【完結】童貞ダンジョンに誘われた童貞の俺は信じられない程の大秘宝を手に入れる

解錠

60ランズは凄い

「ロジェ、気持ちは分かるがあんまり深く考えるな。いつか大秘宝を見つけてやると言って経験を積んだ果てに見つける者もいるし、頑張っても一生見つからない者もいる。     
    そのいつか、は誰にもタイミングは分からない。ロジェと私はそれが今だっただけだ。どうせ見つけるなら早い方が良いに決まっているさ」

   ランズは意外にもあっけらかんとそう言って俺の上半身についている金粉を少しずつ風魔法であるウインドカッターを使いながら小瓶に収め始めていた。


「ランズ、ランズはなんでそんな落ち着いていられるんだ？だって世界が変わる程の大秘宝なんだぞ！！」


「はははっ私だって緊張しているさ。ただ、顔や身振り手振りには出さないようにするのがロジェよりも上手いだけだよ。それにまだ鑑定もされてないんだからね、目の前のやるべき事を１つ１つこなすだけで精一杯さ。今は2人共汗臭いだろ？早く身体についている貴重な金粉を小瓶に移して、泉に戻って汗を流さないか。ふふっ」


   そう言ったランズも俺も確かに汗も凄いが身体からは体液の臭いもかなりした。ああ……確かにこの身体を綺麗にしたいや。そう思ったら俺もさっきまでの怖いのが落ち着いて来た気がする。


「ランズの話を聞いたら俺も少し落ち着いたよ。そうだね。今は沢山の出来事があり過ぎたから自分の気持ちもイッパイイッパイになってたけど、とりあえず身体を綺麗にしたいよ。ははっランズはやっぱり凄いや」