手を突っ込んで笑っていた。
思わす嬉しくて声が1オクターブ上がってしまった。
「おうおう!何だ?
樹張りの声のトーンだなぁ。
で、その格好のまま行くのか?」
「あ、そっか…急いで来たし。
ジャージの方がいいかな…すぐに駅のトイレで着替えて来るよ。」
「だな!
相手はスポーツマンだ。
ジャージ相手の方が打ち解けやすいと思うぜ。」
「そっか…なるほど!」
僕は奈落を待たせて、トイレで速攻でジャージに着替えた。
「お待たせ!」
「ん、バスで3駅先の曙高校前で降りるぞ、そこのファミレスで約束してる。」
「顔はわかってるの?」
「ああ、樹から写真も添付されて来た。
ホラ、この爽やかボーイ。
身長高いし、曙高校のジャージ着て待ってるらしいからすぐわかるよ。」
「本当だ爽やかボーイまんまだね。」
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よし!やるぞ!
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