超人が異世界に転生したら

プロローグ

家族

　竜也、凛と別れ数分で、俺は家に着いた。

「ただいま」

「春輝、お帰り」

いつもなら誰も居ないが今日は珍しく、母さんがソファーでのんびりしていた。

「母さんただいま。今日は仕事ないの？」

　俺の母さん、三浦香奈恵は三浦財閥の次期会長でいつも、世界各国を飛び回っている。

「うん、来週まで休暇を入れたの。進は遠征があるから来州まで帰ってこないわよ。」

　進というのは俺の父親、工藤進

　父さんは陸上自衛官で数々の功績を認められ、最年少の38才で最高階級である陸将に抜擢された。

　父さんの遠征という名の地獄に最後まで参加出来た自衛官（百人に一人ぐらい）は特別工作部隊というエリート部隊に配属になる。

　この父さんの部隊は200人位だが戦力は師団を相手に出来る（師団は最低でも2000人）

　俺もこの遠征になんとか最後まで参加出来た。
　      （その後2日間寝込んでたけどね）

　なので俺も、特別工作部隊の訓練に参加している。


　まあサボってばっかだけど！
時間無いからね


「で、今日のご飯なに？」

　母さんは俺に聞いてくる。
　料理は俺がつくっている。

　というか出来る人が俺しか居ない。

　母さんの料理を食べると熱が出るし、父さんの料理は一言で言うとゲテモノ料理だ。

　だから俺がつくるしかないんだよ・・・


「まだ考えて無いんだよ。何が良い？」


「じゃあカレーで」

引き出しをあけて材料を確認する。
カレーの素が無い

　聞かなきゃ良かった。

　買い物行かなきゃ・・・

　俺は買い物袋をバックに入れ、玄関のドアを開ける。

「買い物行ってきます」

　遠くから
「いってらっしゃい」
　                     と聞こえた。
　これが母さんとの最後の会話になった・・・