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第五章 この世のすべてを照らすもの
御霊送り
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桃子たちが目を覚ますと、そこは中比良神社の本殿の中だった。
桃子が体を起こしたとき、かたわらについていたのは、泣きはらして目元を真っ赤にさせた雪江だった。奥の上座には、中条の大巫女が、介添えの巫女とともに座している。
桃子は驚いて跳ね起きていた。
「お、お母様っ……。中の御方様、すみません、こんなところで寝るだなんて、私……」
「よいのだ。異層で受けた穢れを祓い清めるため、我々がそなたたちをここに運び込ませたのだから」
大巫女が落ち着いた声音で語った。
雪江が、恐る恐る桃子の髪を撫でたあと、涙ぐみながら言った。
「桃子さん……抱きしめても、構わない……?」
「お母様、記憶が戻られたのですか」
桃子は雪江の返答を待たずして、一も二もなく自分から母に抱きついていた。震えながら抱きしめ返してくる雪江の腕が、とても優しかった。
春彦や西宮、忍の三人も起きて、事の顛末を大巫女より聞かされていた。
「そなたたちも知っておろうが、選定の儀での御霊移しは失敗に終わった。荒魂を鎮められる者は、あの場に一人としておらず、現世においても百鬼夜行は起こってしまった。異層に閉じ込められたそなたたちを救いたかったが、こちらも異形の襲来を受けて、立ち行かなくなり……すまない。しかし、まさかとは思うたが、そなたたちは見事やってくれたのだな。この町から脅威を退けたのは、まぎれもなくそなたたちだ。心から感謝している」
大巫女は、自分よりいくらも若輩の桃子たちに向かって、深々と頭を垂れた。
四人は戸惑ったが、それでも老婆は粛々と伏したままだった。
「鎮魂行の占が外れてしまった。百鬼夜行は、あくまで峰外からの脅威であると示されていた。御神ご自身の所業であると、私には見抜けなんだ。御神は今やこの土地を離れてしまわれた。我々は導き手を失ったのだ。もはや、この町に神の加護は存在しない」
「そんな」
雪江が声を上げた。
「この町はどうなってしまうのです」
一時は、一人娘を手にかけようとしてまで、町の平穏を守ろうとした雪江だった。血迷っていたとはいえ、それだけ町のことを憂いていた彼女だからこそ、現状が心配でたまらないのだろう。
母の悲愴な横顔を見て、桃子も心を痛めた。
しかし、大巫女が返した言葉は、思いのほか悲観的なものではなかった。
「たしかに、神代から受け継がれてきた伝統を閉じるのは、我々町民には酷なことだ。――しかしな、世の流れは、刻一刻と変わっておるのだ。時代が変わり、人が変わればおのずと見方も変わる。ここに来て、この町のありようも、変えていかなければならない時が来たのやもしれぬ」
大巫女の思いもよらない言葉に、みなが少なからず驚いていた。
老女は話を続ける。
「そう悲観せずとも、この土地が破壊されたわけでもなし。ようは、ごく普通の町になったのだ。峰の外と同じようにな。かつてこの町は、長きに渡って御神の加護のもとにあった。しかし、この町から災いを退けるということは、代わりに他の地域を犠牲にするということでもあった。我々が享受してきた加護とは、そういうものだ」
初めて聞く話だった。
大巫女は、この場にいる者一人一人に語りかけるように、それぞれの目を見て言った。
「ここ五年ほどで、この町もずいぶんと変わった。外からの流入者が増え、新しい風が入ってきたことは、必ずしも悪いことばかりではなかったよ。いずれまた、この町も新たな転機を迎える時が来るだろう。未来を担うのは、その時を生きる若者たちだ。私はもうそれほど長くはないだろうが、彼らの意見を尊重し、次の世代に主導権を託していくことこそが、年寄りにできる数少ない仕事だと思うておる。若者の声に耳を傾けるか、それともいらぬ口を出して足を引っ張るかは、我々年長者の心がけ次第だな。それにより、転機は五年先にも十年先にも変わるだろうよ。叶うことなら、良い転機をいち早く迎えたいものだ」
思いがけない大巫女の言葉に、桃子たちは思わず顔を見合わせる。
そんな折、大巫女がふと何かに気づいたように顔を上げて、わずかに笑みをこぼしていた。
「おや、客人がおいでだ。私は席を外そう。――雪江、そなたも来なさい」
「お客様、ですか? どなたかが来られたようには見えませんが……」
「そうか、見えぬか。そなたもまだ療養が必要なようだ」
大巫女に促され、雪江は渋々介添えに連れられて本殿を退室していた。
あとに残されたのは、桃子たちの四人だけ。全員訳が分からず当惑して、寄る辺なくそこに居残るしかなかった。
「格別に配慮してもらえて嬉しいよ」
声が聞こえたかと思えば、遅れて白蛇が姿を現していた。
「皇彦様――」
春彦が立ち上がる。
蛇は、わずかに陽の射す窓のほうに首をもたげ、しみじみと言った。
「ここはいいね。産巣日町の中心部だけあって、この町の神聖な気が、もっとも濃くなる場所だ」
皇彦はまるで本物の蛇のように、細く赤い舌をちろちろと出しては引っ込めていた。
「春彦、今日はお前にお願いがあって来たんだ」
「お願い、ですか……?」
「うん。僕の役目はこれで終わったと思う。だから、お前の笛で、僕の御霊送りをお願いしたいんだ。それでようやく、僕はあるべき場所へとおさまることができる」
春彦が愕然として何も言えないでいると、皇彦が代わりに言葉を繋いだ。
「僕は現世に長くとどまりすぎて、黄泉の国へ入ることが叶わなくなってしまったらしい。でもね、僕が入れそうな器をようやく見つけたんだ。八雲連峰という器をね。そこが、僕のあるべき場所だ」
そばで話を聞いていた桃子たちも、これには驚いた。つまり皇彦は、八雲連峰の山神になる――荒神を失ったばかりのこの地の、新たな土地神になると言っているのだ。
春彦は、しばらく声も出せないままで涙を流し、うつむいて肩を震わせていた。今の彼の辛さは、きっと誰にも推し量れるものではないだろう。
しばらくしてから無理にでも涙を拭い去ると、春彦はまっすぐに皇彦を見つめた。
「わかりました。今の僕に出せる限りの力を尽くして、皇彦様の御霊をお送りさせていただきます」
すると、黙って話を聞いていた忍が声を上げた。
「もし余計でなければ、私も舞で参加させてもらっても構わないだろうか」
「おお、それは願ってもないことだ。ぜひお願いしたい。北の君の舞は、稀代の巧芸だからね」
皇彦は蛇の口をかぱっと開けた。その仕草は、心なしか笑っているようにも見える。
桃子も黙っていられず、勇気を出して話に加わっていた。
「あ、あの、私も――一緒に舞ってもいいですか? 皇彦くんさえ嫌じゃなければ……」
「うん、頼むよ」
このときばかりは、皇彦も、桃子のことを邪険に扱ったりはしなかった。
ただ一人、西宮だけが、この場で居心地悪そうに頭をかいた。
「……俺は、神楽の心得なんて持ち合わせがない。何もできなくて、悪かったな」
ふてくされたように言うと、皇彦は両眼をぎょろりと動かして、西宮のほうを向いた。
「では、鼓を打ってくれ」
「つ、鼓? そんなもの、急に言われてもすぐには打てない」
西宮が困惑していると、白蛇はまるで人間のように首を傾げた。
「一度も打ったことがないのか」
「そりゃ、社家に生まれれば、まったくの未経験ってわけじゃないけど……。何年も前に、たかだか数回打ったことがあるくらいで……」
「それで十分だよ。案ずるな。お前一人のせいで調子が崩れるような、未熟な奏者や舞手はこの場に一人もいない。安心して失敗するといいぞ。枯れ木も山の賑わいだ」
「なっ……」
西宮は言い返そうとして、しかし、そのまま言葉を呑み込んだ。何を言ったところで、相手はこれが最期なのだと思うと、怒るよりも沈む気持ちのほうが何倍も強かった。
本殿に安置されていた鼓を拝借し、西宮が座すと、全員の準備が整っていた。
西宮が気後れしながら、それでも彼らしい思いきりの良さで、高らかに鼓を一つ打つ。それを合図に春彦が参入音声の龍笛を吹き鳴らすと、桃子と忍が息を合わせて舞い始めていた。
厳かで、とても静かな神楽だった。しかし、眼前にいるただ一人の観客には、これ以上響くものはない様子だった。
桃子はどこか夢見るように、ひたすら無心に舞った。
気づくと、白蛇の姿は、もうどこにも見当たらなかった。
桃子が体を起こしたとき、かたわらについていたのは、泣きはらして目元を真っ赤にさせた雪江だった。奥の上座には、中条の大巫女が、介添えの巫女とともに座している。
桃子は驚いて跳ね起きていた。
「お、お母様っ……。中の御方様、すみません、こんなところで寝るだなんて、私……」
「よいのだ。異層で受けた穢れを祓い清めるため、我々がそなたたちをここに運び込ませたのだから」
大巫女が落ち着いた声音で語った。
雪江が、恐る恐る桃子の髪を撫でたあと、涙ぐみながら言った。
「桃子さん……抱きしめても、構わない……?」
「お母様、記憶が戻られたのですか」
桃子は雪江の返答を待たずして、一も二もなく自分から母に抱きついていた。震えながら抱きしめ返してくる雪江の腕が、とても優しかった。
春彦や西宮、忍の三人も起きて、事の顛末を大巫女より聞かされていた。
「そなたたちも知っておろうが、選定の儀での御霊移しは失敗に終わった。荒魂を鎮められる者は、あの場に一人としておらず、現世においても百鬼夜行は起こってしまった。異層に閉じ込められたそなたたちを救いたかったが、こちらも異形の襲来を受けて、立ち行かなくなり……すまない。しかし、まさかとは思うたが、そなたたちは見事やってくれたのだな。この町から脅威を退けたのは、まぎれもなくそなたたちだ。心から感謝している」
大巫女は、自分よりいくらも若輩の桃子たちに向かって、深々と頭を垂れた。
四人は戸惑ったが、それでも老婆は粛々と伏したままだった。
「鎮魂行の占が外れてしまった。百鬼夜行は、あくまで峰外からの脅威であると示されていた。御神ご自身の所業であると、私には見抜けなんだ。御神は今やこの土地を離れてしまわれた。我々は導き手を失ったのだ。もはや、この町に神の加護は存在しない」
「そんな」
雪江が声を上げた。
「この町はどうなってしまうのです」
一時は、一人娘を手にかけようとしてまで、町の平穏を守ろうとした雪江だった。血迷っていたとはいえ、それだけ町のことを憂いていた彼女だからこそ、現状が心配でたまらないのだろう。
母の悲愴な横顔を見て、桃子も心を痛めた。
しかし、大巫女が返した言葉は、思いのほか悲観的なものではなかった。
「たしかに、神代から受け継がれてきた伝統を閉じるのは、我々町民には酷なことだ。――しかしな、世の流れは、刻一刻と変わっておるのだ。時代が変わり、人が変わればおのずと見方も変わる。ここに来て、この町のありようも、変えていかなければならない時が来たのやもしれぬ」
大巫女の思いもよらない言葉に、みなが少なからず驚いていた。
老女は話を続ける。
「そう悲観せずとも、この土地が破壊されたわけでもなし。ようは、ごく普通の町になったのだ。峰の外と同じようにな。かつてこの町は、長きに渡って御神の加護のもとにあった。しかし、この町から災いを退けるということは、代わりに他の地域を犠牲にするということでもあった。我々が享受してきた加護とは、そういうものだ」
初めて聞く話だった。
大巫女は、この場にいる者一人一人に語りかけるように、それぞれの目を見て言った。
「ここ五年ほどで、この町もずいぶんと変わった。外からの流入者が増え、新しい風が入ってきたことは、必ずしも悪いことばかりではなかったよ。いずれまた、この町も新たな転機を迎える時が来るだろう。未来を担うのは、その時を生きる若者たちだ。私はもうそれほど長くはないだろうが、彼らの意見を尊重し、次の世代に主導権を託していくことこそが、年寄りにできる数少ない仕事だと思うておる。若者の声に耳を傾けるか、それともいらぬ口を出して足を引っ張るかは、我々年長者の心がけ次第だな。それにより、転機は五年先にも十年先にも変わるだろうよ。叶うことなら、良い転機をいち早く迎えたいものだ」
思いがけない大巫女の言葉に、桃子たちは思わず顔を見合わせる。
そんな折、大巫女がふと何かに気づいたように顔を上げて、わずかに笑みをこぼしていた。
「おや、客人がおいでだ。私は席を外そう。――雪江、そなたも来なさい」
「お客様、ですか? どなたかが来られたようには見えませんが……」
「そうか、見えぬか。そなたもまだ療養が必要なようだ」
大巫女に促され、雪江は渋々介添えに連れられて本殿を退室していた。
あとに残されたのは、桃子たちの四人だけ。全員訳が分からず当惑して、寄る辺なくそこに居残るしかなかった。
「格別に配慮してもらえて嬉しいよ」
声が聞こえたかと思えば、遅れて白蛇が姿を現していた。
「皇彦様――」
春彦が立ち上がる。
蛇は、わずかに陽の射す窓のほうに首をもたげ、しみじみと言った。
「ここはいいね。産巣日町の中心部だけあって、この町の神聖な気が、もっとも濃くなる場所だ」
皇彦はまるで本物の蛇のように、細く赤い舌をちろちろと出しては引っ込めていた。
「春彦、今日はお前にお願いがあって来たんだ」
「お願い、ですか……?」
「うん。僕の役目はこれで終わったと思う。だから、お前の笛で、僕の御霊送りをお願いしたいんだ。それでようやく、僕はあるべき場所へとおさまることができる」
春彦が愕然として何も言えないでいると、皇彦が代わりに言葉を繋いだ。
「僕は現世に長くとどまりすぎて、黄泉の国へ入ることが叶わなくなってしまったらしい。でもね、僕が入れそうな器をようやく見つけたんだ。八雲連峰という器をね。そこが、僕のあるべき場所だ」
そばで話を聞いていた桃子たちも、これには驚いた。つまり皇彦は、八雲連峰の山神になる――荒神を失ったばかりのこの地の、新たな土地神になると言っているのだ。
春彦は、しばらく声も出せないままで涙を流し、うつむいて肩を震わせていた。今の彼の辛さは、きっと誰にも推し量れるものではないだろう。
しばらくしてから無理にでも涙を拭い去ると、春彦はまっすぐに皇彦を見つめた。
「わかりました。今の僕に出せる限りの力を尽くして、皇彦様の御霊をお送りさせていただきます」
すると、黙って話を聞いていた忍が声を上げた。
「もし余計でなければ、私も舞で参加させてもらっても構わないだろうか」
「おお、それは願ってもないことだ。ぜひお願いしたい。北の君の舞は、稀代の巧芸だからね」
皇彦は蛇の口をかぱっと開けた。その仕草は、心なしか笑っているようにも見える。
桃子も黙っていられず、勇気を出して話に加わっていた。
「あ、あの、私も――一緒に舞ってもいいですか? 皇彦くんさえ嫌じゃなければ……」
「うん、頼むよ」
このときばかりは、皇彦も、桃子のことを邪険に扱ったりはしなかった。
ただ一人、西宮だけが、この場で居心地悪そうに頭をかいた。
「……俺は、神楽の心得なんて持ち合わせがない。何もできなくて、悪かったな」
ふてくされたように言うと、皇彦は両眼をぎょろりと動かして、西宮のほうを向いた。
「では、鼓を打ってくれ」
「つ、鼓? そんなもの、急に言われてもすぐには打てない」
西宮が困惑していると、白蛇はまるで人間のように首を傾げた。
「一度も打ったことがないのか」
「そりゃ、社家に生まれれば、まったくの未経験ってわけじゃないけど……。何年も前に、たかだか数回打ったことがあるくらいで……」
「それで十分だよ。案ずるな。お前一人のせいで調子が崩れるような、未熟な奏者や舞手はこの場に一人もいない。安心して失敗するといいぞ。枯れ木も山の賑わいだ」
「なっ……」
西宮は言い返そうとして、しかし、そのまま言葉を呑み込んだ。何を言ったところで、相手はこれが最期なのだと思うと、怒るよりも沈む気持ちのほうが何倍も強かった。
本殿に安置されていた鼓を拝借し、西宮が座すと、全員の準備が整っていた。
西宮が気後れしながら、それでも彼らしい思いきりの良さで、高らかに鼓を一つ打つ。それを合図に春彦が参入音声の龍笛を吹き鳴らすと、桃子と忍が息を合わせて舞い始めていた。
厳かで、とても静かな神楽だった。しかし、眼前にいるただ一人の観客には、これ以上響くものはない様子だった。
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