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3学期
『勉強会』前日1
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「武本っちゃん、本当に大丈夫なんだろうな。」
『勉強会』前日、久瀬が早朝から心配して電話を掛けて来た。
「何だよ、朝から。」
「だってよ~。
田宮に聞いたら、ここ3日は授業中しか会ってないって聞いたから。」
「ああ、『勉強会』について自分の気持ちを整理してたからな。
でも、挨拶はちゃんとしてるぞ。
シカトなんてしてないし。」
「武本っちゃん~!
バレンタインを金井先生に取られてから、変になったんじゃねーの?」
「変になってないよ!失礼だな!」
ってか…田宮は、バレンタインの夜の事は久瀬には話してないのか…。
まぁ、僕もわざわざ話さなくていいかな…と思って話してないけど。
結局…その…行為は無かった訳だし。
「だって、シカトの時だってかなり、辛そうだったろ。
それが、急に自発的に距離保って。」
「あのな…焦らない事にしたんだよ。
全ての権利を田宮に委ねる。
僕を好きになるか、金井先生を好きになるか…決めるのは田宮だ。
僕は自然に待つよ。
田宮はそうそう、恋愛の事を決められるタイプじゃないからな。
気長に様子を見るよ。
…ま、たまにはエスカレートしちゃう事もあるかもしれないけど。
それに!
優先順位は『勉強会』だ!
それをクリアしなきゃ、何一つ始められないだろ?」
「うっ。確かにそうだけど…。
じゃあ、今は精神的に安定してるんだな。」
「ああ、メチャクチャ穏やかに安定してるよ。
そうだ、時間は午後2時に旧理科室だ。」
「そっか了解。
でも、今日くらいは田宮と話せよ。
あいつ自身、今回の『勉強会』は不安があるはずだからさ。」
「えっ…。」
そうか…君も不安なんだ。
だから久瀬を呼んでるんだし。
そうだった。
くそっ!そんな事も久瀬に言われるで、気が付かないなんて!
旧理科室に行こう!
「おーい!武本っちゃん聞いて…。」
「悪い!もう切るぞ!」
「えっ?」
「田宮に会いに行くから!」
「ああ!じゃあ、明日な。」
プッ。
電話を切って、僕は慌てて出勤準備を終えて、マンションを出た。
まったく、僕って奴は1つの事を考えると他の事がおろそかになっちまう!
バレンタインの夜だけで、安心しちゃいけないんだ。
心配してるだろうな…表情に出ないからな。
行動に出てたかな?
挨拶した時には気付かなかったけど。
明日だし、今朝くらいは会わなきゃダメだよな。
僕は頭の中で考えをグルグルと回しながら、君への想いと、後悔を振り返っていた、
冷えて凍りついた道を、転ばないように急ぎ足で学校を目指した。
GPSで確認すると、田宮も既に学校に向かっていた。
白い息を吐きながら、気持ちはもう旧理科室に行っていた。
ようやく、職員玄関に辿り着いた。
ゼェゼェと息を切らしながら、旧理科室に向かおうとした時、声を掛けられた。
「先生…?早いですね。
おはようございます。」
「あ…。お、おはよう。」
初めて朝の廊下で偶然鉢合わせした。
「先生は1番若いから、大変ですね。
清水先生くらいになれば、ギリギリでも何も言われなくて済むんでしょうけど。ふふ。」
寒さに紅く色づいた頬と唇で、微笑んだ。
「そうだけど…。
君に…会いたかったんだ。
旧理科室に行くんだろ。
一緒に行こう。」
「えっ…。あ、はい。」
マフラーに顔を埋めて照れくさそうに僕を見上げて返事をした。
誰もいない廊下を、2人並んでゆっくり歩いた。
言葉なんていらなかった。
歩幅を合わせて、ゆっくりと…ゆっくりと…。
僕等の時間の流れのように…。
そして、僕等の…2人の世界の扉を開けた。
ガチャ。
『勉強会』前日、久瀬が早朝から心配して電話を掛けて来た。
「何だよ、朝から。」
「だってよ~。
田宮に聞いたら、ここ3日は授業中しか会ってないって聞いたから。」
「ああ、『勉強会』について自分の気持ちを整理してたからな。
でも、挨拶はちゃんとしてるぞ。
シカトなんてしてないし。」
「武本っちゃん~!
バレンタインを金井先生に取られてから、変になったんじゃねーの?」
「変になってないよ!失礼だな!」
ってか…田宮は、バレンタインの夜の事は久瀬には話してないのか…。
まぁ、僕もわざわざ話さなくていいかな…と思って話してないけど。
結局…その…行為は無かった訳だし。
「だって、シカトの時だってかなり、辛そうだったろ。
それが、急に自発的に距離保って。」
「あのな…焦らない事にしたんだよ。
全ての権利を田宮に委ねる。
僕を好きになるか、金井先生を好きになるか…決めるのは田宮だ。
僕は自然に待つよ。
田宮はそうそう、恋愛の事を決められるタイプじゃないからな。
気長に様子を見るよ。
…ま、たまにはエスカレートしちゃう事もあるかもしれないけど。
それに!
優先順位は『勉強会』だ!
それをクリアしなきゃ、何一つ始められないだろ?」
「うっ。確かにそうだけど…。
じゃあ、今は精神的に安定してるんだな。」
「ああ、メチャクチャ穏やかに安定してるよ。
そうだ、時間は午後2時に旧理科室だ。」
「そっか了解。
でも、今日くらいは田宮と話せよ。
あいつ自身、今回の『勉強会』は不安があるはずだからさ。」
「えっ…。」
そうか…君も不安なんだ。
だから久瀬を呼んでるんだし。
そうだった。
くそっ!そんな事も久瀬に言われるで、気が付かないなんて!
旧理科室に行こう!
「おーい!武本っちゃん聞いて…。」
「悪い!もう切るぞ!」
「えっ?」
「田宮に会いに行くから!」
「ああ!じゃあ、明日な。」
プッ。
電話を切って、僕は慌てて出勤準備を終えて、マンションを出た。
まったく、僕って奴は1つの事を考えると他の事がおろそかになっちまう!
バレンタインの夜だけで、安心しちゃいけないんだ。
心配してるだろうな…表情に出ないからな。
行動に出てたかな?
挨拶した時には気付かなかったけど。
明日だし、今朝くらいは会わなきゃダメだよな。
僕は頭の中で考えをグルグルと回しながら、君への想いと、後悔を振り返っていた、
冷えて凍りついた道を、転ばないように急ぎ足で学校を目指した。
GPSで確認すると、田宮も既に学校に向かっていた。
白い息を吐きながら、気持ちはもう旧理科室に行っていた。
ようやく、職員玄関に辿り着いた。
ゼェゼェと息を切らしながら、旧理科室に向かおうとした時、声を掛けられた。
「先生…?早いですね。
おはようございます。」
「あ…。お、おはよう。」
初めて朝の廊下で偶然鉢合わせした。
「先生は1番若いから、大変ですね。
清水先生くらいになれば、ギリギリでも何も言われなくて済むんでしょうけど。ふふ。」
寒さに紅く色づいた頬と唇で、微笑んだ。
「そうだけど…。
君に…会いたかったんだ。
旧理科室に行くんだろ。
一緒に行こう。」
「えっ…。あ、はい。」
マフラーに顔を埋めて照れくさそうに僕を見上げて返事をした。
誰もいない廊下を、2人並んでゆっくり歩いた。
言葉なんていらなかった。
歩幅を合わせて、ゆっくりと…ゆっくりと…。
僕等の時間の流れのように…。
そして、僕等の…2人の世界の扉を開けた。
ガチャ。
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