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3学期
スキー体験合宿3日目その7
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予想外の出来事だったのだろう。
彼女は少しの間、言葉を失っていた。
「応えなくていい。
そのまま…今まで通りで構わない。」
「…はい。」
彼女は小さく頷いた。
「でも…先生好きな人に振られ続けてるって…私、振った覚えありませんけど。」
「それは…どちらにしろ、気持ちに応えるなんて出来ないだろ?」
彼女は申し訳なさそうに上目遣いで僕を見た。
そして戸惑いながら口を開いた。
「すいません…あの恋っていうのはその…生殖行為対象者って事ですよね?」
ズベッ!
危うく足を滑らせて転ぶところだった。
生殖行為対象者って…言い方…。
いや…間違ってはいない…確かにその通りっちゃあ、その通りだけども…!
「だから…いや…そうなんだけど…それは僕の方だけで…君にはその気がないんだから…気にしないでくれ。」
何の説明してんだよ!僕は!
僕は顔を赤くしながら右手で頭を抱えた。
「…金井先生と、この前キスしました。」
「ええっ。」
急に何を告白してるんだ?
もしかして…金井先生が好きとか…?
「でも…違うんです。」
「ん?違う?何が?」
「武本先生に教えて貰ったキスと違うんです。
せっかく先生に教えて貰ったのに…何が違ったんでしょうか?」
何?えっ?言ってる意味がよくわからない…違うって…?
「どう…違ったんだ?」
フレンチキス?ディープキス?どっちだ?
個人差っていうのとは違うんだろうか?
「どうって…説明の仕方が…えっと…
舌は入ってました。」
ディープか…って堂々と言うなよ!
彼女はかなり悩んでいる様子だ。
黙り込んだ2人の側で雪は羽根のように沢山舞い落ちてくる。
「もう1度…キスしてみようか?」
僕はいきなりの提案をしてみた。
「えっ…。」
「そうしたら、何が違うか判るかも知れない。」
「そう…ですね。確かに…。」
えっ…マジで?
ダメ元で提案したんだけど…。
僕は彼女の手を離した。
そして、そっと腰に手を回して彼女の身体を自分の身体に引き寄せた。
じっと彼女の瞳を見つめた。
彼女もまた僕を見つめてくれた。
「これは…勉強なんかじゃない…。
君に恋をしてる僕の気持ちを込めたキスだ。
いいね。」
「はい…。」
僕はゆっくりと彼女の唇に僕の唇を重ねた。
寒いせいか唇の暖かさがダイレクトに伝わった。
優しくいたわるように…ゆっくりと相手の存在を確かめ合うような…甘くて…気持ち良くて…酔い痴れてしまう。
かなり長い時間を掛けてキスをしてしまった。
キスを終えると彼女の顔も真っ赤になっていた。
「……違ったか?」
僕はベランダの柵に肘を掛けて雪を眺める振りをして聞いた。
「はい…。違いました。
あの…金井先生とキスした時はその…ちょっと怖くて…気持ちに押し潰されそうで。」
「…そうか。」
「…武本先生は…。」
「…何?」
「…ドキドキしてます。」
えっ…!ええええ~!
僕は彼女のその反応に目を丸くして驚いた。
ドキドキって…え、マジ!?
僕相手にドキドキしてるって事だよな。
今それ、言うって…卑怯だよ!
そんな事言われたら…僕は…くぅー!。
メチャクチャ嬉しい…!!
「ほら。こんな感じです。」
彼女は僕の左手を自分の胸元に当てた。
「わっ!バカ何やって…。」
本当だ…彼女の心臓が激しく動いているのが伝わってくる。
「僕も…同じだ…。」
僕は彼女の左手を僕の胸元に当てた。
お互いの鼓動が同じリズムを刻んでいた。
「本当…先生も同じ…。
これが…違うって事でしょうか?」
「かもな…。」
「武本先生は色々知ってますね。ふふ。」
彼女はそう言って、手を離してベランダの上空に輝く星を見上げた。
彼女の横顔が可愛くて…愛おしくて…。
思わず、真っ赤になってる耳に触れた。
「ひゃっ!」
彼女は恥ずかしそうに下を向いた。
「耳…くすぐったいか?」
「はい。何だかゾクゾクします。」
ゾクゾクって…それ…!
もう…たまんねーな!
寒いはずなのに…僕の体温は急上昇してるせいかそれほど寒さを感じなかった。
「日曜日の《勉強会》だけど…。
手を抜いたりしないで欲しい。
僕は僕の真実が知りたい。」
僕は彼女の左腕を持ち上げて愛おしく撫でた。
この傷を埋める為にも…。
僕は自分の責任を果たさなければならない。
彼女の死の世界を壊す為にも。
「はい…。では…1つだけ約束して下さい。」
「約束…?」
「どんな自分も嫌いにならないと…。」
「それは…大事な事なんだな。」
「はい…大事です。」
「わかった…胸に刻んでおくよ。
…田宮はどんな…僕でも嫌いにならないか?」
久瀬が田宮は《嫌い》という概念が無いと言ってるが…。
「はい。嫌いにはなりません。
絶対にです。約束します。」
「そうか…なら大丈夫だ。
僕も自分と向き合う自信がついた。」
僕はそう言って彼女をずっと見つめていた。
「やだなぁ…そんなに見られると、穴が開いちゃいそうです。」
「目からビームなんて出てないぞ。
はは。
見てたいんだよ。
田宮が可愛くて仕方ないから。」
「だから…可愛くないんですってば!」
「ほら、そういうところ!
照れて超可愛いよ!マジで。」
「もう!やめて下さい!」
「その膨れた顔も可愛いよ!」
「イジワルですね!相変わらず。」
「ははは!大好きだよ。本当。」
「もうっ!」
彼女は怒ってソッポを向いた。
僕は後ろから彼女を抱きしめた。
「嘘じゃない…大好きだ。
君しかもう…見えてないんだ。」
彼女の耳の後ろでそう囁いた。
「あっ…。」
ビクン。
耳にかかった息に反応した。
本当に敏感なんだ耳…。
僕等はしばらくそのまま、降り積もる雪を眺めていた。
ゆっくりと流れる時間の中…お互いを感じていた。
彼女は少しの間、言葉を失っていた。
「応えなくていい。
そのまま…今まで通りで構わない。」
「…はい。」
彼女は小さく頷いた。
「でも…先生好きな人に振られ続けてるって…私、振った覚えありませんけど。」
「それは…どちらにしろ、気持ちに応えるなんて出来ないだろ?」
彼女は申し訳なさそうに上目遣いで僕を見た。
そして戸惑いながら口を開いた。
「すいません…あの恋っていうのはその…生殖行為対象者って事ですよね?」
ズベッ!
危うく足を滑らせて転ぶところだった。
生殖行為対象者って…言い方…。
いや…間違ってはいない…確かにその通りっちゃあ、その通りだけども…!
「だから…いや…そうなんだけど…それは僕の方だけで…君にはその気がないんだから…気にしないでくれ。」
何の説明してんだよ!僕は!
僕は顔を赤くしながら右手で頭を抱えた。
「…金井先生と、この前キスしました。」
「ええっ。」
急に何を告白してるんだ?
もしかして…金井先生が好きとか…?
「でも…違うんです。」
「ん?違う?何が?」
「武本先生に教えて貰ったキスと違うんです。
せっかく先生に教えて貰ったのに…何が違ったんでしょうか?」
何?えっ?言ってる意味がよくわからない…違うって…?
「どう…違ったんだ?」
フレンチキス?ディープキス?どっちだ?
個人差っていうのとは違うんだろうか?
「どうって…説明の仕方が…えっと…
舌は入ってました。」
ディープか…って堂々と言うなよ!
彼女はかなり悩んでいる様子だ。
黙り込んだ2人の側で雪は羽根のように沢山舞い落ちてくる。
「もう1度…キスしてみようか?」
僕はいきなりの提案をしてみた。
「えっ…。」
「そうしたら、何が違うか判るかも知れない。」
「そう…ですね。確かに…。」
えっ…マジで?
ダメ元で提案したんだけど…。
僕は彼女の手を離した。
そして、そっと腰に手を回して彼女の身体を自分の身体に引き寄せた。
じっと彼女の瞳を見つめた。
彼女もまた僕を見つめてくれた。
「これは…勉強なんかじゃない…。
君に恋をしてる僕の気持ちを込めたキスだ。
いいね。」
「はい…。」
僕はゆっくりと彼女の唇に僕の唇を重ねた。
寒いせいか唇の暖かさがダイレクトに伝わった。
優しくいたわるように…ゆっくりと相手の存在を確かめ合うような…甘くて…気持ち良くて…酔い痴れてしまう。
かなり長い時間を掛けてキスをしてしまった。
キスを終えると彼女の顔も真っ赤になっていた。
「……違ったか?」
僕はベランダの柵に肘を掛けて雪を眺める振りをして聞いた。
「はい…。違いました。
あの…金井先生とキスした時はその…ちょっと怖くて…気持ちに押し潰されそうで。」
「…そうか。」
「…武本先生は…。」
「…何?」
「…ドキドキしてます。」
えっ…!ええええ~!
僕は彼女のその反応に目を丸くして驚いた。
ドキドキって…え、マジ!?
僕相手にドキドキしてるって事だよな。
今それ、言うって…卑怯だよ!
そんな事言われたら…僕は…くぅー!。
メチャクチャ嬉しい…!!
「ほら。こんな感じです。」
彼女は僕の左手を自分の胸元に当てた。
「わっ!バカ何やって…。」
本当だ…彼女の心臓が激しく動いているのが伝わってくる。
「僕も…同じだ…。」
僕は彼女の左手を僕の胸元に当てた。
お互いの鼓動が同じリズムを刻んでいた。
「本当…先生も同じ…。
これが…違うって事でしょうか?」
「かもな…。」
「武本先生は色々知ってますね。ふふ。」
彼女はそう言って、手を離してベランダの上空に輝く星を見上げた。
彼女の横顔が可愛くて…愛おしくて…。
思わず、真っ赤になってる耳に触れた。
「ひゃっ!」
彼女は恥ずかしそうに下を向いた。
「耳…くすぐったいか?」
「はい。何だかゾクゾクします。」
ゾクゾクって…それ…!
もう…たまんねーな!
寒いはずなのに…僕の体温は急上昇してるせいかそれほど寒さを感じなかった。
「日曜日の《勉強会》だけど…。
手を抜いたりしないで欲しい。
僕は僕の真実が知りたい。」
僕は彼女の左腕を持ち上げて愛おしく撫でた。
この傷を埋める為にも…。
僕は自分の責任を果たさなければならない。
彼女の死の世界を壊す為にも。
「はい…。では…1つだけ約束して下さい。」
「約束…?」
「どんな自分も嫌いにならないと…。」
「それは…大事な事なんだな。」
「はい…大事です。」
「わかった…胸に刻んでおくよ。
…田宮はどんな…僕でも嫌いにならないか?」
久瀬が田宮は《嫌い》という概念が無いと言ってるが…。
「はい。嫌いにはなりません。
絶対にです。約束します。」
「そうか…なら大丈夫だ。
僕も自分と向き合う自信がついた。」
僕はそう言って彼女をずっと見つめていた。
「やだなぁ…そんなに見られると、穴が開いちゃいそうです。」
「目からビームなんて出てないぞ。
はは。
見てたいんだよ。
田宮が可愛くて仕方ないから。」
「だから…可愛くないんですってば!」
「ほら、そういうところ!
照れて超可愛いよ!マジで。」
「もう!やめて下さい!」
「その膨れた顔も可愛いよ!」
「イジワルですね!相変わらず。」
「ははは!大好きだよ。本当。」
「もうっ!」
彼女は怒ってソッポを向いた。
僕は後ろから彼女を抱きしめた。
「嘘じゃない…大好きだ。
君しかもう…見えてないんだ。」
彼女の耳の後ろでそう囁いた。
「あっ…。」
ビクン。
耳にかかった息に反応した。
本当に敏感なんだ耳…。
僕等はしばらくそのまま、降り積もる雪を眺めていた。
ゆっくりと流れる時間の中…お互いを感じていた。
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