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アンバランサー・ユウと世界の均衡「星の船」編
その人は、クリスを手にし、神々が言祝ぐ。
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大聖堂からの帰り。
「ユウさん、ほんとに禍つ神のところに、会いにいくんですか?」
わたしは、聞いた。
いきなり、黒幕のところにのりこむなんて、ちょっと無謀というかなんていうか……。
相手は、なにしろおっかない神様なのだし……。
「いいじゃん、いってズバッとやれば解決じゃん!」
と、刀を振る動作で、お気楽に言うのはジーナである。
ある意味、その能天気さはうらやましい。
「うん、いろいろと腑に落ちないこともあるし……」
とユウが答える。
「腑に落ちないこと?」
「ひとつは、禍つ神がなにをしたいのかってことだね。星の船で、アーテミスさまが月にいくのを助けた。そして今、また、星の船を手に入れて、今度は何をしたいのかな?」
「わたしたちみたいに、アーテミスさまを助けに行くのかな? あれ? でも、禍つ神って、そういう神様だったっけ?」
「もうひとつは、あの四人組だね」
「のっぺり!」
「そう。あいつらがどうもぼくは気になる。さらにいうと、ギルドのあの男もだけど」
「だって、あの連中、禍つ神の眷属じゃないの?」
「うーん、なにか気配が違うんだよなあ……」
と、ユウ。
「テントから出てきたあの大きな顔は、禍つ神の眷属でまちがいない。だけど、あの四人組は、完全に禍つ神の眷属とはいいきれない感じがする」
「ええっ? じゃあ、いったいなんなの? ユウさん、人間ではないかもって言ってたよね。人間でなくて、神の眷属でもなくてって……」
「なんだろうね……そのあたりを、禍つ神に聞いてみたいね」
「聞いてみるって、ユウさんかんたんに言いますけど、そんな友好的に話が進むんでしょうか。顔を合わせたら、問答無用で戦いになってしまうのでは?」
「大丈夫、勝てるって! ズバッと!」
とまた、ジーナが根拠のないことを言う。
「べつに勝つ必要はないんだよ。まあ、教えてくださいってまずは頼んでみようよ。意外に、いい人かもよ」
ジーナに苦笑しながら、ユウは言うのだった。
でも、それはないと思うんだ。やっぱり。
わたしたちが、シュバルツ兄弟商会の迎賓館に戻ると、マクスウェル親方から連絡が来ていた。
メッセージは、できた、すぐこい! とのことだ。
あいかわらずである。
親方の性格はよくわかっているので、わたしたちはすぐにでかけた。
なにしろ待てない人なのだ、親方は。
案の定、親方は、工房の前をいらいらした様子で、うろうろしていた。
「遅いじゃないか! 待ちくたびれたぞ、わしは!」
わたしたちの姿に気づくや否や、大声で怒鳴った。
「すみません、マクスウェル親方。ちょっと、ミネーヴァさまのところに行っていたもので」
と、ユウが謝る。
「ん? ミネーヴァさま? お会いできたのか?」
「うん、お庭で、いっしょにお茶しちゃったよ」
とジーナが言う。
「なにっ?」
マクスウェル親方は、大きな目をさらにむいた。
「あの庭でか?!」
絶句した後
「あんたら、……なんか、すごいな。……まあ、それはいいとして」
ユウの肩をばんとたたき、
「できたぞ、鍛冶師マクスウェル一世一代の、最高のクリスだ。この世界にあるどのクリスにも、けっして引けをとらんできだ。さあ、こっちだ」
そういって、わたしたちを工房の中にまねきいれた。
「これだ」
誇らしげに、工房の机の、深紅のビロードの布の上に置かれたクリスをみせ、胸を張る。
なるほど、親方が胸を張るのももっともだ。
クリスは、美しく優美に曲がった、純白のさやの中におさまっている。
そうしておかれているだけでも、気品があり、こころに迫ってくる何かがあった。
「さあ、アンバランサー、クリスを持ってくれ。そして、さやから抜いて、掲げろ。そうすることで、クリスとあんたの間の結びつきが完成する」
うなずき、ユウがクリスを手に取る。
ぶうん!
ユウが触れると、クリスは、歓迎するようにうなった。
ユウが、左手でさやを持ち、右手で静かにクリスを抜き放つ。
マクスウェル親方がそのすべてを注いだクリスは、波打つ刀紋をきらめかせる。
ユウは、クリスを高く掲げた。
「おお!」
マクスウェル親方が、感に堪えず声をもらした。
——ここに、神々と精霊の祝福のもと、エルフの護り刀は正当な持ち主のものとなれり
そんな詠唱がどこかから聞こえ、クリスの刀身が、透明な青い光をはなった。
「きれい」
「ユウさんのクリスは、青なんだ…」
わたしたちも、その光景に、こころが震えた。
ユウが、静かにクリスをさやに戻した。
「マクスウェル親方、ありがとうございます。すばらしいクリスだ」
と、親方にお礼をのべた。
「ありがとう、親方。わたしからも感謝を」
ルシア先生の、すずやかな声が聞こえた。
びっくりして、声のしたところをみると、そこには、いつ現れたのか、ルシア先生の事告げ鳥が宙に浮かんでいた。
「おう、ルシアか……ひさしぶりじゃな。また、会いたいものだな」
親方が言う。
「ふふっ」
事告げ鳥が笑った。
「たぶん、そのうちにね」
えっ? どういうこと?
そう思っていると事告げ鳥は
「ライラ、ジーナ、ちゃんと修行してますか? わたしがいなくても、なまけてはだめよ」
「「はっ、はいっ!」」
わたしたちに、びしっと一言いって、消えた。
「ふふふ、ルシアさん、きびしいね」
「まあ、むかしから、ルシアはしっかりしておったからな。そこはかわらぬな」
などと、ユウと親方がことばを交わしている。
翌日の深夜。
わたしたちは、星の船を隠した森に来ていた。
森に、変わった様子はない。
かさり、こそり。
森に生きる生き物たちの気配は、そこここに感じられるが、それが正常である。
気配がない場合の方が、危険なのだ。
「うん、特別、あやしい気配はないね」
星の船を覆う、わたしの魔法「不壊の覆い」もそのまま維持されているのがわかる。
「解除します」
わたしは、不壊の覆いを解除する詠唱を行った。
不壊の覆いは特殊な魔法である。
たいていの魔法は、発動すれば、現象が生じてそれで終了である。
しかし、不壊の覆いは、発動した状態がそのまま維持される。
どのくらい維持されるかは、魔法を発動したものの魔力量に左右される。
したがって、いつかは効果が尽きるのだが、この魔法の使用目的からいって、必要となった時に消すことができないと、あまりに使い勝手が悪すぎる。
それで、発動時に、魔法を解除するための鍵となる詠唱を設定しておくのだ。
この詠唱を教えてもらえば、他人にも解除できるという仕組みだ。
逆に、設定された詠唱がわからなければ、不壊の覆いを維持している魔法力が消費しつくされるまで、なにもできなくなってしまう。
「つまり、この解除の詠唱は、ぱすわーどってことだね」
と、ユウがまたよくわからないコメントをする。
わたしの詠唱により、不壊の覆いは解除されて消えた。
目の前に、それまで魔法により妨害されて視えなかった、二台の星の船の姿が現れる。
「一台は、このまま置いておくから、そっちにはまた不壊の覆いかけてね」
「はい」
わたしが魔法をつかい、一台の星の船の姿は、また視界から消えた。
「じゃ、乗りこもう」
ユウ、わたし、ジーナが、星の船の下部に立つと、頭の上で扉が開き、光がさした。
「おかえりなさい、艦長ユウ。異常はありません」
はる9000の声が聞こえ、わたしたちは星の船に吸い込まれた。
今からわたしたちは、星の船で、禍つ神の座に向かう。
禍つ神の座は、この世界の最高峰、雲よりもはるかにたかくそびえ、あの鳥でさえ、あまりの高さに、どれほど羽ばたこうと飛べずたどりつけない、超絶の孤峰オリンボス山の頂上にあるのだった。
「ユウさん、ほんとに禍つ神のところに、会いにいくんですか?」
わたしは、聞いた。
いきなり、黒幕のところにのりこむなんて、ちょっと無謀というかなんていうか……。
相手は、なにしろおっかない神様なのだし……。
「いいじゃん、いってズバッとやれば解決じゃん!」
と、刀を振る動作で、お気楽に言うのはジーナである。
ある意味、その能天気さはうらやましい。
「うん、いろいろと腑に落ちないこともあるし……」
とユウが答える。
「腑に落ちないこと?」
「ひとつは、禍つ神がなにをしたいのかってことだね。星の船で、アーテミスさまが月にいくのを助けた。そして今、また、星の船を手に入れて、今度は何をしたいのかな?」
「わたしたちみたいに、アーテミスさまを助けに行くのかな? あれ? でも、禍つ神って、そういう神様だったっけ?」
「もうひとつは、あの四人組だね」
「のっぺり!」
「そう。あいつらがどうもぼくは気になる。さらにいうと、ギルドのあの男もだけど」
「だって、あの連中、禍つ神の眷属じゃないの?」
「うーん、なにか気配が違うんだよなあ……」
と、ユウ。
「テントから出てきたあの大きな顔は、禍つ神の眷属でまちがいない。だけど、あの四人組は、完全に禍つ神の眷属とはいいきれない感じがする」
「ええっ? じゃあ、いったいなんなの? ユウさん、人間ではないかもって言ってたよね。人間でなくて、神の眷属でもなくてって……」
「なんだろうね……そのあたりを、禍つ神に聞いてみたいね」
「聞いてみるって、ユウさんかんたんに言いますけど、そんな友好的に話が進むんでしょうか。顔を合わせたら、問答無用で戦いになってしまうのでは?」
「大丈夫、勝てるって! ズバッと!」
とまた、ジーナが根拠のないことを言う。
「べつに勝つ必要はないんだよ。まあ、教えてくださいってまずは頼んでみようよ。意外に、いい人かもよ」
ジーナに苦笑しながら、ユウは言うのだった。
でも、それはないと思うんだ。やっぱり。
わたしたちが、シュバルツ兄弟商会の迎賓館に戻ると、マクスウェル親方から連絡が来ていた。
メッセージは、できた、すぐこい! とのことだ。
あいかわらずである。
親方の性格はよくわかっているので、わたしたちはすぐにでかけた。
なにしろ待てない人なのだ、親方は。
案の定、親方は、工房の前をいらいらした様子で、うろうろしていた。
「遅いじゃないか! 待ちくたびれたぞ、わしは!」
わたしたちの姿に気づくや否や、大声で怒鳴った。
「すみません、マクスウェル親方。ちょっと、ミネーヴァさまのところに行っていたもので」
と、ユウが謝る。
「ん? ミネーヴァさま? お会いできたのか?」
「うん、お庭で、いっしょにお茶しちゃったよ」
とジーナが言う。
「なにっ?」
マクスウェル親方は、大きな目をさらにむいた。
「あの庭でか?!」
絶句した後
「あんたら、……なんか、すごいな。……まあ、それはいいとして」
ユウの肩をばんとたたき、
「できたぞ、鍛冶師マクスウェル一世一代の、最高のクリスだ。この世界にあるどのクリスにも、けっして引けをとらんできだ。さあ、こっちだ」
そういって、わたしたちを工房の中にまねきいれた。
「これだ」
誇らしげに、工房の机の、深紅のビロードの布の上に置かれたクリスをみせ、胸を張る。
なるほど、親方が胸を張るのももっともだ。
クリスは、美しく優美に曲がった、純白のさやの中におさまっている。
そうしておかれているだけでも、気品があり、こころに迫ってくる何かがあった。
「さあ、アンバランサー、クリスを持ってくれ。そして、さやから抜いて、掲げろ。そうすることで、クリスとあんたの間の結びつきが完成する」
うなずき、ユウがクリスを手に取る。
ぶうん!
ユウが触れると、クリスは、歓迎するようにうなった。
ユウが、左手でさやを持ち、右手で静かにクリスを抜き放つ。
マクスウェル親方がそのすべてを注いだクリスは、波打つ刀紋をきらめかせる。
ユウは、クリスを高く掲げた。
「おお!」
マクスウェル親方が、感に堪えず声をもらした。
——ここに、神々と精霊の祝福のもと、エルフの護り刀は正当な持ち主のものとなれり
そんな詠唱がどこかから聞こえ、クリスの刀身が、透明な青い光をはなった。
「きれい」
「ユウさんのクリスは、青なんだ…」
わたしたちも、その光景に、こころが震えた。
ユウが、静かにクリスをさやに戻した。
「マクスウェル親方、ありがとうございます。すばらしいクリスだ」
と、親方にお礼をのべた。
「ありがとう、親方。わたしからも感謝を」
ルシア先生の、すずやかな声が聞こえた。
びっくりして、声のしたところをみると、そこには、いつ現れたのか、ルシア先生の事告げ鳥が宙に浮かんでいた。
「おう、ルシアか……ひさしぶりじゃな。また、会いたいものだな」
親方が言う。
「ふふっ」
事告げ鳥が笑った。
「たぶん、そのうちにね」
えっ? どういうこと?
そう思っていると事告げ鳥は
「ライラ、ジーナ、ちゃんと修行してますか? わたしがいなくても、なまけてはだめよ」
「「はっ、はいっ!」」
わたしたちに、びしっと一言いって、消えた。
「ふふふ、ルシアさん、きびしいね」
「まあ、むかしから、ルシアはしっかりしておったからな。そこはかわらぬな」
などと、ユウと親方がことばを交わしている。
翌日の深夜。
わたしたちは、星の船を隠した森に来ていた。
森に、変わった様子はない。
かさり、こそり。
森に生きる生き物たちの気配は、そこここに感じられるが、それが正常である。
気配がない場合の方が、危険なのだ。
「うん、特別、あやしい気配はないね」
星の船を覆う、わたしの魔法「不壊の覆い」もそのまま維持されているのがわかる。
「解除します」
わたしは、不壊の覆いを解除する詠唱を行った。
不壊の覆いは特殊な魔法である。
たいていの魔法は、発動すれば、現象が生じてそれで終了である。
しかし、不壊の覆いは、発動した状態がそのまま維持される。
どのくらい維持されるかは、魔法を発動したものの魔力量に左右される。
したがって、いつかは効果が尽きるのだが、この魔法の使用目的からいって、必要となった時に消すことができないと、あまりに使い勝手が悪すぎる。
それで、発動時に、魔法を解除するための鍵となる詠唱を設定しておくのだ。
この詠唱を教えてもらえば、他人にも解除できるという仕組みだ。
逆に、設定された詠唱がわからなければ、不壊の覆いを維持している魔法力が消費しつくされるまで、なにもできなくなってしまう。
「つまり、この解除の詠唱は、ぱすわーどってことだね」
と、ユウがまたよくわからないコメントをする。
わたしの詠唱により、不壊の覆いは解除されて消えた。
目の前に、それまで魔法により妨害されて視えなかった、二台の星の船の姿が現れる。
「一台は、このまま置いておくから、そっちにはまた不壊の覆いかけてね」
「はい」
わたしが魔法をつかい、一台の星の船の姿は、また視界から消えた。
「じゃ、乗りこもう」
ユウ、わたし、ジーナが、星の船の下部に立つと、頭の上で扉が開き、光がさした。
「おかえりなさい、艦長ユウ。異常はありません」
はる9000の声が聞こえ、わたしたちは星の船に吸い込まれた。
今からわたしたちは、星の船で、禍つ神の座に向かう。
禍つ神の座は、この世界の最高峰、雲よりもはるかにたかくそびえ、あの鳥でさえ、あまりの高さに、どれほど羽ばたこうと飛べずたどりつけない、超絶の孤峰オリンボス山の頂上にあるのだった。
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