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第一章
第二話 旅の再開はドラゴンスタート(一)
しおりを挟む「ぎゃぁぁぁぁああああっっ!!!!」
森に悲鳴が響き渡る。
誰のかと問われたら、もちろん俺。
「ちょっ、何でこんなのが居んの!? ねぇ、何で!?」
「フレイヤ、うるさい」
俺の横を顔色一つ変えずにルーナリア――ルナが並走して、そう文句を言ってくる。
魔導師なのに、何でそんな平気そうなの。結構走ってるよね、俺たち。つか、もう俺はバテそうなんですが。
「いる? “身体強化”」
「それかよ!」
そういや、そんな魔法があったわ。
「つか、そんな魔法があるなら、早く掛けろよ!」
「走り始めたフレイヤに掛けたら、私が追いつかなくなるし、様子的に見失いそうだったから」
いやまあ、なるべく一緒に居た方がいいっていう考えは分からない気もしなくはないのだが。
「この状況で、よく言えたな。それ!」
だって、ドラゴンだぞ。俺たちを追い掛けてるの。
タイミングが良かったのか悪かったのか――いや、むちゃくちゃ悪かったんだろうけど、ドラゴンがいたとされる湖に着いたとき、俺たちの前に先客がいたんだが。
「本当、眠っていたドラゴンを起こすとか、何考えてんだよ、あの人!」
文句の一つや二つ、を言いたくなる。
ドラゴンもドラゴンで、ぶっちゃけ人違いだというのに、俺たちが起こしたと思って追い掛けてくるし。
「本当だよね。ほとんどの魔法が効かないとか、マジでウザい」
そういや、魔法耐性、特殊耐性持ちなのか、ルナの魔法が悉く効かなかった。
「それで、どうする? このまま逃げ続けてもいいけど、被害だけは広がってくよ?」
今もなお、バキバキと音を立てながら倒されていくたくさんの木々を見ながら、ルナが聞いてくる。
「だからって、立ち止まって応戦するにしても、俺たちには荷が重いって! つか、こっちが何かする前に瞬殺されるって絶対!」
それだけは嫌だ。
何で旅を再開してすぐにドラゴンとの遭遇で、命を落とさにゃならんのだ。
「……」
ルナが何を思い、何を考えているのかは分からない。
でも、碌でもないことだというのは、今までの付き合いで判断できる。
「やっぱり、何とかしよう。っていうか、しないとここの生態系も破壊しかねないし」
あ、やっぱり、そうなるんですね。
「大丈夫。作戦は考えたから」
うん、大丈夫な気がしない。
というか、ルナさん。相手は魔法が効かないのに、一体どうするおつもりで?
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