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3学期
魔女の誘い
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結局、その日は彼女と2人きりで話す事はままならず、帰宅してしまった。
翌日、葉月からの電話の事が気になりつつも、学力テストの前作業や朝から5教科担当ミーティングやらでバタバタした。
実力テスト前で生徒は職員室に、入室禁止となっていた。
用のある生徒は職員室前で待つ事になる。
今朝は彼女のいる旧理科室には行けなかった。
声だけでも聞こうかな…「おはよう」が聞きたい。
担任ならいつでも聞けるのに~!
わざわざ会いに行かなきゃならないのが、教科担当の辛いところだよな。
「はあぁ。」
僕はとりあえず、職員室を出て1年の廊下を歩いて来ようと立ち上がり、扉の前まで歩いた。
「あ…。」
朝から会いたくない奴と出くわした。
田宮 美月!!
ここは無視しよう…。
横を通り過ぎようとすると、魔女はいきなり僕の腕を掴んだ。
「おはようございます。
生徒に挨拶もしないで逃げるんですか?
武本先生。」
「あ、いや。おはよう。」
あー!お前の挨拶は聞きたくないんだよ!
「先生…少し、お話しがしたいんです。
昼休みに、生徒会室に来て頂けます?」
「嫌だな。
テスト前だし、脅迫されるのはごめんだ。」
「あはは!しませんよ。そんな事。
お約束します。
…真朝の事…知りたくありません?」
「…どういうつもりだ?」
「卒業前に…先生と仲直りしておきたくて。」
潤んだ瞳と、わざと腕組みをして胸を強調した態度で言ってきた。
こいつは…普通に出来ないのか?
もしくは男は全員お前に魅了される…とでも思ってんのか?
本当イタい女だ。
「会話は録音するかも知れないし、他の教師と連携取るかも知れんぞ。」
「先生…疑い深すぎぃ~!
本当にお話しだけですよ。」
しつこいなぁ。
こっちは話したくないのに…。
葉月からの電話と被るかも…。
「では、一応期待してお待ちしてますわ。」
相変わらず勝手に!くそっ!
僕は余計に田宮 真朝に会いたくなった。
けれど、彼女はすでに1年4組の教室内にいて、声を聞く事も出来なかった。
魔女に会うといつも、いい事無しだ。
僕は肩を落としたまま、ホームルームの為、早めに1年3組に入った。
…ヤバい。また頭がいっぱいになりそうだ。
魔女の件は清水先生に素直に相談しよう。
1人で抱え込んで、また倒れたら最悪だ。
ホームルームを終えて、隣のクラスから清水先生が出て来るのを待った。
「おっ?何?俺、出待ちされたの?」
「ボケはいいですから!ちょっと。」
「何だよ。また魔女に襲われたのか?
まだ姫を襲ってもいないのに。」
「何で姫を襲わなきゃならないんですか!」
「妄想ではやってんだろ。
嫌がる姫の服を脱がして…。」
「してないっすよ!もう!」
僕は清水先生の腕をグイグイ引っ張り、一緒に職員室に向かって歩き出した。
「魔女に誘われたぁ?
やっぱり襲われるんじゃねーの?」
「どうして下ネタにいくかな?このゲス牧師!」
「でもよ、マジ葉月からの電話と被るのだけは避けたいな…何かいい考え…。」
「1時的に携帯を交換して貰えませんか?」
「えっ…。」
「葉月から、電話があったら清水先生が出て下さい。
清水先生なら事情も把握していて、現場にもいましたから。」
「そっか…まぁいいけど。
ちゃんと、録音しとけよ。怖いぜ魔女。
用心に越した事ないぞ。」
「はい。でも…何か引き出せたらとも思ってます。」
「お!ヤル気あるね。
昼飯、いっぱい食っとけよ。」
「はい。」
僕は気合いを入れた。
午前中に1年4組の授業がある。
彼女の声をなんとか聞こう。
少しでも、勇気を貰う為に。
翌日、葉月からの電話の事が気になりつつも、学力テストの前作業や朝から5教科担当ミーティングやらでバタバタした。
実力テスト前で生徒は職員室に、入室禁止となっていた。
用のある生徒は職員室前で待つ事になる。
今朝は彼女のいる旧理科室には行けなかった。
声だけでも聞こうかな…「おはよう」が聞きたい。
担任ならいつでも聞けるのに~!
わざわざ会いに行かなきゃならないのが、教科担当の辛いところだよな。
「はあぁ。」
僕はとりあえず、職員室を出て1年の廊下を歩いて来ようと立ち上がり、扉の前まで歩いた。
「あ…。」
朝から会いたくない奴と出くわした。
田宮 美月!!
ここは無視しよう…。
横を通り過ぎようとすると、魔女はいきなり僕の腕を掴んだ。
「おはようございます。
生徒に挨拶もしないで逃げるんですか?
武本先生。」
「あ、いや。おはよう。」
あー!お前の挨拶は聞きたくないんだよ!
「先生…少し、お話しがしたいんです。
昼休みに、生徒会室に来て頂けます?」
「嫌だな。
テスト前だし、脅迫されるのはごめんだ。」
「あはは!しませんよ。そんな事。
お約束します。
…真朝の事…知りたくありません?」
「…どういうつもりだ?」
「卒業前に…先生と仲直りしておきたくて。」
潤んだ瞳と、わざと腕組みをして胸を強調した態度で言ってきた。
こいつは…普通に出来ないのか?
もしくは男は全員お前に魅了される…とでも思ってんのか?
本当イタい女だ。
「会話は録音するかも知れないし、他の教師と連携取るかも知れんぞ。」
「先生…疑い深すぎぃ~!
本当にお話しだけですよ。」
しつこいなぁ。
こっちは話したくないのに…。
葉月からの電話と被るかも…。
「では、一応期待してお待ちしてますわ。」
相変わらず勝手に!くそっ!
僕は余計に田宮 真朝に会いたくなった。
けれど、彼女はすでに1年4組の教室内にいて、声を聞く事も出来なかった。
魔女に会うといつも、いい事無しだ。
僕は肩を落としたまま、ホームルームの為、早めに1年3組に入った。
…ヤバい。また頭がいっぱいになりそうだ。
魔女の件は清水先生に素直に相談しよう。
1人で抱え込んで、また倒れたら最悪だ。
ホームルームを終えて、隣のクラスから清水先生が出て来るのを待った。
「おっ?何?俺、出待ちされたの?」
「ボケはいいですから!ちょっと。」
「何だよ。また魔女に襲われたのか?
まだ姫を襲ってもいないのに。」
「何で姫を襲わなきゃならないんですか!」
「妄想ではやってんだろ。
嫌がる姫の服を脱がして…。」
「してないっすよ!もう!」
僕は清水先生の腕をグイグイ引っ張り、一緒に職員室に向かって歩き出した。
「魔女に誘われたぁ?
やっぱり襲われるんじゃねーの?」
「どうして下ネタにいくかな?このゲス牧師!」
「でもよ、マジ葉月からの電話と被るのだけは避けたいな…何かいい考え…。」
「1時的に携帯を交換して貰えませんか?」
「えっ…。」
「葉月から、電話があったら清水先生が出て下さい。
清水先生なら事情も把握していて、現場にもいましたから。」
「そっか…まぁいいけど。
ちゃんと、録音しとけよ。怖いぜ魔女。
用心に越した事ないぞ。」
「はい。でも…何か引き出せたらとも思ってます。」
「お!ヤル気あるね。
昼飯、いっぱい食っとけよ。」
「はい。」
僕は気合いを入れた。
午前中に1年4組の授業がある。
彼女の声をなんとか聞こう。
少しでも、勇気を貰う為に。
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