御伽ヒロイック学院 ーラノベ主人公科ー

もみじ

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プロローグ3

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「これで勝ったと思うなよ」

雷鳴らいめいが空を切る。その途端オトギタワーは半壊、崩れた鉄骨が地上の人々を襲う。何かの重みでかたむくタワー。ジャスティスは振り落とされまいと床にしがみついた。頂上に巨大な骨の手がかかる。そしてゆっくりと、煙霧えんむの中からその主が姿を現した。
 エンゲルスと同じく三角帽を被った巨大な蛾者髑髏がしゃどくろ、優に二百メートルは超えている。ボロボロのマントをはためかせ、頭上には二対の天輪てんりんきらめかせる。
 恐怖に悲鳴をあげる人々を他所よそに、骸骨は塔にしがみついてジャスティスを見下ろした。

「その声はエンゲルス!生きていたのか?」
「ジャスティス、貴様に払った犠牲は大きい。だが生憎と同志諸君は皆亡者、召致すれば我が旗の下に何度でも蘇る」

 するとエンゲルスの落とす影から倒したはずの怪人達がワラワラと這いずり出てきた。その中にはイルソン、モウタク、スターリン、最高幹部の姿まである。一年かけて少しずつ倒してきたと言うのにそれを台無しにするような大蘇生。

「決着をつける!」

 構えるジャスティス。エンゲルスの目が光る。

「ジャァスティィィィィスッ!!!!」
「エンゲルスッ!!」


                 ―十年後―
 無数の光が散りばむ宵闇よいやみの街。高層建築物がこぞって建ち並び、人々がその狭間はざまを絶え間なく往来する。帰路を急ぐ者、酔い潰れて路上に寝込む者、居酒屋の客引きからサラリーマンまで多種多様。延々と続く車の列が、街を一層騒がしくした。

 そんな街外れに唯一緑の残る敷地があった。街の中心からほど遠くないそこもまた目まぐるしく人が行き交う。ライトアップされた小洒落こじゃれた噴水のある木々の茂った広大な公園。多数のカップルや散歩人が一時のいこい求めてやってくる。そのさらに外れ、園をいろどる街路プランターの横に自然と同化する一人のホームレスがいた。男が目を覚ます。
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