『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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憎しみのパズルピース

第9話

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 神谷先輩は僕の質問に腕組みをして首を傾げた。

 「やっぱり、誰も居なかったんだよね。
 夜に行かなきゃダメかなぁ?」
「まだ2日しか確認してませんよ。
 決定早すぎです。」

 僕は肩をすくめて、神谷先輩をなだめた。

「実はさぁ…昨日の放課後、パソコンルームで本の貸し出し記録を調べたんだ。」
「…で、どうでした?」
「ん~~ん。
 それもなぁ…重複してる人間って多いんだよね。
 そもそも、あの図書室で本を借りるのって、図書委員か、かなりの図書マニアだろ。」
「つまり、も1つ2つ絞り込みが出来れば…ですか?」
「一応、破かれた本の中で、 半分以上の本を借りた人間が重複してるのは20人ほど。
 ただ、学年の記載が無くて年度の記載と名前しか無いから卒業生か在校生かすら、わからないんだ。
 数人の現2年は知ってるけど。」
「事件が起こったのは今年の1月…つまり昨年度在校生だった、今年の卒業生と現在校生に絞られる…その中の20人か。」


…確かに…今年の卒業生全員と現在校生2年と3年の名前を照らし合わせるなんて、僕等には無理だな…データベースがあるわけじゃ無いし。
 卒業名簿などの個人情報は職員専用で管理されてるし、他学年の名簿も同等に扱われてるから調べられない。
 おそらく生徒会関係者なら、その辺を適当な理由をつければ先生に教えて貰えそうだけど、遊び半分の集まりに協力はして貰えないだろう。
 加納先生に無理矢理聞く訳にも行かないな…迷惑掛けちゃうし。
 う~~ん。
 突破出来ないかな…。
 ここを絞れれば、少しは前に進みそうなのに…。
 
 データベース…調べる…ん?んんんんん!

「あの!神谷先輩、調べられるかも知れませんが…その本と借りた生徒のリスト、僕のスマホに送って下さい。」
「えっ?いいけど…。」
「出来るかわかりませんが、知り合いに情報調査の専門の仕事してる人がいまして。
 相談してみます。」
「…外部の人か…?校内の事が分かるかな?」
「ダメ元で。ね。
 こうやって向かい合ってても答えは見つかりませんから。」
「それはそうだね。
 微かな望みにかけてみようか。」

 こういう時…使える物はどんどん使え!
 奈落を通して樹さんに協力して貰えるはずだ!
 有料は当たり前だけど、有意義判定には当てはまるはずだ。
 素人ではここまでが限界だけど、樹さんならプロだし、なんらかのデータベースを駆使すれば、調べられない事もないんじゃないか?

 校内の問題だから、確率低いけどダメ元で当たってみよう。
 出来なければ違うアプローチをまた考えればいいんだから。

 僕は神谷先輩から情報を受け取った。

「もし、調べられるにしても数日はかかると思います。
 別なアプローチも並行して行いましょう。」
「だね。こっちは保留として。
 あとは、土屋さんの方がどうなったか。
 ま、期待してないけど。」
「なんか、最近神谷先輩って土屋先輩に毒吐いてますよね。
 とはいえ、そんなのに全然負けないのが土屋先輩の良いところ(?)ですけどね。」
「なんかさ、土屋さんって女生徒っていうより、同性の同級生っぽいんだよね。
 彼女の前で気取ってもしょうがないっていうか、腹割って話せる仲間っていうか。
 嘘付かなくていいから気が楽で、ついつい素が出ちゃう。」
 「確かに…気が楽ですね。
 土屋先輩自体、嘘つくほど器用な人間じゃないですし。
 仲間…1番しっくりくる関係ですね。」
「だろ?」

 僕は神谷先輩と笑い合いながら、窓の外に登校してくる宮地を捉えた。
 今朝は早川さんとは別行動なんだな。
 田中と登校して来た。
 
 そういえば…早川さんを見逃したかな?
 もうそろそろ、ホームルームが始まる。

 僕と神谷先輩は、加納先生に手を振って互いの教室に向かった。
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