98 / 222
第一章 出会い編
ルーファスからの贈り物
しおりを挟む
「あの、リスティーナ様。わたし、リスティーナ様に謝りたくて…、今までのご無礼、どうぞお許しください!」
ミラはペコッと頭を下げた。リスティーナは謝られる理由が分からなかった。
「謝るって…、何に?」
「全てです!リスティーナ様に挨拶をした時から今日までの間…、失礼な態度ばかりを取ってしまって…、」
「え。そんな事は…、あなた達はよく働いてくれるし、仕事もよくできて失礼な態度だと思ったことはないけれど…、」
強いて言うのなら、距離感があるなと思っただけだ。でも、主従関係なんてそんなものなのかもしれない。
「いいえ!あたし達の態度はメイドにあるまじき態度でした。本来なら、遠い国から嫁がれたリスティーナ様を労わって誠心誠意、お世話をするべきでした。」
ミラは悔いるような表情を浮かべながら続けて言った。
「実は、あたしも先輩もこの仕事は初めてじゃないんです。今までも側室様のお世話係を任されることがあって…、でも、その方達はルーファス殿下の側室になったのが心底、嫌だったらしく…、その鬱憤をあたし達にぶつけるようになって…、」
知らなかった…。そういえば、殿下には他にも側室がいた筈だ。全員、不審な死を遂げたらしいが。
不審な死?もしかして、彼女達って…、リスティーナはふと、今までの正妃と側室達の死に疑問を抱いた。
「もう、散々でした。ヒステリックに泣き喚いたり、家具や食器を壊したり、躾と称して鞭打ってきたり…。正直言って、亡くなった時は少しホッとした位です。」
確かに身分の高い貴族や王族は使用人を道具か物のように扱う人が多い。
機嫌が悪い時にその苛立ちを自分よりも身分が下の人間にぶつける。それは、リスティーナも経験があるからよく分かる。
「だから…、その…、リスティーナ様もそんな人だったらどうしようって思ってしまって…、
また巻き込まれたり、目を付けられたくないのでできるだけ興味を持たれないように無関心で義務的に接しようって先輩達と話し合って決めたんです。でも、その…、リスティーナ様は今までの側室様達と違って穏やかで優しい人だったらびっくりして…。けど、それも演技かもしれないって先輩達が言うからあたしも中々信じられなくて…、その、申し訳ありませんでした!」
「…。」
そうだったんだ…。ミラ達もここで色んなことがあって苦労をしたのだと知り、リスティーナはミラを責める気にはなれなかった。今まで側室達に嫌な目に遭わされてきたのだから同じ側室として嫁いだリスティーナを信用できないのも無理はない。
「正直に話してくれてありがとう。私は別にあなた達に対して怒ってないから、気にしないで。
むしろ、あなた達はよくしてくれていると思っているわ。」
「っ…、あ、ありがとうございます…。」
リスティーナが微笑むと、ミラは少し頬を赤く染め、涙ぐんだ。
「顔が赤いけど、熱でもあるの?」
「い、いいえ!大丈夫です!あたし、元気だけが取り柄なので!」
ミラは慌ててそう言って、手をパタパタと振った。その仕草が小動物みたいで可愛いとリスティーナは思った。
「リスティーナ様!私、先輩達にも今の事話してきますね!それで…、もし、良かったら…、先輩達のことも…、」
「私は別に気にしていないからそこまでしなくてもいいと思っているのだけど…、でも、ミラがそう言うのなら…、」
リスティーナはそう言って、ミラの提案を受け入れた。ミラは嬉しそうにありがとうございます!とお礼を言い、他のメイド達を呼びに行った。
あの後、ミラ以外の二人のメイドとも和解することができ、リスティーナは良かったと安堵した。
心を許せるメイドはスザンヌだけだと思ったがミラ達ともこれからいい関係を築けたらいい。そう思った。
ミラ達はルーファスとリスティーナの間に何かあったのか何となく、事情は察しているようだが、リスティーナに直接聞くことはなかった。
柔らかいクッションや枕を用意したり、お茶や砂糖菓子を持ってきたりと甲斐甲斐しく世話を焼いてくれて、リスティーナを気遣ってくれた。
「姫様。あの…、」
「どうしたの?スザンヌ。」
リスティーナがベッドの上で本を読んでいると、不安そうな表情を浮かべたスザンヌが入ってきた。
「実は…、ルーファス殿下から、リスティーナ様にと贈り物が届いておりまして…、」
「え?殿下から?」
そうしている間にもう使いの者が部屋に到着し、大きな白い箱と小さな容器が贈られた。
リスティーナが箱を開けようと近づくと、ミラが悲鳴を上げた。
「リスティーナ様!開けちゃ駄目です!な、何が入っているか分かりませんよ!?」
「でも、開けないと中身は分からないから…、」
「こ、ここは先輩達とスザンヌさんの誰かが開けることにしましょう!」
矛先を向けられたスザンヌと二人の侍女はギョッとした。
「ええ!?ど、どうして、私達が!?い、言い出したのはミラなんだから、ミラがすればいいじゃない!」
「あたしは今日、ルーファス殿下の給仕をしたんですよ!?っていうか、セリーさんもジーナさんも酷いです!幾らあたしがこの中で一番若いからってあたしに給仕役を押し付けるなんて…!」
「押し付けるなんて人聞きの悪い事言わないで頂戴!ああいう時は一番年下のあなたが率先してやるべきでしょう!」
「こういう時だけ、先輩面するなんてあんまりです!あたし、死ぬかと思ったんですからね!
とにかく!もう、あたしは十分、仕事をやりましたから!今度は先輩たちの番です!」
「何言っているの!結局、失敗して部屋を追い出されたっていうのに…!あんなの、無効よ!無効!」
「あなた達!姫様の前で見苦しい真似は止めなさい!全く…。仕方ありません。このままじゃ、いつまで経っても平行線ですし、ここは私が引き受けましょう。」
言い争いを始めるミラ達を叱りつけたスザンヌは自らその役目を名乗り出た。
すると、スザンヌの言葉にミラ達はぱあ、と表情を明るくした。
「え、ええ!?いいんですか!スザンヌさん!」
「ほ、本当に?」
「た、助かった…。」
あからさまに安堵する三人。そんな三人に呆れつつ、スザンヌはその気持ちが少しは分かるので責めることはしなかった。しかし、スザンヌは彼女達に気を取られていたせいでリスティーナにまで意識が向いていなかった。
「仕方がありません。姫様の為です。ということで…、姫様。私が開けますので少し離れて…、」
くるり、と振り向いたスザンヌだったが既にリスティーナは箱を開けている所だった。
スザンヌ達が話し込んでいる間にリスティーナはリボンを解いていた。
蓋を開けると、中から出てきたのはドレスだった。
「まあ、綺麗なドレス…。」
「ひ、姫様あ!?」
悲鳴を上げるスザンヌ達とは対照的にリスティーナは箱に入っていた薄緑色のドレスに見惚れた。
「スザンヌ。見て。素敵なドレスだと思わない?」
「姫様!いけません!素手で触ったりするなんて…!」
リスティーナは嬉しそうにスザンヌにも見せるようにドレスを広げて見せる。
だが、スザンヌ達はまるで爆弾か恐ろしい魔道具を前にしているかのような反応をした。
「そ、それはあのルーファス殿下からの贈り物ですよ?な、何が仕込まれているか分かった物ではありません!の、呪われたらどうするんですか!?」
「大丈夫よ。だって…、ほら。触っても何ともないもの。」
リスティーナはドレスをそっと優しく触れて安心させるように微笑んだ。
改めて、ドレスに視線を落とす。胸元には、赤い薔薇の模様が刺繍され、スカートの裾には、小花の刺繍が無数に散らばっている。柔らかい肌触りのドレスは高価な生地で作られていることがよく分かる。
ドレスを持ち上げた時に箱から手紙らしき何かが出てきた。
手紙…?リスティーナが中身を開けると、それはルーファスからだった。
こんなことで償いにはならないかもしれないが、詫びの品を贈らせて頂くということ、ドレスと一緒に渡した容器の中身は塗り薬であること、昨夜は乱暴にしてしまったので痛むようなら、その薬を使うようにと書かれていた。男の人が書いたとは思えない綺麗な筆跡…。その筆跡をそっとリスティーナは指でなぞった。手紙からは微かにミントの香りがする。
「スザンヌ。紙とペンを用意してくれる?」
「は、はい…。」
早速、お礼の手紙を書こうと思い、リスティーナがスザンヌにそう声を掛けた。
スザンヌはそんなリスティーナを戸惑った目で見つめながらも言われた通りに紙とペンを持ってきてくれた。
ミラはペコッと頭を下げた。リスティーナは謝られる理由が分からなかった。
「謝るって…、何に?」
「全てです!リスティーナ様に挨拶をした時から今日までの間…、失礼な態度ばかりを取ってしまって…、」
「え。そんな事は…、あなた達はよく働いてくれるし、仕事もよくできて失礼な態度だと思ったことはないけれど…、」
強いて言うのなら、距離感があるなと思っただけだ。でも、主従関係なんてそんなものなのかもしれない。
「いいえ!あたし達の態度はメイドにあるまじき態度でした。本来なら、遠い国から嫁がれたリスティーナ様を労わって誠心誠意、お世話をするべきでした。」
ミラは悔いるような表情を浮かべながら続けて言った。
「実は、あたしも先輩もこの仕事は初めてじゃないんです。今までも側室様のお世話係を任されることがあって…、でも、その方達はルーファス殿下の側室になったのが心底、嫌だったらしく…、その鬱憤をあたし達にぶつけるようになって…、」
知らなかった…。そういえば、殿下には他にも側室がいた筈だ。全員、不審な死を遂げたらしいが。
不審な死?もしかして、彼女達って…、リスティーナはふと、今までの正妃と側室達の死に疑問を抱いた。
「もう、散々でした。ヒステリックに泣き喚いたり、家具や食器を壊したり、躾と称して鞭打ってきたり…。正直言って、亡くなった時は少しホッとした位です。」
確かに身分の高い貴族や王族は使用人を道具か物のように扱う人が多い。
機嫌が悪い時にその苛立ちを自分よりも身分が下の人間にぶつける。それは、リスティーナも経験があるからよく分かる。
「だから…、その…、リスティーナ様もそんな人だったらどうしようって思ってしまって…、
また巻き込まれたり、目を付けられたくないのでできるだけ興味を持たれないように無関心で義務的に接しようって先輩達と話し合って決めたんです。でも、その…、リスティーナ様は今までの側室様達と違って穏やかで優しい人だったらびっくりして…。けど、それも演技かもしれないって先輩達が言うからあたしも中々信じられなくて…、その、申し訳ありませんでした!」
「…。」
そうだったんだ…。ミラ達もここで色んなことがあって苦労をしたのだと知り、リスティーナはミラを責める気にはなれなかった。今まで側室達に嫌な目に遭わされてきたのだから同じ側室として嫁いだリスティーナを信用できないのも無理はない。
「正直に話してくれてありがとう。私は別にあなた達に対して怒ってないから、気にしないで。
むしろ、あなた達はよくしてくれていると思っているわ。」
「っ…、あ、ありがとうございます…。」
リスティーナが微笑むと、ミラは少し頬を赤く染め、涙ぐんだ。
「顔が赤いけど、熱でもあるの?」
「い、いいえ!大丈夫です!あたし、元気だけが取り柄なので!」
ミラは慌ててそう言って、手をパタパタと振った。その仕草が小動物みたいで可愛いとリスティーナは思った。
「リスティーナ様!私、先輩達にも今の事話してきますね!それで…、もし、良かったら…、先輩達のことも…、」
「私は別に気にしていないからそこまでしなくてもいいと思っているのだけど…、でも、ミラがそう言うのなら…、」
リスティーナはそう言って、ミラの提案を受け入れた。ミラは嬉しそうにありがとうございます!とお礼を言い、他のメイド達を呼びに行った。
あの後、ミラ以外の二人のメイドとも和解することができ、リスティーナは良かったと安堵した。
心を許せるメイドはスザンヌだけだと思ったがミラ達ともこれからいい関係を築けたらいい。そう思った。
ミラ達はルーファスとリスティーナの間に何かあったのか何となく、事情は察しているようだが、リスティーナに直接聞くことはなかった。
柔らかいクッションや枕を用意したり、お茶や砂糖菓子を持ってきたりと甲斐甲斐しく世話を焼いてくれて、リスティーナを気遣ってくれた。
「姫様。あの…、」
「どうしたの?スザンヌ。」
リスティーナがベッドの上で本を読んでいると、不安そうな表情を浮かべたスザンヌが入ってきた。
「実は…、ルーファス殿下から、リスティーナ様にと贈り物が届いておりまして…、」
「え?殿下から?」
そうしている間にもう使いの者が部屋に到着し、大きな白い箱と小さな容器が贈られた。
リスティーナが箱を開けようと近づくと、ミラが悲鳴を上げた。
「リスティーナ様!開けちゃ駄目です!な、何が入っているか分かりませんよ!?」
「でも、開けないと中身は分からないから…、」
「こ、ここは先輩達とスザンヌさんの誰かが開けることにしましょう!」
矛先を向けられたスザンヌと二人の侍女はギョッとした。
「ええ!?ど、どうして、私達が!?い、言い出したのはミラなんだから、ミラがすればいいじゃない!」
「あたしは今日、ルーファス殿下の給仕をしたんですよ!?っていうか、セリーさんもジーナさんも酷いです!幾らあたしがこの中で一番若いからってあたしに給仕役を押し付けるなんて…!」
「押し付けるなんて人聞きの悪い事言わないで頂戴!ああいう時は一番年下のあなたが率先してやるべきでしょう!」
「こういう時だけ、先輩面するなんてあんまりです!あたし、死ぬかと思ったんですからね!
とにかく!もう、あたしは十分、仕事をやりましたから!今度は先輩たちの番です!」
「何言っているの!結局、失敗して部屋を追い出されたっていうのに…!あんなの、無効よ!無効!」
「あなた達!姫様の前で見苦しい真似は止めなさい!全く…。仕方ありません。このままじゃ、いつまで経っても平行線ですし、ここは私が引き受けましょう。」
言い争いを始めるミラ達を叱りつけたスザンヌは自らその役目を名乗り出た。
すると、スザンヌの言葉にミラ達はぱあ、と表情を明るくした。
「え、ええ!?いいんですか!スザンヌさん!」
「ほ、本当に?」
「た、助かった…。」
あからさまに安堵する三人。そんな三人に呆れつつ、スザンヌはその気持ちが少しは分かるので責めることはしなかった。しかし、スザンヌは彼女達に気を取られていたせいでリスティーナにまで意識が向いていなかった。
「仕方がありません。姫様の為です。ということで…、姫様。私が開けますので少し離れて…、」
くるり、と振り向いたスザンヌだったが既にリスティーナは箱を開けている所だった。
スザンヌ達が話し込んでいる間にリスティーナはリボンを解いていた。
蓋を開けると、中から出てきたのはドレスだった。
「まあ、綺麗なドレス…。」
「ひ、姫様あ!?」
悲鳴を上げるスザンヌ達とは対照的にリスティーナは箱に入っていた薄緑色のドレスに見惚れた。
「スザンヌ。見て。素敵なドレスだと思わない?」
「姫様!いけません!素手で触ったりするなんて…!」
リスティーナは嬉しそうにスザンヌにも見せるようにドレスを広げて見せる。
だが、スザンヌ達はまるで爆弾か恐ろしい魔道具を前にしているかのような反応をした。
「そ、それはあのルーファス殿下からの贈り物ですよ?な、何が仕込まれているか分かった物ではありません!の、呪われたらどうするんですか!?」
「大丈夫よ。だって…、ほら。触っても何ともないもの。」
リスティーナはドレスをそっと優しく触れて安心させるように微笑んだ。
改めて、ドレスに視線を落とす。胸元には、赤い薔薇の模様が刺繍され、スカートの裾には、小花の刺繍が無数に散らばっている。柔らかい肌触りのドレスは高価な生地で作られていることがよく分かる。
ドレスを持ち上げた時に箱から手紙らしき何かが出てきた。
手紙…?リスティーナが中身を開けると、それはルーファスからだった。
こんなことで償いにはならないかもしれないが、詫びの品を贈らせて頂くということ、ドレスと一緒に渡した容器の中身は塗り薬であること、昨夜は乱暴にしてしまったので痛むようなら、その薬を使うようにと書かれていた。男の人が書いたとは思えない綺麗な筆跡…。その筆跡をそっとリスティーナは指でなぞった。手紙からは微かにミントの香りがする。
「スザンヌ。紙とペンを用意してくれる?」
「は、はい…。」
早速、お礼の手紙を書こうと思い、リスティーナがスザンヌにそう声を掛けた。
スザンヌはそんなリスティーナを戸惑った目で見つめながらも言われた通りに紙とペンを持ってきてくれた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
辺境伯と幼妻の秘め事
睡眠不足
恋愛
父に虐げられていた23歳下のジュリアを守るため、形だけ娶った辺境伯のニコラス。それから5年近くが経過し、ジュリアは美しい女性に成長した。そんなある日、ニコラスはジュリアから本当の妻にしてほしいと迫られる。
途中まで書いていた話のストックが無くなったので、本来書きたかったヒロインが成長した後の話であるこちらを上げさせてもらいます。
*元の話を読まなくても全く問題ありません。
*15歳で成人となる世界です。
*異世界な上にヒーローは人外の血を引いています。
*なかなか本番にいきません
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる