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学院編
138 事情聴取
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学院長室に入ると学院長はエドワード王子を真っ先にソファーへと座らせた。
三人掛けのソファーの真ん中にエドワード王子が座り、その両脇にブライアンとクリフトンが腰掛けた。
僕とアーサーはエドワード王子達が座ったソファーの後ろに警備兵が何処からか持ってきた椅子に腰掛けさせられた。
「ああ、君達はもう下がってもいいですよ。通常業務に戻ってください」
学院長に告げられて警備兵達は恭しく一礼をすると学院長室から出て行った。
学院長はエドワード王子の真向かいに腰を下ろすと、テーブルの上に置いてあるベルを鳴らした。
すると学院長室にある扉が開いて一人の女性が入って来た。
「学院長、お呼びでしょうか?」
「アガサ君。これからエドワード王子達に話を聞くので書き留めてもらえますか? その後、国王陛下に提出する報告書にまとめてください」
「かしこまりました」
アガサは一旦扉の向こうに引っ込むと筆記用具を持って戻ってきた。
そして僕達から少し離れた所に腰を下ろしてペンを構えた。
後で聞いたところ、彼女はこの学院の事務職の女性だそうだ。
アガサの準備が出来たのを確認すると学院長はまずはエドワード王子に質問を始めた。
「エドワード王子。どうして今日はいつもと違う食堂に行かれたのですか?」
学院長にしてもまさかエドワード王子が下位貴族の食堂に行っているとは思わなかったようだ。
下位貴族の食堂から『魔獣が出た!』と生徒達が逃げ出して来たので、上位貴族の食堂へと避難させたそうだ。
エドワード王子は当然、上位貴族の食堂にいるとばかり思っていたが、しばらくたってから誰かが『エドワード王子がいない!』と叫んだらしい。
そこでようやくエドワード王子が下位貴族の食堂に行っていた事を知り、慌てて警備兵を連れて食堂に向かったそうだ。
その時にマーリン先生とヴィクター先生が合流したという。
…まあ、すぐにエドワード王子がいない事に気付かなかったのは、恐らくオーウェンが魔法をかけていたのだろう。
それでもエドワード王子がいないと知った時は相当肝が冷えただろうな。
ちょっと学院長には同情するよ。
これでエドワード王子の身に何かあったのなら学院長をクビになるどころか物理的に首が飛んでいただろうからね。
「その点に関しては学院長にご心配をおかけしました。先日の剣術の授業でエドアルドと仲良くなったので一緒に食事をしたくて行ったんです」
そう言ってエドワード王子は後ろに座っている僕を振り返った。
「うん? エドアルド?」
学院長はそこでようやく僕がエドワード王子の後ろに座っている事に気が付いたようだ。
「おお! あのエドアルド君でしたか!」
学院長は僕を見てパアッと顔を輝かせたが、すぐに『しまった!』とばかりに口を押さえた。
そんな学院長の態度に前列の三人は怪訝そうな顔を見せる。
僕の隣に座るアーサーは学院長が何を言いかけたのかがわかったようで、チラリと僕を見て苦笑いをしている。
筆算の事は内密にとお願いしていたが、エドワード王子達にも僕に前世の記憶があると打ち明けたので隠す必要はないな。
僕はこっそりとエドワード王子に耳打ちした。
「後で話すから先に進めるように学院長に言ってくれるかな」
「わかった」
エドワード王子はそのまま学院長に向かって声を張り上げた。
「学院長。話を進めてもらえますか? 早く終わらせて帰りたいんですが…」
「は、はい! 失礼いたしました。それで、エドアルド君と一緒に食事を取られていたのですね」
やれやれ。
これじゃ先が思いやられるな。
僕はげんなりしながら二人のやり取りを聞いているのだった。
三人掛けのソファーの真ん中にエドワード王子が座り、その両脇にブライアンとクリフトンが腰掛けた。
僕とアーサーはエドワード王子達が座ったソファーの後ろに警備兵が何処からか持ってきた椅子に腰掛けさせられた。
「ああ、君達はもう下がってもいいですよ。通常業務に戻ってください」
学院長に告げられて警備兵達は恭しく一礼をすると学院長室から出て行った。
学院長はエドワード王子の真向かいに腰を下ろすと、テーブルの上に置いてあるベルを鳴らした。
すると学院長室にある扉が開いて一人の女性が入って来た。
「学院長、お呼びでしょうか?」
「アガサ君。これからエドワード王子達に話を聞くので書き留めてもらえますか? その後、国王陛下に提出する報告書にまとめてください」
「かしこまりました」
アガサは一旦扉の向こうに引っ込むと筆記用具を持って戻ってきた。
そして僕達から少し離れた所に腰を下ろしてペンを構えた。
後で聞いたところ、彼女はこの学院の事務職の女性だそうだ。
アガサの準備が出来たのを確認すると学院長はまずはエドワード王子に質問を始めた。
「エドワード王子。どうして今日はいつもと違う食堂に行かれたのですか?」
学院長にしてもまさかエドワード王子が下位貴族の食堂に行っているとは思わなかったようだ。
下位貴族の食堂から『魔獣が出た!』と生徒達が逃げ出して来たので、上位貴族の食堂へと避難させたそうだ。
エドワード王子は当然、上位貴族の食堂にいるとばかり思っていたが、しばらくたってから誰かが『エドワード王子がいない!』と叫んだらしい。
そこでようやくエドワード王子が下位貴族の食堂に行っていた事を知り、慌てて警備兵を連れて食堂に向かったそうだ。
その時にマーリン先生とヴィクター先生が合流したという。
…まあ、すぐにエドワード王子がいない事に気付かなかったのは、恐らくオーウェンが魔法をかけていたのだろう。
それでもエドワード王子がいないと知った時は相当肝が冷えただろうな。
ちょっと学院長には同情するよ。
これでエドワード王子の身に何かあったのなら学院長をクビになるどころか物理的に首が飛んでいただろうからね。
「その点に関しては学院長にご心配をおかけしました。先日の剣術の授業でエドアルドと仲良くなったので一緒に食事をしたくて行ったんです」
そう言ってエドワード王子は後ろに座っている僕を振り返った。
「うん? エドアルド?」
学院長はそこでようやく僕がエドワード王子の後ろに座っている事に気が付いたようだ。
「おお! あのエドアルド君でしたか!」
学院長は僕を見てパアッと顔を輝かせたが、すぐに『しまった!』とばかりに口を押さえた。
そんな学院長の態度に前列の三人は怪訝そうな顔を見せる。
僕の隣に座るアーサーは学院長が何を言いかけたのかがわかったようで、チラリと僕を見て苦笑いをしている。
筆算の事は内密にとお願いしていたが、エドワード王子達にも僕に前世の記憶があると打ち明けたので隠す必要はないな。
僕はこっそりとエドワード王子に耳打ちした。
「後で話すから先に進めるように学院長に言ってくれるかな」
「わかった」
エドワード王子はそのまま学院長に向かって声を張り上げた。
「学院長。話を進めてもらえますか? 早く終わらせて帰りたいんですが…」
「は、はい! 失礼いたしました。それで、エドアルド君と一緒に食事を取られていたのですね」
やれやれ。
これじゃ先が思いやられるな。
僕はげんなりしながら二人のやり取りを聞いているのだった。
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