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「次!スクワット1000回、はじめー」

「はいっ!!」

ハアハア…きっつー
辛い…
だけど…騎士団はクビになりたくないから、やらなきゃいけないんだ!!





俺はレーン。今年晴れて入団した新米騎士だ。
俺には憧れの騎士がいる。
王宮騎士団のテオドール隊長だ。

街中に潜んでいた盗賊団をやっつけたり、王族を狙う刺客を未然に捕らえたりと凄い活躍をしている俺のヒーロー。

テオドール隊長は平民出身だが、王宮でも人気で最近では大貴族の御令嬢と縁談話が進んでるんだとか…

たまに街中を巡回してくれるが…サラサラの金髪ロングヘアを1つにまとめて、翠色の鋭い目を光らせて街を守ってくれている。

ふぁー何てカッコいいんだ!!憧れだ!!

将来俺があんな風になれるとは思わないが…でも憧れるのは自由だし、将来は俺もテオドール隊長みたいな人々を守る騎士になりたい!!

親はきっとパン屋を引き継いで欲しいと思っているけど、俺自身の将来の目標が決まったからには騎士に必要な知識や体力を積み重ねるんだ!!

それから俺は運動も勉強も真面目に取り組んだ。
家族や先生からは身体が細いレーンには騎士に向いてないと散々言われ続けてきたが…落ちたら諦めるから1度だけ入団試験を受けさせて欲しいと両親に頼み込んで試験を受けたら、なんと結果は合格だったのだ。

それを聞いた家族や先生はびっくりしていたが…「折角受かったからには悔いが残らないよう一生懸命頑張って」とエールを貰った。


それが!どうだよっ!!


初日にテオドール隊長が新人教育係となったと知った時には俺は天にも昇る様に喜んだのも束の間…新米騎士の中でも一番ヒョロい俺を見てテオドール隊長は

「お前名前は?…本当に合格者か?その身体で信じられないな」

と目をつけられてしまったのだ。

「わっ私はレーンと言います!ちゃんと入団試験をパスしてここにいます。どんな訓練にも耐えてみせます」

とテオドール隊長に何とか自分の思いを伝えると…テオドール隊長はニヤッとさせて

「では…レーンは皆と訓練を行った後、更に毎日身体づくりの為の特訓とストレッチを行う。それでは訓練はじめ!!」

と宣言されてしまった…

初日の訓練だけでも身体が悲鳴をあげて食料だった物が胃から口まで登って来る…「吐くのは体力が消耗するから飲み込めー」と言われて何とか飲み込む…


やっと訓練が終わって他の新米騎士の人達もバテている人もいる…俺だって疲れた…
訓練が終わり座り込んでいると

「レーン。お前は分かってるな。これから特訓だ!こっちについてこい!」

とテオドール隊長が言い放った。

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