193 / 280
保健室同盟(仮)と前期図書委員
第6話
しおりを挟む
そんなこんなで、宮地の視線を度々感じつつ、とりあえず昼休み前まで何とか過ごした。
そうか…宮地は僕を注視してるのと同時に、下手に手を出せば、早川さんの耳に入って怒られる事を奴は気にしてる。
そして僕は早川さんから、情報を得ようとしてる。
何だろ…これ、別な見方をしたら少女漫画の恋愛三角関係みたいな構図だよなぁ。
ぷぷっ。
保健室へ向かう途中の廊下で思わず、このおかしな構図に吹き出してしまった。
「おや。
最近は随分と楽しそうですね。
保健室解放の意義がありましたよ。」
「加納先生!」
後ろからパタパタとサンダルを鳴らし、白衣をヒラヒラさせて、加納先生が声を掛けて来た。
「神谷君も土屋さんも可愛い後輩が出来て、なんだか生き生きしてますよ。
学生生活に張りが出てくるのはいい事ですね。
これも、有村君が来てくれてるせいかも知れませんね。」
「いえいえ、そんな。
僕の方こそ、先輩達に勇気を貰ってます。
誰かが自分の話を聞いてくれてるってだけで、自分の存在が実感出来る様になりました。
加納先生にも、先輩達にも感謝です。」
「保健医冥利につきますよ。
そんなに褒められると。
早く、森園さんもこういう風に学校生活を楽しんで欲しいですね。」
少し切ない様な笑顔で加納先生は呟いた。
自殺未遂をした森園先輩…確かにせっかく戻って来るんだ…2度と、自殺なんて考える様な学校生活は送って欲しくない。
その為にも保健室同盟(仮)の活動を楽しめる様にしないと。
僕は加納先生の言葉にしっかりと頷いた。
加納先生と保健室に着くと、すでに神谷先輩と土屋先輩が到着していて、イスを円形に並べていた。
「遅ーい!有村君!
早く食べて職員室行きましょう!
速攻よ!速攻!」
「土屋さん…昼休みはまだまだ時間がタップリあるから、そう焦らなくても大丈夫だよ。
逆にその落ち着きの無さが心配だよ僕は。」
「神谷君、悠長な事言ってないの!
時は金なりよ!」
「いやいや、土屋さん。
向こうの前期図書委員担当の先生もお昼食べなきゃでしょう。
迷惑極まりないよ…自己中過ぎる行動だよ。
相手を少しは思いやる事も覚えてよ…高校生なんだから。」
週始めから、この2人の夫婦漫才か…。
これって日課になって来てないか?
あははは…。
僕は引きつり笑いをしながら、土屋先輩の差し出したイスに座った。
加納先生は自分のデスクから菓子パンを取り出していた。
「ありがとうございます。
土屋先輩…。
随分と職員室に行くの楽しそうですね。
期待度高いっていうか…。」
「そりゃそうでしょう!
事件の真相を知る人物になるかも知れない、前期図書委員との接触のアポが取れるかも知れないんだから!
ワクワクドキドキしなきゃ~!」
そうか…宮地は僕を注視してるのと同時に、下手に手を出せば、早川さんの耳に入って怒られる事を奴は気にしてる。
そして僕は早川さんから、情報を得ようとしてる。
何だろ…これ、別な見方をしたら少女漫画の恋愛三角関係みたいな構図だよなぁ。
ぷぷっ。
保健室へ向かう途中の廊下で思わず、このおかしな構図に吹き出してしまった。
「おや。
最近は随分と楽しそうですね。
保健室解放の意義がありましたよ。」
「加納先生!」
後ろからパタパタとサンダルを鳴らし、白衣をヒラヒラさせて、加納先生が声を掛けて来た。
「神谷君も土屋さんも可愛い後輩が出来て、なんだか生き生きしてますよ。
学生生活に張りが出てくるのはいい事ですね。
これも、有村君が来てくれてるせいかも知れませんね。」
「いえいえ、そんな。
僕の方こそ、先輩達に勇気を貰ってます。
誰かが自分の話を聞いてくれてるってだけで、自分の存在が実感出来る様になりました。
加納先生にも、先輩達にも感謝です。」
「保健医冥利につきますよ。
そんなに褒められると。
早く、森園さんもこういう風に学校生活を楽しんで欲しいですね。」
少し切ない様な笑顔で加納先生は呟いた。
自殺未遂をした森園先輩…確かにせっかく戻って来るんだ…2度と、自殺なんて考える様な学校生活は送って欲しくない。
その為にも保健室同盟(仮)の活動を楽しめる様にしないと。
僕は加納先生の言葉にしっかりと頷いた。
加納先生と保健室に着くと、すでに神谷先輩と土屋先輩が到着していて、イスを円形に並べていた。
「遅ーい!有村君!
早く食べて職員室行きましょう!
速攻よ!速攻!」
「土屋さん…昼休みはまだまだ時間がタップリあるから、そう焦らなくても大丈夫だよ。
逆にその落ち着きの無さが心配だよ僕は。」
「神谷君、悠長な事言ってないの!
時は金なりよ!」
「いやいや、土屋さん。
向こうの前期図書委員担当の先生もお昼食べなきゃでしょう。
迷惑極まりないよ…自己中過ぎる行動だよ。
相手を少しは思いやる事も覚えてよ…高校生なんだから。」
週始めから、この2人の夫婦漫才か…。
これって日課になって来てないか?
あははは…。
僕は引きつり笑いをしながら、土屋先輩の差し出したイスに座った。
加納先生は自分のデスクから菓子パンを取り出していた。
「ありがとうございます。
土屋先輩…。
随分と職員室に行くの楽しそうですね。
期待度高いっていうか…。」
「そりゃそうでしょう!
事件の真相を知る人物になるかも知れない、前期図書委員との接触のアポが取れるかも知れないんだから!
ワクワクドキドキしなきゃ~!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
異世界で姪が勇者になったけれど、俺はのんびり料理屋を開く
夕日(夕日凪)
ファンタジー
突然姉が亡くなり、その遺児である姪の『椛音』を男手一つで育てていた元料理人の『翔』。
椛音が十六歳になった時。二人は異世界に召喚されて…!?
椛音は勇者として異世界を飛び回ることになり、椛音のおまけとして召喚された翔は憧れていた料理人の夢を異世界で叶えることに。
デスクレイフィッシュ、大猪、オボロアナグマ──。
姪が旅先から持ち込む数々の食材(モンスター)を使った店を、翔は異世界で開店する。
翔の料理を食べると不思議と力が湧くようで、いろいろな人物が店を来訪するように──。
※表紙は小鶴先生に描いていただきました!
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
【1部完・2部準備中】人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる