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家宝とご対面
しおりを挟む馬車を降りると、目の前には思ったより大きな館が姿を現した。
それほど裕福ではない伯爵と聞いていたので、中小企業社長宅程度と思っていたが、なんの首を真横に振らないと、館の端から端を見る事が出来ない程の幅があり、庭も僕からしたら広大に見えた。
強いて言えば、館はどこかしら古めかしい感じがしたが、レトロと言えばまた味がある感じだ。
バタン!バタタタタタ!
「これはこれは!
エルトリアル大公爵殿下!
アレクサンドリアから聞いてましたが、こんなに早くいらっしゃるとは。
知っていれば、出迎えましたのに。」
館からいきなり弾丸のように、青年が飛び出して来た。
グリーンに統一された、まさに貴族の服装で、柔かい栗毛色の髪が、振り乱されていた。
髪が乱れていなければ、それなりに優しそうなイケメンという感じで、見た目は好青年だ。
「サジェット伯爵、お久しぶりです。
この度は御婚約おめでとうございます。
婚約パーティーの御招待ありがとうございます。」
サジェット伯爵に深々と頭を下げて礼をするエル殿下に、慌ててサジェット伯爵がそれより深く頭を下げて、膝におでこをつけた。
「こ、こちらこそ。
お越し頂き、ありがとうございます。
お返事のお手紙も、とても丁寧で感動致しました。
大公殿下がいらっしゃるおかげで、盛大なる婚約パーティーになります。」
「サジェット伯爵、そろそろ頭を上げて下さい。
トモエ、鞄からお祝いの品を出して。」
「あ、はい!」
僕は慌てて、鞄の中からそれらしき包みを取り出した。
図鑑くらいの大きさで、意外と重く、両手で取り出さなければならなかった。
「サジェット伯爵、お祝いの品です。
これは首飾りを運ぶ際使える、収納ケースです。
職人が装飾を施し、中も首飾りが一ミリもズレない様に、しかもキズ付けないようソフトに首飾りをカバーしてくれる素材でフカフカです。
サジェット伯爵もケースはお待ちだと思いましたが、せっかくの婚約者に相応しい新品のものをと。」
「ああ、なんというお気遣い。
ありがとうございます。
ささ、中へ!
お荷物は私がお待ちしましょう。」
「いえいえ、執事がいますので。
彼の仕事ですから。
執事のトモエです。」
「あ、えーこの度は御婚約おめでとうございます。
トモエです、よろしくお願いします。」
「サジェットです。
よろしく。
ではトモエさん荷物はお部屋の方へ、使用人に案内させます。」
「よろしくお願いします。」
僕とエル殿下は挨拶を早々に切り上げて、館に足を踏み入れた。
「いらっしゃいませ。
使用人のレノアです。」
玄関ホールで使用人、つまり今でいうメイドが、頭を下げて出迎えてくれた。
広いホールなのに、出迎えた使用人は彼女一人だった。
こちらの風習は詳しくないが、もう少し人数がいて、挨拶するイメージだったから拍子抜けした。
エル殿下が僕の反応に気が付いたのか、ウインクをして来た。
あ、そうか。
あまり裕福ではないと聞いていたのは、こういうところか。
つまり財産は昔からの物があるが、実際の資金には乏しい。
人も大勢は雇えない。
だから首飾りの警備も公の組織に願い出たのか。
「と、トモエです。
あの、お部屋に荷物を。」
「こちらへどうぞ。」
レノアはどちらかと言うと、無口な感じで、メイドという可愛らしくて華やかなイメージとはかけ離れたタイプだ。
ガサツという意味ではなく、素朴な感じ。
完全なる庶民代表みたいに髪の毛も後ろで束ねてるだけで、服装もメイドの中でもかなりのオーソドックス、フリル一つ付いていないシンプルで黒がメインだ。
エプロンのみが白く新しい。
僕はレノアに促されるままに荷物を持って館内を進んだ。
「では、エルトリアル殿下はサロンの方へ。
客人もそのうち参ります。」
「はい。
よろしくお願いします。
ところで、出来れば家宝の首飾りをパーティー前に一度拝見したいのですが。
無理にとは申しませんが、かなりの代物と聞いて、この眼に焼き付けておこうかと思いまして。」
「ええ、そういうお客様も多数いて、それに……現在、諸事情がありまして、パーティー会場中央のガラスケースにて展示する事になりました。
首飾りを贈るまでの間、皆さまに四方八方から楽しんで頂きたく、趣向をこらし、警備も付けてあります。」
「ほほう。
それは凄い。
アイデアは悪くないですね。」
エル殿下はサジェット伯爵に案内されて先にサロンの方へ向かって行った。
「エルトリアル大公殿下がここへいらっしゃるなんて、カードの話しをしたのね。
あなたも大変ね。
好奇心でこんな田舎まで。」
廊下を歩き、客室まで案内される途中で、レノアが呟き出した。
しかも、さっきと違い、ちょっとガサツな口調だ。
「あ、いえ。
カードの事は館の人は全員知ってるのですか?」
「知ってるわよ。
使用人の人数も少ないし、数少ないウチのお宝が狙われてるんだもの。
でも、天罰かもって思うわ。
お金に執着しての結婚なんて、金持ちの道楽の一つでしかないし、これだけこの家が衰退したのだって、ウチの伯爵様が無能だったって事が原因だし。
ナンパするしか脳がないってどう?
ちょっとマシくらいの顔つきで、イケメンぶってて超キモい。」
「はあ。
い、意外と毒舌なんですねレノアさん。
あまり、伯爵とは仲良くないのですね。」
「私だって、こんな館に雇われたくて雇われてる訳じゃないもの。
ここの先先代のお館様が、親に死なれて売り飛ばされる寸前の私を保護して、雇ってくれたの。
孫の遊び相手になるだろうってね。
でも、考えてみてよ、そもそも地位が違いすぎるのに、遊び相手もクソもないっての。」
「確かに。
下手な事出来ないし、ストレスたまりますよね。
息子だの孫だのに、付き合わされる辛さ、痛い程わかります。」
身に覚えがありすぎて泣けてくるよ、まったく。
「でしょう!
あら、あなた話せるわね。
えーっと。」
「トモエです。」
「うん、トモエ。
あなたは庶民臭が漂っていいわ。」
「し、庶民臭ですか……?」
喜んで良いのか悪いのか。
どう足掻いても、出世出来ない運命を噛み締めてしまった。
「落ち込みなさんな。
自分の身にあった生活環境が一番なんだから。
幸せの価値はそれぞれ。
お金でしか測れないのは人間として、残念な奴なんだから。」
「た、確かに!
同感です!」
思わず喜んでしまった。
でも、そうなんだ、そこなんだよ!
ここへ来て、僕は何度となく幸せを感じた。
それは優しさであったり、気遣いであったり。
「ほら、この部屋。
この館では一番豪華な部屋よ。
豪華っていっても、金目の物というより、絵画や異国のお土産が並んでるだけだけど。
先先代のお館様のお部屋なの。
だから趣味の物がね。
とはいえ、それほど価値は期待できないから、盗んでもお金にならないと思うけど。」
「盗みませんよ!」
レノアがドアを開くと、確かに絵画や、怪しげな彫像が飾られていた。
金持ちの道楽……という文字が頭に浮かんだ。
逆にエル殿下が、喜びで踊り出しそうな部屋じゃないか。
とりあえず、客室に荷物を置き、レノアから部屋の鍵を預かって、すぐにエル殿下のいるサロンへと移動した。
きっと、首飾りを拝みたくてソワソワしてるに違いない。
「じゃあ、アレクは警備中ですか?」
「ええ、一応、近辺の見回りも。
ただ、まだ事が起こっていないし、魔法使いが関わるかどうかまではわからないので、魔法監査庁から人員は派遣されませんでした。
魔法が関わっている可能性があった場合のみ、派遣してくれるとの事で。
でも、検察捜査庁だけでも来てくれて、助かりました。」
「パーティー会場のホール中心に、首飾りの展示のアイデアはアレクですか?」
「いえ、私が。
多くの人目につく場所の方が、盗まれにくいかと。
それに、例え盗まれたとしても、犯人を目撃して貰える確率が上がりますから。
警備も多くの目があるとし易いのではと思いまして。」
「ええ、そうですね。
いいアイデアです。」
サロンでは僕らが来たことにも気が付かないほど、二人は会話に集中していた。
そして、やはり話は首飾りの話だった。
「サジェット様。
荷物を運び終わりました。
ホールの掃除も既に終わってますので、エルトリアル大公殿下を案内してはいかがでしょう。」
「レノア、あ、ああ。
わかってるよ。
今から行こうとしてたんだ。」
サロンで会話をしていた二人に割って入るようにレノアが声を掛けた。
すると、サジェット伯爵は少し不機嫌な表情を見せて振り返った。
タイミングが悪かったのか、それとも元々レノアに対する態度がこうなのか。
レノア自身もさほど気にしてない様に、下を向きつつそっぽを向いた感じで無言になった。
冷ややかな空気感が部屋を包んで、僕はおろおろと周りを見回す事しか出来なかった。
「では!
サジェット伯爵に、家宝のあるホールへ案内して貰いましょう。
ワクワクしますね。
時の流れというものは、価値を何倍にも高めてくれます。
代々続く家宝とは、中に歴史が詰まっている物ですよ。」
エル殿下がこの場の空気を一変させた。
にこやかにサジェット伯爵の肩に手を置き、ホールへの案内を促した。
「そうですね。
是非ご覧ください。
案内します。」
エル殿下の口調にサジェット伯爵もつられて、穏やかな喋りに変わっていった。
僕もちょっと胸を撫で下ろした。
僕とエル殿下、サジェット伯爵の三人はパーティー会場となる舞踏ホールへと向かった。
続く廊下で何人かの貴族らしからぬ、男達が目に入った。
しかも、ちょっとイカついというか、ガタイがデカい。
どうやら捜査官らしい。
一六四センチメートルの僕が小人に思えた。
サジェット伯爵は一七〇センチちょっとくらい。
エル殿下は一九〇センチちょい下くらいの背丈だ。
アレクもほぼ、エル殿下と同じくらいだったよなぁ。
何を食べたらそんなにデカくなれるんだろう。
やっぱり、牛乳かなぁ。
僕牛乳苦手なんだよね、お腹グルグルするし。
二人の後を置いていかれない様に、早足で歩いて、ホールを目指した。
廊下を進んでいくと、突き当たりに大きな両開きの装飾が彫り込まれた、観音開きの扉の前に出た。
ガチャ。
「どうぞ、ここがパーティー会場となる、舞踏ホールです。」
「うわわわ。凄い。
高級ホテルの会場みたいだ。」
思わず声が漏れてしまった。
だって目の前に広がる光景は、テレビで見るダンス競技会とかで使われる、ダンスホールそのものだった。
そして、向かって左側の端には長テーブルが二つ並び、ホールの中央には台座の上に飾られたガラスケースと首飾り、そしてそれを警護する二人の男。
そして、その二人の男に指示を出しているアレクが目に入った。
どうやらテーブルは軽食やアルコールを振る舞う為の物らしい。
幾つかの食器やグラスが、事前に準備されていた。
「アレク。
調子はどうかな?
思いの外、警備員も多めに派遣してもらえた様ですね。」
「おいでなさったな、エル。
人員が増えたのは、お前のせいだよ。
曲がりなりにも、大公爵殿下が参加するパーティーだからな。
俺の上司は、冷や冷やしてるんだよ。」
「毎度の事ながら、検察捜査庁は私を危ない爆弾の様な扱いをしてくれますね。
自分では、大人しい方だと思っているのですが。」
「ヘソで茶を沸かす様な事をほざくな。
そんな大人しい奴が、こんな早くに来るか。
一番乗りって、どんだけ浮かれてるんだよ。
まったく。
ほれ、今のうちにじっくり堪能しておけ。
警備員より下がった位置で、首飾り鑑賞しろよ。」
「では、早速お言葉に甘えさせて頂きますよ。
サジェット伯爵、鑑賞させていただきますね。」
「ええ、ごゆっくりどうぞ。」
「トモエ、例のもの頼むよ。」
例の……、スマホか。
電池の事も考えて、写真でいいかな。
「は、はいっ!」
僕は慌てて、ポケットからスマホを取り出した。
「何それ、すっっげぇ!」
アレクが、すかさず僕のスマホに気が付いて、身を乗り出した。
「ですよねー、魔法じゃないんですよこれ。
一つしかないので、遠目で見るだけにして下さいね。」
「いいなー。
めっちゃ格好いいじゃん。
トモエはずるいなぁ。」
「ええええ?
何でですか。
ずるくないですよ。」
「俺も欲しいな。」
「あげませんよ。
アレクは欲しがりですね。
スマホは一つしか無いって言ってるじゃないですか。
ちなみに、トモエもあげませんよ。」
「わかってるよ!手ェ出さないから、少しそれ触らせてくれないかなぁ?」
「どういう会話をしてるんですか!
二人とも!
見るのはスマホじゃないでしょう!
首飾り!首飾り!」
なんか、わちゃわちゃした男子校の会話みたいな雰囲気になってしまい、サジェット伯爵がポツンと取り残されてしまった。
「すみません、サジェット伯爵。
今、首飾りをじっくりと……。」
「私も……少し見せて貰いたいのですが。」
貴方もですかー!グッ!
心の中でボケ倒す三人にツッコミを入れたくなったが、我慢して唾を呑み込んだ。
「とにかく、首飾りの写真を何枚か撮りますから、スマホの事は後でお願いします。」
ピッ。ピピッ。ピッ。
僕は写真をなるべく違う角度から何枚か撮影した。
「そうそう、首飾り首飾り。」
一息付いて、エル殿下は警備員の間を縫いながら、『氷山の輝き』をガラスケース越しに鑑賞しはじめた。
「流石に家宝と言うだけあって、素晴らしい品ですね。
メインのダイヤがまるびをおびたハート型で、若い女性の気を引きます。
カッティング技術も素晴らしい。
光の反射を計算して最高の反射角度にカットされていますね。
周りの星屑のように散りばめられたダイヤも小振りながらも、メインのダイヤを上手に引き立てています。
デザインも、ドレスと合わせる
事を想定していて上品です。
おそらく、メサイア・ドルチェの作品ですね。」
確かにスマホ越しでも、美しく光り輝き眩しくて目がチカチカするくらいだ。
でも、肩が凝りそうで、女性ってこんなので着飾らなきゃならないのかと思うと、男で良かったとも感じた。
「流石、大公殿下ですね。
お目が高い。」
「我が家にもメサイヤの作品がありましてね。
母親が気に入ってましてね。」
「王大妃様も御愛用の作者でしたか。」
「これは、紛れもなく本物のようですね。
いやー良い物を観せて頂きましたよ。
盗みたくなる気持ちもわからなくもないですね。」
「大公殿下ー。
悪い冗談はやめて下さいませ。
あははは。」
「それで…、例のカードが貼られていたのはどの辺ですか?」
おもむろに上体を上げて、エル殿下は辺りを見回す仕草をした。
「あ、ええっと。」
急な返しでおどおどするサジェット伯爵を見かねて、アレクが説明を始めた。
「こっちだ。
この突き当たりの壁の端で、このくらいの位置。」
「ほう。
結構奥なのですね。
てっきり出入り口付近かと思いましたが。
高さもこの位か。
トモエの喉元くらいでしょうか。」
えええ?
なんですか、その例えは。
「カードが発見された日時と、第一発見者は?」
「レノアが一週間前に、午前中にホールの掃除中に発見と報告があがってる。」
「レノア、先ほどのメイドさんですね。
なるほど、なるほど。」
「何か、気になるか?」
「いえ、全然全く。
聞いただけです。
これだけで何かわかるなら、アレクが既に解決してるでしょう。」
エル殿下にすかされたアレクは、ちょっと不服そうな表情を見せた。
「そうやって、すぐ笑顔でごまかしやがって。」
「で、サジェット伯爵はカードを貼った人物に、心当たりは無いのですね。」
「心当たりが無いというか、この首飾りの価値を知っている者であれば、何人もいる事にもなるので、どう答えたらよいやら。」
「なるほど。
確かに、今の時点で容疑者を絞るなんて星空の星を掴む話しですね。
やはり、事件が起こってからでなくては。」
「えええええ。
盗まれるのは本当に困ります!
御家存続の危機も掛かっているのです。」
サジェット伯爵はアレクにすがるような視線を投げ掛けた。
「言葉に気をつけろよ。
エル。
家宝の首飾りが婚約者の手に渡らなかった場合、アマネラルク伯爵の怒りを買って、一番被害を被るのは、彼だ。」
「あ、いや失礼。
とりあえず、検察捜査庁に全力で首飾りは守って貰うのが前提ですよ。」
「サジェット伯爵、その為に前日から警備員が派遣されているのです。
こちらも全力で取り組みますので、御安心を。」
アレクはサジェット伯爵の心中を察して、彼の肩にポンと手を置いて安心させた。
その後、首飾りをたっぷり鑑賞した僕らはサロンへとホールを出て引き返した。
サジェット伯爵は僕らより少し後を歩いて、捜査官に労いの言葉をかけていた。
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