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第三章 御伽ヒロイック学院
最強ヒーロー最弱になる
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都留岐の一言で教室がざわつく。
棚から出た牡丹餅に京ちゃんの顔がいやしくニヤついた。
「いやぁ~、今日はホントついてないなぁ~。仕方ない、都留岐先生で我慢するか」
ふと、京ちゃんの頭に消しゴムが当たる。鉛筆、筆箱、教科書、さらには椅子まで飛んでくる。
「痛い!痛い!!」と悲鳴をあげる京ちゃん。それでも男達の嫉妬はおさまらず、彼に向かって手当たり次第に物を投げつける。
正義も都留岐の肩を掴んで正気を確かめた。
「都留岐先生正気か?相手は岡本だぞ、何されるか分からない」
「何されるって言うんですか?岡本君はそんな変な事しませんよ。それより糾先生は巡回して皆にアドバイスして下さい。何かあったら言って下さいね」
「アドバイスって言ってもなぁ、男女の仲人なんてやった事ないし」
「難しく考える必要はないですよ、授業とは名ばかりのただの縁結びです」
「やっぱ都留岐先生もそう思ってたのね」
それから皆は各ペアと会話を始める。趣味や能力、志など胸に秘めた思いを語り合う。親睦会だと思えば何て事は無い風景。正義は教室を見回った。
―ノブさん&竹さん―
「高梨君はどんな能力を持っているの?」
「自分は“果て無き徒労”と言う能力を持っています。練習する事でどんな能力もコピー出来るんです」
「凄いじゃない。すると皆の能力も使えるのかしら?」
「いえ、皆の能力はどれも使えないのばかりでコピーする気にはなれないですね」
「そう・・・なら私の能力はどう?」
「見せてくれれば出来ますよ」
「面白そうね、今見せてあげるからちょっとやってみてちょうだい」
「いや~、すぐには無理ですよ。Dランク相当の能力でも半年以上の練習が必要です。でも変身だけならすぐに出来るかもしれません」
すると二人の横から正義がヤジを飛ばした。
「高梨辞めろ、お前が変身したら目が腐る」
―翔&さやか―
「ねぇ、さやかちゃんて今いくつ?」
「さぁ?いくつかしらねぇ~」
「まさか中卒じゃないよね?高卒なら十八、大卒だと二十二か・・・どちらにせよそんな歳でよく魔法少女になろうと思ったね。笑っちゃうよ」
「何だろぉ~?・・・もの凄ぉ~く“イラッ!“とするぅ~」
たまたま通りがかった正義がさやかをなだめた。
「水上ぃ~、たぶんそれは理性殺しのせいだ。ぶっ殺したい気持ちは分かるが堪えろよ」
―クマさん&愛―
「クマさんってすっごくイケボだね、何か・・・緊張しちゃう」
「そんな事言われたら俺も緊張しちゃうよ」
「これで見た目もよかったらなぁ、そうだ!目閉じてるからクマさんなんか囁(ささや)いてよ」
目を瞑る愛にクマさんは息を飲んだ。
“こ、これはまさか・・・キ、キキキ、キスのOKサイン?”
「熊田、もういい歳なんだから節操をわきまえろ。変な気起こしたら明日からお前の家は拘置所だからな」
―ハイウェーブ&松っちゃん―
・・・
俯くハイウェーブ。
・・・
俯く松っちゃん。
正義は二人の頭を小突く。
「お前等会話しろよ!どんだけ人見知りなんだ!?」
―いくさ&みなみ―
「ほらいくさ、いつまでも恥ずかしがってないでとっととコクりなよ」
「ねぇ、普通に話さない?」
「それじゃあ口説きの練習にならないじゃないのよ。それとも何?私じゃ不満?生意気な奴め。そういう子にはこうだ!」
みなみのいかがわしい指がいくさを襲う。
「おい、みなみ。ふざけるなって!」
「いくら同級生だからって年上を呼び捨て?怪しからん!躾てやる!」
「うわっ!?」
みなみはいくさの顔を胸に押し当て抱きしめた。
息が出来ずもがくいくさ。
みなみは“ざまぁ…”と言わんばかりにほくそ笑む。
さやかが正義を呼び止めた。
「糾先生、赤い髪の人が授業と関係ない事してまぁ~す」
「そこの昆布頭、赤い髪の人とか言うな!!」
「やだ~、日野さん何キレてんの?こわ~い」
正義は二人の小競(こぜ)り合いを遠くから静観する。
「まぁ・・・百合百合しくて良いんじゃないか?先生は止めんぞ」
いくさはみなみを突き放して疾呼した。
「止めろよ先生!」
―京ちゃん&都留岐―
何処よりも気になるのはこのペア。どんな会話をしているのか?生徒が教師にいやらしい事をしていないか目を光らせる。
しかし京ちゃんは卑しい事はおろか話すらしていない。都留岐に向かって鉛筆を突き立てると淡々と集中力を高める。そしてキャンパスに筆を下ろした。研ぎ澄まされた眼光、その表情は真剣そのものである。卑猥な感情など微塵も感じられない。
都留岐は座面に手をつき腑に落ちない様子でそれをのぞき込んだ。
「あのぉ~・・・岡本君?」
「都留岐先生動かないで!五分でいいからじっとしていて下さい」
京ちゃんの右手が紙面をすべる。右へ左へと大きな動きが段々細かな動きに変化する。
正義も教室を見回るフリをして彼が書いているものを覗いた。
人型のあたりに陰影が描き込まれ立体感がます。次第に輪郭がはっきりと見えてくる。前髪を左に流し、少し長めの髪を後ろに結う。上着を脱がされてワイシャツ一枚の姿、両手足を椅子にくくりつけられた状態。
正義は絵と都留岐をよぉ~く見比べた。
容姿は都留岐だが絵の彼女は何故かテープで口を塞がれ椅子に拘束されている、ワイシャツのボタンを外され心なしか恥らっているようにも見える。
これって都留岐をモデルにデッサン描いてるんだよな?・・・しかし素描にしては実物とポーズが違う。
「岡本、何やってる?」
「今年の冬コミ、都留岐先生の同人誌出そうと思って。その表紙のイメージを描いてるんですよ」
「岡本ぉぉぉ!!」
言い知れぬ衝動に正義は京ちゃんの胸倉を掴んだ。
京ちゃんは正義の手を握り必死に抵抗する。
「先生、分かって下さい。この世には女の子と縁の無い野郎がごまんといるんです。そんな彼等の性欲を満たすのが俺等絵師の使命なんです。皆が都留岐先生のエロを求めてるんですよぉ~!」
「もうそれ犯罪だぞ!第一何で都留岐なんだよ!?誰も知んねぇだろ!!」
「ネットじゃ都留岐先生めっちゃ人気っすよ。糾先生知らないんですか?」
「そんな訳ないだろ!」
「嘘じゃないですよ、何なら魔法少女スティレットで検索してみて下さい」
信じられなかった。いや、信じたくなかった。
ヒーローの肖像画くらいあっても不思議ではない。ただの肖像画ならば何も言うまい。憧れから来る人気ならば制したりはしない。
だが世の平和を守ったヒーローをよもや性欲機扱い、ましてやそれを食い物にするような人気など断じて許せるはずもない。
都留岐は手を口に当て後退りした。
「糾先生・・・何て事を・・・」
都留岐の震える声に正義は首を傾げる。
ラノベ主人公科の一同も恐々とした様子で恐れおののく。
「どうしたんだ都留岐先生?」
正義が寄ると都留岐はさらに後ろへと下がった。
「近づかないで下さい!能力が移ります」
「は?」
その言葉にちゃんはニヤリとする。
「先生、俺の能力知らないんですか?」
「いきなり何だ。確かお前・・・自分の能力を相手に移す能力だろ」
「そうですよ。でも移すと言っても相手が本来持っている能力に加えて移すのではなく、その上から上書きする能力なんですよ」
「その名も、
“能力汚染”
触れた相手の能力を自分と同じ能力にする能力!俺の右手に触れてしまったが最後、先生の能力は能力汚染に変わったんです。
しかもこの能力。一度感染したら二度と戻りません」
正義の頬を汗が伝う。
「二度と・・・」
「そう!先生の能力は死ぬまで能力汚・・・」
「ふざけんな!!」
正義は京ちゃんの首を強く絞めつけた。
「元に戻す方法あるんだろうな!?」
京ちゃんに代わって都留岐が答える。
「そんな方法ありませんよ。一度上書きされたら一生そのままです」
正義は絶望した。親から受け継いだ才能を一瞬で失ったのだ。それはマラソン選手が鍛えあげた脚を失うようなもの。
「はあぁぁぁ!?嘘だろ!」
都留岐は首を横に振った。
すると愛が声をかける。
「先生ぇ~」
「何だよ!」
気が立ち、つい強い口調で返してしまう正義。
愛は荒だった声に一瞬“ビクッ”とすると蛇に睨まれた蛙のように縮こまる。そして萎縮しながら小声で窓際を指差した。
「さやかちゃんが男の子刺しちゃいました」
「はぁぁぁ!?」と再び大きな声を上げる正義。
傘の鋭利な先端が翔の腹に突き刺さる。傷口に焼けるような痛みが走り、呼吸が出来ない。震える手で傘を掴むと手にも痛みが走る。
翔は吐血した。
棚から出た牡丹餅に京ちゃんの顔がいやしくニヤついた。
「いやぁ~、今日はホントついてないなぁ~。仕方ない、都留岐先生で我慢するか」
ふと、京ちゃんの頭に消しゴムが当たる。鉛筆、筆箱、教科書、さらには椅子まで飛んでくる。
「痛い!痛い!!」と悲鳴をあげる京ちゃん。それでも男達の嫉妬はおさまらず、彼に向かって手当たり次第に物を投げつける。
正義も都留岐の肩を掴んで正気を確かめた。
「都留岐先生正気か?相手は岡本だぞ、何されるか分からない」
「何されるって言うんですか?岡本君はそんな変な事しませんよ。それより糾先生は巡回して皆にアドバイスして下さい。何かあったら言って下さいね」
「アドバイスって言ってもなぁ、男女の仲人なんてやった事ないし」
「難しく考える必要はないですよ、授業とは名ばかりのただの縁結びです」
「やっぱ都留岐先生もそう思ってたのね」
それから皆は各ペアと会話を始める。趣味や能力、志など胸に秘めた思いを語り合う。親睦会だと思えば何て事は無い風景。正義は教室を見回った。
―ノブさん&竹さん―
「高梨君はどんな能力を持っているの?」
「自分は“果て無き徒労”と言う能力を持っています。練習する事でどんな能力もコピー出来るんです」
「凄いじゃない。すると皆の能力も使えるのかしら?」
「いえ、皆の能力はどれも使えないのばかりでコピーする気にはなれないですね」
「そう・・・なら私の能力はどう?」
「見せてくれれば出来ますよ」
「面白そうね、今見せてあげるからちょっとやってみてちょうだい」
「いや~、すぐには無理ですよ。Dランク相当の能力でも半年以上の練習が必要です。でも変身だけならすぐに出来るかもしれません」
すると二人の横から正義がヤジを飛ばした。
「高梨辞めろ、お前が変身したら目が腐る」
―翔&さやか―
「ねぇ、さやかちゃんて今いくつ?」
「さぁ?いくつかしらねぇ~」
「まさか中卒じゃないよね?高卒なら十八、大卒だと二十二か・・・どちらにせよそんな歳でよく魔法少女になろうと思ったね。笑っちゃうよ」
「何だろぉ~?・・・もの凄ぉ~く“イラッ!“とするぅ~」
たまたま通りがかった正義がさやかをなだめた。
「水上ぃ~、たぶんそれは理性殺しのせいだ。ぶっ殺したい気持ちは分かるが堪えろよ」
―クマさん&愛―
「クマさんってすっごくイケボだね、何か・・・緊張しちゃう」
「そんな事言われたら俺も緊張しちゃうよ」
「これで見た目もよかったらなぁ、そうだ!目閉じてるからクマさんなんか囁(ささや)いてよ」
目を瞑る愛にクマさんは息を飲んだ。
“こ、これはまさか・・・キ、キキキ、キスのOKサイン?”
「熊田、もういい歳なんだから節操をわきまえろ。変な気起こしたら明日からお前の家は拘置所だからな」
―ハイウェーブ&松っちゃん―
・・・
俯くハイウェーブ。
・・・
俯く松っちゃん。
正義は二人の頭を小突く。
「お前等会話しろよ!どんだけ人見知りなんだ!?」
―いくさ&みなみ―
「ほらいくさ、いつまでも恥ずかしがってないでとっととコクりなよ」
「ねぇ、普通に話さない?」
「それじゃあ口説きの練習にならないじゃないのよ。それとも何?私じゃ不満?生意気な奴め。そういう子にはこうだ!」
みなみのいかがわしい指がいくさを襲う。
「おい、みなみ。ふざけるなって!」
「いくら同級生だからって年上を呼び捨て?怪しからん!躾てやる!」
「うわっ!?」
みなみはいくさの顔を胸に押し当て抱きしめた。
息が出来ずもがくいくさ。
みなみは“ざまぁ…”と言わんばかりにほくそ笑む。
さやかが正義を呼び止めた。
「糾先生、赤い髪の人が授業と関係ない事してまぁ~す」
「そこの昆布頭、赤い髪の人とか言うな!!」
「やだ~、日野さん何キレてんの?こわ~い」
正義は二人の小競(こぜ)り合いを遠くから静観する。
「まぁ・・・百合百合しくて良いんじゃないか?先生は止めんぞ」
いくさはみなみを突き放して疾呼した。
「止めろよ先生!」
―京ちゃん&都留岐―
何処よりも気になるのはこのペア。どんな会話をしているのか?生徒が教師にいやらしい事をしていないか目を光らせる。
しかし京ちゃんは卑しい事はおろか話すらしていない。都留岐に向かって鉛筆を突き立てると淡々と集中力を高める。そしてキャンパスに筆を下ろした。研ぎ澄まされた眼光、その表情は真剣そのものである。卑猥な感情など微塵も感じられない。
都留岐は座面に手をつき腑に落ちない様子でそれをのぞき込んだ。
「あのぉ~・・・岡本君?」
「都留岐先生動かないで!五分でいいからじっとしていて下さい」
京ちゃんの右手が紙面をすべる。右へ左へと大きな動きが段々細かな動きに変化する。
正義も教室を見回るフリをして彼が書いているものを覗いた。
人型のあたりに陰影が描き込まれ立体感がます。次第に輪郭がはっきりと見えてくる。前髪を左に流し、少し長めの髪を後ろに結う。上着を脱がされてワイシャツ一枚の姿、両手足を椅子にくくりつけられた状態。
正義は絵と都留岐をよぉ~く見比べた。
容姿は都留岐だが絵の彼女は何故かテープで口を塞がれ椅子に拘束されている、ワイシャツのボタンを外され心なしか恥らっているようにも見える。
これって都留岐をモデルにデッサン描いてるんだよな?・・・しかし素描にしては実物とポーズが違う。
「岡本、何やってる?」
「今年の冬コミ、都留岐先生の同人誌出そうと思って。その表紙のイメージを描いてるんですよ」
「岡本ぉぉぉ!!」
言い知れぬ衝動に正義は京ちゃんの胸倉を掴んだ。
京ちゃんは正義の手を握り必死に抵抗する。
「先生、分かって下さい。この世には女の子と縁の無い野郎がごまんといるんです。そんな彼等の性欲を満たすのが俺等絵師の使命なんです。皆が都留岐先生のエロを求めてるんですよぉ~!」
「もうそれ犯罪だぞ!第一何で都留岐なんだよ!?誰も知んねぇだろ!!」
「ネットじゃ都留岐先生めっちゃ人気っすよ。糾先生知らないんですか?」
「そんな訳ないだろ!」
「嘘じゃないですよ、何なら魔法少女スティレットで検索してみて下さい」
信じられなかった。いや、信じたくなかった。
ヒーローの肖像画くらいあっても不思議ではない。ただの肖像画ならば何も言うまい。憧れから来る人気ならば制したりはしない。
だが世の平和を守ったヒーローをよもや性欲機扱い、ましてやそれを食い物にするような人気など断じて許せるはずもない。
都留岐は手を口に当て後退りした。
「糾先生・・・何て事を・・・」
都留岐の震える声に正義は首を傾げる。
ラノベ主人公科の一同も恐々とした様子で恐れおののく。
「どうしたんだ都留岐先生?」
正義が寄ると都留岐はさらに後ろへと下がった。
「近づかないで下さい!能力が移ります」
「は?」
その言葉にちゃんはニヤリとする。
「先生、俺の能力知らないんですか?」
「いきなり何だ。確かお前・・・自分の能力を相手に移す能力だろ」
「そうですよ。でも移すと言っても相手が本来持っている能力に加えて移すのではなく、その上から上書きする能力なんですよ」
「その名も、
“能力汚染”
触れた相手の能力を自分と同じ能力にする能力!俺の右手に触れてしまったが最後、先生の能力は能力汚染に変わったんです。
しかもこの能力。一度感染したら二度と戻りません」
正義の頬を汗が伝う。
「二度と・・・」
「そう!先生の能力は死ぬまで能力汚・・・」
「ふざけんな!!」
正義は京ちゃんの首を強く絞めつけた。
「元に戻す方法あるんだろうな!?」
京ちゃんに代わって都留岐が答える。
「そんな方法ありませんよ。一度上書きされたら一生そのままです」
正義は絶望した。親から受け継いだ才能を一瞬で失ったのだ。それはマラソン選手が鍛えあげた脚を失うようなもの。
「はあぁぁぁ!?嘘だろ!」
都留岐は首を横に振った。
すると愛が声をかける。
「先生ぇ~」
「何だよ!」
気が立ち、つい強い口調で返してしまう正義。
愛は荒だった声に一瞬“ビクッ”とすると蛇に睨まれた蛙のように縮こまる。そして萎縮しながら小声で窓際を指差した。
「さやかちゃんが男の子刺しちゃいました」
「はぁぁぁ!?」と再び大きな声を上げる正義。
傘の鋭利な先端が翔の腹に突き刺さる。傷口に焼けるような痛みが走り、呼吸が出来ない。震える手で傘を掴むと手にも痛みが走る。
翔は吐血した。
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