266 / 302
3学期
学者と王子と魔法の解けた魔女1
しおりを挟む
安東と別れて、ひとまずマンションに帰宅してから、久瀬にアンケートの答えを送信した。
意味はわからないけど、僕の役に立つ事なんだろう。
『勉強会』か…危険だと、あれほど危機迫った言葉で僕に忠告したんだ。
何か考えがあっての事だろう。
君はぼくを助け出そうとしてる…そして…その君を僕も助け出したい。
そして…その為にはまずは、魔女を完璧に救わないと。
魔女の魔法を解いて、君の呪縛を解き放つんだ。
僕は田宮に会いたい気持ちを抑えて、火曜日の金井先生と田宮 美月とのカウンセリングに気持ちを集中させる方向に向けた。
それが終われば『勉強会』だけど、その前に安東にアドバイスされた事を実践すれば、君の気持ちに近づけるんだから!
それが、僕にとってのご褒美のつもりで、火曜日まであれこれと田宮 美月の行動や言動を振り返り、その裏側にある淋しや、哀しみ、辛さを考えて相手の立場で話しを聞けるように準備した。
翌日の月曜に一般入試が行われた。
初々しい中学生がそれぞれの中学の制服姿でやって来る。
どの生徒を見ても、あの田宮を見た時の衝撃を感じる事は無かった。
運命とは君は決して認めないだろうけど、僕の中では君との出逢いは運命以外の何物でもない。
その日は順調に入試を終えて、生徒が全員帰宅したのを確認してから職員室に戻った。
「うっす!お疲れー!」
清水先生が職員室の自席で僕に手を振った。
「お疲れ様です。」
「何か、今年の新入生は個性的なのいなさそうだな。」
「今の1年が個性的過ぎるんですよ!」
「確かにな~。
でも、俺はその方が楽しめるんだけど。」
「体力持ちませんよ。
そんなに若くないですよ!」
「うわ!久々に毒吐きやがった。
ま、そんなお前の毒も癖になるんだけどな。
ニシシシ。」
また、いやらしい笑い方をする。
僕は席に座ると、明日の採点の為の準備を始めた。
本当は前倒しでやりたい気持ちがあるが、焦って採点ミスなんて事になったら、それこそ、その夜のカウンセリングなんて出来なくなってしまう。
万全の準備が必要なんだ。
「国語は前倒しで採点ですか?」
清水先生が前倒しで採点していたので聞いてみた。
「俺は、今回責任者だからな。
明日は集計やら何やらで、教頭と夜遅くまでデートだよ。
少しでも負担を分散しなきゃ、それこそ採点ミスしちまう。
お前の言う通り、ジイさんなんでね。」
「引きずらないでくださいよ!
全く相変わらずですねー。
僕は精神を安定させる事に集中しますよ。」
「おう!
そっちは、お前と金井先生に任せた。
最後まで魔女の面倒見てやれ!」
「はい!任せてください!」
「お!いい返事!
コーヒー奢ってやる!」
そう言いながら、机の引き出しからスティックコーヒーを取り出した。
「それ、僕がお歳暮に送ったやつですよ。」
「いーじゃん。
味の保証あるって事だし。」
「本当にいい加減な人だな。ふふ。」
思わず、笑ってしまった。
リラックス出来てる。
この調子なら、大丈夫だ。
僕なら出来る…!
意味はわからないけど、僕の役に立つ事なんだろう。
『勉強会』か…危険だと、あれほど危機迫った言葉で僕に忠告したんだ。
何か考えがあっての事だろう。
君はぼくを助け出そうとしてる…そして…その君を僕も助け出したい。
そして…その為にはまずは、魔女を完璧に救わないと。
魔女の魔法を解いて、君の呪縛を解き放つんだ。
僕は田宮に会いたい気持ちを抑えて、火曜日の金井先生と田宮 美月とのカウンセリングに気持ちを集中させる方向に向けた。
それが終われば『勉強会』だけど、その前に安東にアドバイスされた事を実践すれば、君の気持ちに近づけるんだから!
それが、僕にとってのご褒美のつもりで、火曜日まであれこれと田宮 美月の行動や言動を振り返り、その裏側にある淋しや、哀しみ、辛さを考えて相手の立場で話しを聞けるように準備した。
翌日の月曜に一般入試が行われた。
初々しい中学生がそれぞれの中学の制服姿でやって来る。
どの生徒を見ても、あの田宮を見た時の衝撃を感じる事は無かった。
運命とは君は決して認めないだろうけど、僕の中では君との出逢いは運命以外の何物でもない。
その日は順調に入試を終えて、生徒が全員帰宅したのを確認してから職員室に戻った。
「うっす!お疲れー!」
清水先生が職員室の自席で僕に手を振った。
「お疲れ様です。」
「何か、今年の新入生は個性的なのいなさそうだな。」
「今の1年が個性的過ぎるんですよ!」
「確かにな~。
でも、俺はその方が楽しめるんだけど。」
「体力持ちませんよ。
そんなに若くないですよ!」
「うわ!久々に毒吐きやがった。
ま、そんなお前の毒も癖になるんだけどな。
ニシシシ。」
また、いやらしい笑い方をする。
僕は席に座ると、明日の採点の為の準備を始めた。
本当は前倒しでやりたい気持ちがあるが、焦って採点ミスなんて事になったら、それこそ、その夜のカウンセリングなんて出来なくなってしまう。
万全の準備が必要なんだ。
「国語は前倒しで採点ですか?」
清水先生が前倒しで採点していたので聞いてみた。
「俺は、今回責任者だからな。
明日は集計やら何やらで、教頭と夜遅くまでデートだよ。
少しでも負担を分散しなきゃ、それこそ採点ミスしちまう。
お前の言う通り、ジイさんなんでね。」
「引きずらないでくださいよ!
全く相変わらずですねー。
僕は精神を安定させる事に集中しますよ。」
「おう!
そっちは、お前と金井先生に任せた。
最後まで魔女の面倒見てやれ!」
「はい!任せてください!」
「お!いい返事!
コーヒー奢ってやる!」
そう言いながら、机の引き出しからスティックコーヒーを取り出した。
「それ、僕がお歳暮に送ったやつですよ。」
「いーじゃん。
味の保証あるって事だし。」
「本当にいい加減な人だな。ふふ。」
思わず、笑ってしまった。
リラックス出来てる。
この調子なら、大丈夫だ。
僕なら出来る…!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる