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3学期
スキー体験合宿3日目その1
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朝になり、僕はかなり早く目が覚めてしまった。
窓の外は雪の反射で眩しいくらいだ。
今日、一緒に滑る約束をしてる。
そこで何とか気分を盛り上げで夜まで行こう。
ちゃんと告白するんだ僕は。
朝日を身体に浴びて気合いを入れた。
朝食の為に食堂に向かう僕と清水先生に2年が次々と挨拶をして行く。
「おはようございます。武本先生。」
「武本先生!リスペクトしてるぜ!」
「武本先生、また色々話してよ。」
意外にもドン引きされるどころか昨日の雑談は好評のようだった。
てか…下ネタばっかりだった記憶が…。
「昨日のアレ…あれはアレで良かったのかも…。」
「だろ。教師のプライベートもネタに使えるってわかったろ。」
「芸人ですか?教師は。」
「あんまり変わんね~な。」
確かに…教育実習ではこんなの教えて貰えなかったな。
生徒とのコミュニケーションの取り方なんて。
相手は若い分色々な事に興味があって、それに柔軟に答えを出さないといけないんだと僕は学んだ。
食堂に着くと昨日のようなざわめきは無く穏やかな食事にありつけた。
「早いですね。
明日帰るんだ…。」
「やる事出来てねえから余計に早く感じるんだろ。
今夜が勝負だぞ。
明日朝イチで帰ったらまた、金井先生の包囲網があるぞ。」
「はい…肝に命じておきます。」
その通りだ…金井先生だって本気を出して来てる。
悠長に構えてはいられない。
僕は食事の手を止めて彼女のテーブルに視線を落とした。
今夜こそ…君に…僕の気持ちを知って貰うんだ…!
気合い充分で僕は食事を終えて、ロビーに集まった生徒達をスキー場へ引率して行った。
スキー場で僕はすぐに田宮を探した。
スキーウエアの僕はパッと見生徒には気が付かれない。
黒ずくめのウエアは更に人を遠ざける。
おかげで堂々と田宮と近づける。
僕は頂上まで登り、彼女を探した。
辺りにはいないようだ。
僕はスピードを出して彼女を探した。
…まさか、また猛スピードで滑ってんじゃないだろうな。
心配だな…怪我でもされたんじゃ告白どころじゃなくなっちまう。
中腹まで降りてみた。
どこ行ったんだ?
だんだんと不安が広がってきた。
僕はゴーグルを上げて周りを見回した。
彼女がいない…彼女が見えない…不安で胸が押し潰されそうだ…。
頼む…姿を見せてくれ。
白銀の世界が僕の視界を狭める。
眩しすぎて、白いウエアの彼女を探せない。
くそっ!待ち合わせでもしとけば良かった。
「…田宮…!どこだ…?」
思わず声が漏れた。
「はい!ここです。」
真後ろから声がした。
上を見ると彼女が雪しぶきを上げて降りて来た。
良かった…いた。
「支度に手間取って遅れちゃいました。
すいません。はぁ。」
彼女が息を切らして謝った。
あ…彼女も僕の為に急いだんだ…。
僕はホッとして少し嬉しくなった。
「少し休んでから滑ろうか?」
「はい…少しだけ休みます。ふぅ。」
彼女もゴーグルを外して顔に風邪を当てた。
長い髪が風になびく…。
白い世界で紅い唇が一層色を増す。
見とれてしまう…まるで雪の精霊のような立ち姿の美しさに。
「そろそろ、行きましょう。」
彼女の一言が僕を現実に戻した。
「うん。行こう。」
ゴーグルをかけ直して僕等は一気に下まで滑り降りた。
あんなにも不安で心細くてたまらなかったのに…。
今はもう、溢れんばかりの幸福感が僕の中から流れ出ていた。
彼女がそこにいて…側にいる…ただそれだけのことで…世界が180度変わる。
僕の世界はこんなにも君を中心に回っていたんだ。
僕が告白しても…きっと彼女は理解してくれないだろう。
受け止めてもくれないだろう。
そんな事はわかっている。
見返りは要らない。
ただ…僕が君を好きで…大好きで…それを知っていて欲しいと思うんだ。
それだけでいいんだ…。
ひとしきりスキーを楽しんで僕等は集合時間丁度にロッジ前に着いた。
スキー最終日の今日は午前中でスキーを終える事になっている。
僕はもっと滑りたい気持ちを抑えてロバ先生と生徒達をホテルに連れ帰った。
これからの予定としては2時から4時まで生徒のレクリエーションが行われる。
僕はのそ間に部屋や廊下の点検をして回らなければならなかった。
その後に夕食、自由時間9時には消灯生徒を外出禁止にしてミニ新年会開始。
さて…どうやって田宮を夜に呼び出すか…。
昼食はホテルのバイキング料理だった。
今回の昼食は教師とのコミュニケーションも兼ねていて生徒と教師は混合可能な自由席。
僕は牧田を探していた。
やはり、夜に田宮を部屋から抜け出させるには同室の牧田の協力が欲しい所なんだが…。
「武本先生!一緒に食べましょう!」
いきなり背中から声をかけられた。
げっ…2年の塚本と望月だった。
何でこんな時に声をかけるんだ?
「この前の事も謝りたいので。
お願いします。」
うわー、これは断れないだろ…。
やっぱり運がないな…僕は…。
窓の外は雪の反射で眩しいくらいだ。
今日、一緒に滑る約束をしてる。
そこで何とか気分を盛り上げで夜まで行こう。
ちゃんと告白するんだ僕は。
朝日を身体に浴びて気合いを入れた。
朝食の為に食堂に向かう僕と清水先生に2年が次々と挨拶をして行く。
「おはようございます。武本先生。」
「武本先生!リスペクトしてるぜ!」
「武本先生、また色々話してよ。」
意外にもドン引きされるどころか昨日の雑談は好評のようだった。
てか…下ネタばっかりだった記憶が…。
「昨日のアレ…あれはアレで良かったのかも…。」
「だろ。教師のプライベートもネタに使えるってわかったろ。」
「芸人ですか?教師は。」
「あんまり変わんね~な。」
確かに…教育実習ではこんなの教えて貰えなかったな。
生徒とのコミュニケーションの取り方なんて。
相手は若い分色々な事に興味があって、それに柔軟に答えを出さないといけないんだと僕は学んだ。
食堂に着くと昨日のようなざわめきは無く穏やかな食事にありつけた。
「早いですね。
明日帰るんだ…。」
「やる事出来てねえから余計に早く感じるんだろ。
今夜が勝負だぞ。
明日朝イチで帰ったらまた、金井先生の包囲網があるぞ。」
「はい…肝に命じておきます。」
その通りだ…金井先生だって本気を出して来てる。
悠長に構えてはいられない。
僕は食事の手を止めて彼女のテーブルに視線を落とした。
今夜こそ…君に…僕の気持ちを知って貰うんだ…!
気合い充分で僕は食事を終えて、ロビーに集まった生徒達をスキー場へ引率して行った。
スキー場で僕はすぐに田宮を探した。
スキーウエアの僕はパッと見生徒には気が付かれない。
黒ずくめのウエアは更に人を遠ざける。
おかげで堂々と田宮と近づける。
僕は頂上まで登り、彼女を探した。
辺りにはいないようだ。
僕はスピードを出して彼女を探した。
…まさか、また猛スピードで滑ってんじゃないだろうな。
心配だな…怪我でもされたんじゃ告白どころじゃなくなっちまう。
中腹まで降りてみた。
どこ行ったんだ?
だんだんと不安が広がってきた。
僕はゴーグルを上げて周りを見回した。
彼女がいない…彼女が見えない…不安で胸が押し潰されそうだ…。
頼む…姿を見せてくれ。
白銀の世界が僕の視界を狭める。
眩しすぎて、白いウエアの彼女を探せない。
くそっ!待ち合わせでもしとけば良かった。
「…田宮…!どこだ…?」
思わず声が漏れた。
「はい!ここです。」
真後ろから声がした。
上を見ると彼女が雪しぶきを上げて降りて来た。
良かった…いた。
「支度に手間取って遅れちゃいました。
すいません。はぁ。」
彼女が息を切らして謝った。
あ…彼女も僕の為に急いだんだ…。
僕はホッとして少し嬉しくなった。
「少し休んでから滑ろうか?」
「はい…少しだけ休みます。ふぅ。」
彼女もゴーグルを外して顔に風邪を当てた。
長い髪が風になびく…。
白い世界で紅い唇が一層色を増す。
見とれてしまう…まるで雪の精霊のような立ち姿の美しさに。
「そろそろ、行きましょう。」
彼女の一言が僕を現実に戻した。
「うん。行こう。」
ゴーグルをかけ直して僕等は一気に下まで滑り降りた。
あんなにも不安で心細くてたまらなかったのに…。
今はもう、溢れんばかりの幸福感が僕の中から流れ出ていた。
彼女がそこにいて…側にいる…ただそれだけのことで…世界が180度変わる。
僕の世界はこんなにも君を中心に回っていたんだ。
僕が告白しても…きっと彼女は理解してくれないだろう。
受け止めてもくれないだろう。
そんな事はわかっている。
見返りは要らない。
ただ…僕が君を好きで…大好きで…それを知っていて欲しいと思うんだ。
それだけでいいんだ…。
ひとしきりスキーを楽しんで僕等は集合時間丁度にロッジ前に着いた。
スキー最終日の今日は午前中でスキーを終える事になっている。
僕はもっと滑りたい気持ちを抑えてロバ先生と生徒達をホテルに連れ帰った。
これからの予定としては2時から4時まで生徒のレクリエーションが行われる。
僕はのそ間に部屋や廊下の点検をして回らなければならなかった。
その後に夕食、自由時間9時には消灯生徒を外出禁止にしてミニ新年会開始。
さて…どうやって田宮を夜に呼び出すか…。
昼食はホテルのバイキング料理だった。
今回の昼食は教師とのコミュニケーションも兼ねていて生徒と教師は混合可能な自由席。
僕は牧田を探していた。
やはり、夜に田宮を部屋から抜け出させるには同室の牧田の協力が欲しい所なんだが…。
「武本先生!一緒に食べましょう!」
いきなり背中から声をかけられた。
げっ…2年の塚本と望月だった。
何でこんな時に声をかけるんだ?
「この前の事も謝りたいので。
お願いします。」
うわー、これは断れないだろ…。
やっぱり運がないな…僕は…。
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