忘却の魔法

平塚冴子

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仁科 加奈子と少年達

第5話

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「何の事だかわかりませんわ。
でも、天外博士は私をそう思っていたかもしれませんね、私はこの施設運営の維持に必要な経費を調達するのに努力してますからね。」
上手くかわしやがる…やはり食えない女だ。
「あと、どうしてもお聞きしたい事があります。」
「何ですか?答えられる範囲内でお答えしましょう。」

「天外博士が、『18番』と言い残しました。
何の番号が心当たりはありますか?」

「…そうですね。
心当たりが無いわけではありません。
おそらく私がここに来る前に行っていた研究の中に、『ナンバーズ』と言う物があり、それにより天外博士の研究が飛躍的に進んだと聞いてます。
おそらく、その『ナンバーズ』の事かと。
ですが、詳細は全くわかりません。
天外博士からは極秘でお前には聞かせられないと言われましたから。」
「極秘…過去の研究…。」
もう一度、天外博士の過去を調べる必要があるという事か。

「どうです?
こんな話しをいつまで続けても、結果が出ない。
時間の無駄です。
少し、研究所を見学させます。
移動時は必ずアイマスク着用して頂きますが、
よろしいですか?」
「はい、わかりました。
見学させて頂きます。」
「……頂きます。」

俺達は再びアイマスクを装着し、外で待っていたスタッフに手を引かれ、仁科所長と共に所長室を出て、研究所内を歩いた。
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