異世界ラブコメは永久に不滅です!ーラブコメが廃れた世界で誰もが羨むラブラブパーティーを作ってのんびり過ごします。

ゆぱ@NieR

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令嬢婚約破棄クエスト

面接へ

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俺たちの他に集合しているパーティは5組のみ…

 しかもゴールドスティグマ以上の冒険者ばかりだ。


まあ当然か…内容自体がきな臭い上に、不採用の場合は記憶を消される

 呪文を掛けられるのだ。

 腕に自信の無いものは諦めて正解だ。


「…お待たせいたしました。それではこちらの馬車に乗ってください。」


どこからともなく現れた執事さんは俺たちを馬車の中に案内する。

 奥の方から積めるように馬車の中に座り込むと、

 数名の執事さんの下っ端?が俺たちに黒い布で目隠しをつけ、

 さらにバインディングの呪文(縛り)で腕を拘束される。


「申し訳ありませんが、面接が終るまでは目隠しと呪文は外すことはできませんので

 ご容赦ください。それでは会場まで向かいます。」


「まるで犯罪者ね…。」


カエデのつぶやく声が聞こえた。



―馬車に揺られて20分くらい立っただろうか、

ようやく停車した馬車から再び執事さんの声が聞こえた。


「到着いたしました、それでは一組ずつご案内させていただきます。

 他の方たちはこちらでそのままお待ちください。」


どうやら最後に馬車に乗ったパーティ、つまり馬車の最後方に乗っていたパーティから

面接を始めるらしい。一番最初に乗り込んだ俺たちは最後になりそうだ。

再び待つこと約1時間―

ようやく俺たちの順番が回ってきた。


「それでは誠様パーティのご一行をこちらへとお連れします。

 貴方たちも手伝ってください。」

下っ端?たちに誘導され室内らしき場所へと入っていく。

ギィーと扉の開く音がする、恐らく室内へと案内され、椅子へと腰掛させられた。


「それでは準備が整いましたので面接をさせて頂きます。

 まずはそれぞれお名前をお聞かせください。」


言われるがまま、俺は答える。


「俺の名前は佐藤誠、剣士の冒険者だ。」

「私は高宮カエデ 大剣使いよ。」

「ニャミスです♪ネコ人族で前衛アタッカーです!」

「…クーは魔法使い。」

「………。」


「もうひと方、お嬢様がいらっしゃるようですが?」


「あ!私のこと!?私はアテネ、えーと……大賢者ってとこかしら。」


「…かしこまりました。誠様、カエデ様、ニャミス様、クー様、アテネ様でございますね。

 それでは本格的な自己紹介と依頼内容を。

 私、ロレーヌ公爵の執事を務めております、バルフレッドと申します。

 今回のお話はロレーヌ家ご令嬢、リュシー様とマクシミリアン大公の婚約

 破棄を解消する為のご依頼でございます。」


ロレーヌ家…マクシミリアン…?

俺はあまりのビッグネームに動揺をしていたが、

その辺の事情に詳しくなさそうな4人は理解できているだろうか。


「マクシミリアンってどっかできいた名前ね…。

 んー…何だったか、よく思い出せないわ。」


声だけでしか判断付かんが、カエデは全く緊張感がない。

俺がちゃんと説明しないと失礼になってしまうだろう…


「バカ!マクシミリアン大公といえば、この国の第一皇子、王位第一継承権のある、

 マクシミリアン ハインリッヒ大公のことに決まってるだろ!」


「王位第一継承権ということは、次王様になる人ってことですか?」


ニャミスはあっけらかんと確認する。


「…そうだ。それでロレーヌ家っていうのは300年以上続く由緒正しい公爵家、

 歴史的にも名前が残るようないわゆる名家というやつだ。

 家柄的には何一つ文句のない2人だが…」


「…誠様はよくご存知でいらっしゃいますね。
 
 ですが、結婚予定日の一か月前、丁度国内にその祝福の知らせを流そうとした

 時です、マクシミリアン様から婚約を破棄したいとのお申し出があったのです。」


「…マリッジブルー?」

クーはそんな単語を知っているのか…いや感心している場合じゃない

多分、てことはそこで…


「いいえ、ハイアット子爵のご令嬢、シャルル様と結婚をすると突然言われまして…」


キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!今回の悪役ヒロインは位の低いパターンね!

てことはこいつがいろいろ小賢しいことをやってるわ!

ちょっとテンション上がってきた!

もう4人への説明何てどうでも良いや、全力で置いてこう。

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