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第二章 強きもの、弱きもの
西宮邸にて
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朝、目が覚めると、桃子は広々とした和室に寝かされていた。幼いころに上がった覚えのある、西宮邸の客室だ。
いつの間にか、寝間着の浴衣が新しいものに変わっている。自分の長い髪からは、知らない洗髪剤の香りがした。入浴した覚えもないというのに。
布団をめくって起き上がると、桃子は思わず小さく悲鳴を漏らした。
白いシーツが血まみれになっている。
昨夜のことは、忘れたくても忘れられない。自分は西宮に凌辱されてしまった。名状しがたい痛みだったので出血していてもおかしくはない。――が、しかし、いくらなんでもここまで大量出血するとは考えにくい。
それならば、これは経血なのか。たしかに、下腹部には毎月のように訪れる、じくじくとした鈍痛もあった。
後始末をどうすべきかオロオロしていると、ふすまの向こうから声がかかった。和服姿の凛とした女性が桃子を訪ねてきた。西宮の母――栄香だ。
「おはよう、桃ちゃん。うちに来てくれたのは、ずいぶんと久しぶりね」
「ご無沙汰しております、おば様。あ、あの、すみません……私、人様のおうちで、粗相を……」
シーツを血で汚してしまったことを恐る恐る話すと、栄香は嫌な顔をするどころか、逆に桃子の体をひどく労った。
新しい替えの浴衣や新品の下着、生理用品などを用意し、過分なほどの気遣いを見せてくれた。桃子はこれ以上ない恥ずかしさと申し訳なさで、消えてしまいたい気持ちだった。実の母ですら、こんなに手厚く介抱してはくれないだろうと思えた。
一段落して、桃子はあらためて栄香に礼を告げた。
「ありがとうございました。お見苦しいところを見せしてしまい、本当に……」
「何を謝ることがあるの、顔を上げてちょうだい」
栄香はにこりと微笑む。それから、少し目を伏せてこうも言った。
「あのね、気まずいことを言うようで申し訳ないのだけれど……。あの量の血で、しかもまだ出血が持続していることを考えると、妊娠の可能性はまずないと思うわ。もちろん、きちんと検査はしたほうがいいでしょうけれど」
唐突にそんな話をされて、桃子は背筋が凍りつく感覚を覚えた。やはり、昨夜何があったのかを、栄香も知っていたのだ。彼女はさらに踏み込んでくる。
「私には特に言いにくいことかもしれないけれど、もしかして、昨夜息子が無理をさせたのではない?」
「え、あ…………、い、いえ……っ」
思わず桃子は否定してしまった。何よりもまず羞恥心が勝ったのもあるが、まさか西宮の母を前にして、昨夜のことを克明に話すなど、どれほど栄香の懐が深かろうとも、できるわけがないと思えた。
栄香はどちらかと言えば、昔から何でも直球で聞いてくるタイプの女性だった。配慮に欠けるのとはまた違うので、そんなところが気持ちよくもあったが今は戸惑いしかない。
栄香は、昨夜桃子と西宮が男女の一線を越えたということだけは知っていても、息子がどれほどひどい仕打ちを桃子にしたのかまでは、さすがに知らないようであった。
桃子は何がなんでも絶対に知られたくない思いで、必死に弁明した。
「あ、あの、これは本当に、ただの経血――だと思います。ちょうど、周期的にも一致していますし……」
昨日まで三週間も眠り続けていた人間が、周期も何もあったものではないと自分で呆れながら、こうでも言い訳してやり過ごすしかなかった。
すると栄香は、ことさら優しく諭してきた。
「ごめんなさいね。こんな話、幸成の母である私となんて、絶対にしたくないでしょうけど……。私、昔助産師をしていたことがあるから、そういう視点からだけでも、少しお話しさせてね」
そう前置きすると、栄香はあらためて桃子に向き直っていた。
「あのね、桃ちゃん。憑坐との性交渉では、排卵はほぼ確実に起こっているはずだから、その翌日に月経が来るだなんて、通常なら考えられることではないのよ。
保健体育で習ったこと、覚えている? 卵胞期とか、排卵とか、黄体期とか、月経周期の仕組みのことね。排卵前である卵胞期の期間は個人差が大きいけれど、排卵後の黄体期の期間は、だいたいみんな十四日前後であることがほとんどなの。黄体ホルモンが少なければ、異様に早く月経が来ることもあるかもしれないけど……。婦人科検診で異常のなかった桃ちゃんには、あまり考えられることではないわ」
さらりと診察結果の個人情報が洩れていることを暴露されたが、栄香が言わんとする本題は、そこではなかった。
「もしかして桃ちゃん、何か辛いことを抱えているんじゃない?」
栄香が優しく桃子の手をとる。桃子は思わず泣きそうになっていたが、なんとかぎりぎりのところで踏みとどまっていた。
昔から、栄香は桃子によくしてくれた。西宮と疎遠になってからも、彼女は変わらず桃子を可愛がってくれた。西宮が桃子を避けているのを、息子が思春期をこじらせていると誤解している節はあったが。
栄香がどれほど信頼できる大人であっても、桃子は今の気持ちを打ち明ける気にはなれなかった。巫女姫に課せられた役割を、桃子がつい先日まで知らなかったとは、このまっすぐな目をした女性は、思いつきもしないだろう。
だから、憑坐の子を妊娠しなければならないことに、桃子が少しも覚悟ができないないと知り得るわけがないのだ。
やはり春彦から指摘されたとおり、桃子が南条の娘でありながら、巫女姫の役割を一切知らされていなかったことの異常性が、浮き彫りにされていくようだった。
この町を出ていった千歳も、そして目の前の栄香も、巫女姫の立場や役割を否定的に捉えている節は微塵もない。当然のものとして受け入れている、あるいは名誉で幸せなことだとすら考えている可能性もある。
巫女姫の役割とは関係ない、何か別のことで桃子が心を痛めているのだと、栄香は考えているに違いなかった。
その前提が大きく違っている以上、今の桃子の心情を打ち明けたところで、互いに不幸になる未来しか見えてはこない。
桃子が押し黙ってしまったのを見て、栄香は桃子の頭を優しく撫でた。
「話したくないことなら、無理に話さなくたっていいの。無神経なことを聞いてごめんね。考えてみたら、平気なはずがないわよね。憑坐が変わってしまうなんて、今まで一度もなかったことだもの。しかも、訪始の儀式を終えてからすぐだなんて、それこそ、本当は耐えられないほど辛かったわよね……。
幸成――あの子、そういう複雑な女心とか、細やかに気遣えるほどできた息子じゃないから、私も内心気がかりだったのよ。そのへんも含めてあとできつく言っておくわね。桃ちゃんが浮かない顔をしているのは、どうせあの子が不甲斐ないせいに決まっているんだから」
そう言って、栄香は鼻を鳴らした。
「とにかく、もし幸成が何かひどいことをしてきたら、いつでも私に言いつけて。あの子が憑坐だろうが荒神だろうが、息子なんだから親の私がこらしめないと」
栄香は自分の腕を頼もしく叩いた。
彼女は西宮家の奥方という立場にふさわしく、剣道や薙刀の有段者でもある。栄香であれば、いざとなれば本気で西宮をのしてしまいそうで、桃子は苦笑いした。
そして、西宮のことをうらやましくも思った。自分にも、これだけ親身に考えてくれたり、愛情を持って叱ってくれたりする素敵な親がいれば、と。
桃子が気落ちしているのを見て、栄香は元気づけるように明るく言った。
「ひとまず、息子のことは置いておいて。桃ちゃんは小さいころから知っているし、おこがましいけど、娘みたいにも思ってるのよ。お母様から逃げてきたことも知ってるわ。どうして雪江さんが、あんなとんでもない行動に出たのかはわからないけど、この家にいる限りは、西宮の大切なお客様として絶対にあなたを守るから安心して。桃ちゃんさえよかったら、ずっとこの家にいてくれても構わないのよ。あなたがお嫁さんに来てくれるなら、私も幸成も大歓迎だし」
「な……何を、おっしゃるんですか」
思ってもみなかった栄香の提案に驚き、桃子は慌てた。栄香はにこりと微笑む。
「あら、おかしなことではないでしょう。憑坐と巫女姫に婚姻の義務はないけど、それでも子どもを成す関係ですもの。片方がどちらかの家に入ることは、昔から自然な流れでもあったのよ。跡継ぎ問題が深刻な場合は、結婚相手だけは別というパターンもあるにはあるけど。うちは、そこは柔軟に対応していくつもりだから、南条家が桃ちゃんを手放すことを嫌がるのであれば、幸成を婿養子に出しても構わないわ。それくらい、桃ちゃんとの結婚なら大賛成だと思っているのよ」
「そ、そんな、おば様ご冗談を……。それにあの、にしみ――幸成くんが、相手が私では絶対に嫌だと思いますし……」
「もう、あの子ったら、やっぱりなんにも気持ちを伝えていなかったのね。本当に仕様のない子。幸成ね、桃ちゃんの写真を、携帯やパソコンにたくさん隠し持ってるのよ。こんなこと言ったら絶対怒るだろうけど、悪いのはあの子なんだし、この際ばらしちゃうわね。あの子が桃ちゃんになんて言ったか知らないけど、あの子本当は桃ちゃんのことが好きで好きで仕方がないの」
とんでもない爆弾発言をしたのち、栄香はひとかけらも悪気のない笑顔を向けていた。
いつの間にか、寝間着の浴衣が新しいものに変わっている。自分の長い髪からは、知らない洗髪剤の香りがした。入浴した覚えもないというのに。
布団をめくって起き上がると、桃子は思わず小さく悲鳴を漏らした。
白いシーツが血まみれになっている。
昨夜のことは、忘れたくても忘れられない。自分は西宮に凌辱されてしまった。名状しがたい痛みだったので出血していてもおかしくはない。――が、しかし、いくらなんでもここまで大量出血するとは考えにくい。
それならば、これは経血なのか。たしかに、下腹部には毎月のように訪れる、じくじくとした鈍痛もあった。
後始末をどうすべきかオロオロしていると、ふすまの向こうから声がかかった。和服姿の凛とした女性が桃子を訪ねてきた。西宮の母――栄香だ。
「おはよう、桃ちゃん。うちに来てくれたのは、ずいぶんと久しぶりね」
「ご無沙汰しております、おば様。あ、あの、すみません……私、人様のおうちで、粗相を……」
シーツを血で汚してしまったことを恐る恐る話すと、栄香は嫌な顔をするどころか、逆に桃子の体をひどく労った。
新しい替えの浴衣や新品の下着、生理用品などを用意し、過分なほどの気遣いを見せてくれた。桃子はこれ以上ない恥ずかしさと申し訳なさで、消えてしまいたい気持ちだった。実の母ですら、こんなに手厚く介抱してはくれないだろうと思えた。
一段落して、桃子はあらためて栄香に礼を告げた。
「ありがとうございました。お見苦しいところを見せしてしまい、本当に……」
「何を謝ることがあるの、顔を上げてちょうだい」
栄香はにこりと微笑む。それから、少し目を伏せてこうも言った。
「あのね、気まずいことを言うようで申し訳ないのだけれど……。あの量の血で、しかもまだ出血が持続していることを考えると、妊娠の可能性はまずないと思うわ。もちろん、きちんと検査はしたほうがいいでしょうけれど」
唐突にそんな話をされて、桃子は背筋が凍りつく感覚を覚えた。やはり、昨夜何があったのかを、栄香も知っていたのだ。彼女はさらに踏み込んでくる。
「私には特に言いにくいことかもしれないけれど、もしかして、昨夜息子が無理をさせたのではない?」
「え、あ…………、い、いえ……っ」
思わず桃子は否定してしまった。何よりもまず羞恥心が勝ったのもあるが、まさか西宮の母を前にして、昨夜のことを克明に話すなど、どれほど栄香の懐が深かろうとも、できるわけがないと思えた。
栄香はどちらかと言えば、昔から何でも直球で聞いてくるタイプの女性だった。配慮に欠けるのとはまた違うので、そんなところが気持ちよくもあったが今は戸惑いしかない。
栄香は、昨夜桃子と西宮が男女の一線を越えたということだけは知っていても、息子がどれほどひどい仕打ちを桃子にしたのかまでは、さすがに知らないようであった。
桃子は何がなんでも絶対に知られたくない思いで、必死に弁明した。
「あ、あの、これは本当に、ただの経血――だと思います。ちょうど、周期的にも一致していますし……」
昨日まで三週間も眠り続けていた人間が、周期も何もあったものではないと自分で呆れながら、こうでも言い訳してやり過ごすしかなかった。
すると栄香は、ことさら優しく諭してきた。
「ごめんなさいね。こんな話、幸成の母である私となんて、絶対にしたくないでしょうけど……。私、昔助産師をしていたことがあるから、そういう視点からだけでも、少しお話しさせてね」
そう前置きすると、栄香はあらためて桃子に向き直っていた。
「あのね、桃ちゃん。憑坐との性交渉では、排卵はほぼ確実に起こっているはずだから、その翌日に月経が来るだなんて、通常なら考えられることではないのよ。
保健体育で習ったこと、覚えている? 卵胞期とか、排卵とか、黄体期とか、月経周期の仕組みのことね。排卵前である卵胞期の期間は個人差が大きいけれど、排卵後の黄体期の期間は、だいたいみんな十四日前後であることがほとんどなの。黄体ホルモンが少なければ、異様に早く月経が来ることもあるかもしれないけど……。婦人科検診で異常のなかった桃ちゃんには、あまり考えられることではないわ」
さらりと診察結果の個人情報が洩れていることを暴露されたが、栄香が言わんとする本題は、そこではなかった。
「もしかして桃ちゃん、何か辛いことを抱えているんじゃない?」
栄香が優しく桃子の手をとる。桃子は思わず泣きそうになっていたが、なんとかぎりぎりのところで踏みとどまっていた。
昔から、栄香は桃子によくしてくれた。西宮と疎遠になってからも、彼女は変わらず桃子を可愛がってくれた。西宮が桃子を避けているのを、息子が思春期をこじらせていると誤解している節はあったが。
栄香がどれほど信頼できる大人であっても、桃子は今の気持ちを打ち明ける気にはなれなかった。巫女姫に課せられた役割を、桃子がつい先日まで知らなかったとは、このまっすぐな目をした女性は、思いつきもしないだろう。
だから、憑坐の子を妊娠しなければならないことに、桃子が少しも覚悟ができないないと知り得るわけがないのだ。
やはり春彦から指摘されたとおり、桃子が南条の娘でありながら、巫女姫の役割を一切知らされていなかったことの異常性が、浮き彫りにされていくようだった。
この町を出ていった千歳も、そして目の前の栄香も、巫女姫の立場や役割を否定的に捉えている節は微塵もない。当然のものとして受け入れている、あるいは名誉で幸せなことだとすら考えている可能性もある。
巫女姫の役割とは関係ない、何か別のことで桃子が心を痛めているのだと、栄香は考えているに違いなかった。
その前提が大きく違っている以上、今の桃子の心情を打ち明けたところで、互いに不幸になる未来しか見えてはこない。
桃子が押し黙ってしまったのを見て、栄香は桃子の頭を優しく撫でた。
「話したくないことなら、無理に話さなくたっていいの。無神経なことを聞いてごめんね。考えてみたら、平気なはずがないわよね。憑坐が変わってしまうなんて、今まで一度もなかったことだもの。しかも、訪始の儀式を終えてからすぐだなんて、それこそ、本当は耐えられないほど辛かったわよね……。
幸成――あの子、そういう複雑な女心とか、細やかに気遣えるほどできた息子じゃないから、私も内心気がかりだったのよ。そのへんも含めてあとできつく言っておくわね。桃ちゃんが浮かない顔をしているのは、どうせあの子が不甲斐ないせいに決まっているんだから」
そう言って、栄香は鼻を鳴らした。
「とにかく、もし幸成が何かひどいことをしてきたら、いつでも私に言いつけて。あの子が憑坐だろうが荒神だろうが、息子なんだから親の私がこらしめないと」
栄香は自分の腕を頼もしく叩いた。
彼女は西宮家の奥方という立場にふさわしく、剣道や薙刀の有段者でもある。栄香であれば、いざとなれば本気で西宮をのしてしまいそうで、桃子は苦笑いした。
そして、西宮のことをうらやましくも思った。自分にも、これだけ親身に考えてくれたり、愛情を持って叱ってくれたりする素敵な親がいれば、と。
桃子が気落ちしているのを見て、栄香は元気づけるように明るく言った。
「ひとまず、息子のことは置いておいて。桃ちゃんは小さいころから知っているし、おこがましいけど、娘みたいにも思ってるのよ。お母様から逃げてきたことも知ってるわ。どうして雪江さんが、あんなとんでもない行動に出たのかはわからないけど、この家にいる限りは、西宮の大切なお客様として絶対にあなたを守るから安心して。桃ちゃんさえよかったら、ずっとこの家にいてくれても構わないのよ。あなたがお嫁さんに来てくれるなら、私も幸成も大歓迎だし」
「な……何を、おっしゃるんですか」
思ってもみなかった栄香の提案に驚き、桃子は慌てた。栄香はにこりと微笑む。
「あら、おかしなことではないでしょう。憑坐と巫女姫に婚姻の義務はないけど、それでも子どもを成す関係ですもの。片方がどちらかの家に入ることは、昔から自然な流れでもあったのよ。跡継ぎ問題が深刻な場合は、結婚相手だけは別というパターンもあるにはあるけど。うちは、そこは柔軟に対応していくつもりだから、南条家が桃ちゃんを手放すことを嫌がるのであれば、幸成を婿養子に出しても構わないわ。それくらい、桃ちゃんとの結婚なら大賛成だと思っているのよ」
「そ、そんな、おば様ご冗談を……。それにあの、にしみ――幸成くんが、相手が私では絶対に嫌だと思いますし……」
「もう、あの子ったら、やっぱりなんにも気持ちを伝えていなかったのね。本当に仕様のない子。幸成ね、桃ちゃんの写真を、携帯やパソコンにたくさん隠し持ってるのよ。こんなこと言ったら絶対怒るだろうけど、悪いのはあの子なんだし、この際ばらしちゃうわね。あの子が桃ちゃんになんて言ったか知らないけど、あの子本当は桃ちゃんのことが好きで好きで仕方がないの」
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