『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~

平塚冴子

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ハードで楽しい深夜のお仕事

第17話

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「時間はありませんが、手間を掛ける事は必要だと思うんです。
 僕、頑張ります。なんなら、2日連続徹夜でも構いません!」
「…2日連続はさせるつもりは無いけど…君の熱意を感じるよ。
 確かに漢字に対して外国人の食い付きはいい。
 アイデアとしては最高だ。」
「私も賛成だ。
 漢字には優美な美しさもある。
 反物との相乗効果が見込まれる。
 パフォーマーとしても、カッコいい衣装はテンションを上げてくれる。
 お願いしよう。」
「ありがとうございます。
 頑張らせて頂きます。」

「じゃあ、色の組み合わせなんかを豊田さんに見てもらおう。」

 槇さんと僕は豊田さんに、選んだ反物と衣装の組み合わせを、生地を当てて確認してもらった。

「いや~。
思ったより良いものが出来そうで楽しみですよ。
 なんせ、急だったので1人だとここまでの質を保てなかったと思います。
 槇君、感謝するよ。ありがとう。」
「御礼の言葉はパフォーマンスが成功してからお願いします。
 それにこちらこそ、パフォーマンス撮影を許可して頂き感謝してるんですから。」

 槇さんと豊田さんはガッチリと握手をした。
 
 僕は早く仕事をしたくて、ウズウズしまくりで2人を見ていた。

 豊田さんに希望の漢字を数点選んでもらい、後はこちらで反物との相性を見て決める事にした。
 あっという間に豊田さんも移動する時間になって事務所を後にして行った。

「さて、これでやる事の順序が明確になったね。
 まずは文字の型紙をパソコンからプリントアウトしよう。
 フォントもそれなりに凝ったやつで。」
「はい!」

 仕事モードの槇さんの指示で僕はパソコンを操作し始めた。
 やっぱり、僕のパソコンと違ってすごく使いやすくて、処理が早かった。

 槇さんは工業用ミシンの手入れをし始めた。
 それは、あまり新しいものには見えなかったけど、手入れがキチンとしているせいか、ピカピカと朝陽に反射していた。

 性格が出てるな…。
 完璧主義まで行かないけど、出来る事をやっておかないと後悔するのを知ってる人なんだと、つくづく感じた。
 顔と違って、コツコツ努力する賢明なタイプだ。

 才能に溺れたりしない槇さんの仕事振りは、奈落の言った通り見てるだけでも勉強になった。

「っとお。
 タダ飯ばっか食うの悪いし、掃除してくるよ!」

 奈落が急に歩き出して、玄関の方に行った。
 んんん?掃除?

「掃除…?」
「サンキュー、奈落。
 助かるよ。」
「あの…槇さん、掃除って…。」

 確かに掃除は必要だけど、それ程汚れてない気も…。

「ああ、奴が向かったのトイレ掃除。
 ってか、華京院の仕事の基本かな。」
「トイレ…掃除がですか?」
「商売するには1番重要と言っても過言じゃないんだよ。
 トイレって、人間が1番恥ずかしくて汚い場所だろ。
 そこを、誰に見られても恥ずかしくない誇れる場所にする。
 その精神が仕事に向かう姿勢に繋がるんだ。
 だから、僕等が1番初めに教えられる仕事はトイレ掃除なんだよ。」
「はあ…トイレ掃除でそんな風に語れるなんて…。
 僕はトイレ掃除なんて嫌な仕事としか思ってなかった。」
「進んで掃除したくなるトイレにいつもしておけば、それ程苦でないよ。
 むしろ清々しくてスッキリする。
 仕事に詰まった時は気分転換に、僕も1日に何度もトイレ掃除とか水周りの掃除するよ。」

 うーん、言ってる事は凄く良くわかるけど…イケメンが進んでトイレ掃除する絵ってめったに見られないよな。
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