23 / 26
令嬢婚約破棄クエスト
能力の正体
しおりを挟む「うっ………。」
頭の痛みで目が覚める、辺りを見回すと、薄暗くてはっきりとは分からなかったが、
どうやら地下牢のような場所に入れられているようだ。
俺以外の4人はまだスヤスヤと気持ちよさそうに寝ている…呑気なやつらだ。
俺はまず初めにアテネを揺すって目覚めさせる。
「ん……もう朝?あれ、まだ暗いじゃない。
あれ?誠?いい年なんだからおしっこくらい1人で行けるでしょ…」
「どうゆう寝ぼけ方してんだ!いいからさっさと起きろ!」
「えぇ?何よもう、一人じゃ何にもできないんだからって…
何よここ?…え?なに、やだ!誘拐!?何なの!ここどこ!?」
「憶えてないのか?クエストの面接を受けている時にリラホーで眠らされただろ?」
「リラホー…?いや神である私にそんなチンケな呪文聞くわけないでしょ!
舐めないでくださいよ!」
は?
「じゃあアテネはあの時何をしてたんだ?」
「何って…話が長くてつまらなかったから直ぐに寝ちゃってたんですよ。」
こいつ…腐っても異世界恋愛の神だろ…
いや、今はそんなことどうでもいい!
俺は慌ててアテネに質問する。
「おい!今回のクエストは俺が異世界ラブの能力で引き付けた
クエスト何だよな、大丈夫なやつなんだよな!?」
真剣な表情の俺とは対照的に気の抜けた表情であくびをするアテネ。
「ふあ~、異世界ラブで引き寄せたってどういうことですか?」
「どういうことって…俺の能力のことだよ!
異世界ラブの能力は常に発動しているんだろ?
ならこれも能力で引き寄せたものなんだろ!?」
「う~ん、どうやら誠さんは異世界ラブの力を勘違いしているようです。」
「どういうことだ?」
「異世界ラブは能力ではありません。
女神である私が特定の人物をサポートするシステム、
それが異世界ラブの力のことです。
常時発動しているというのは今は誠さん専属になっているので
常にサポート状態にあるという意味です。」
「………。」
え?じゃあ今までの出会いって…
「………ここにいる奴らが俺のパーティに入ってくれたのって
ただの偶然てこと…?」
俺はこの女神と出会ってからのことについて早送りで脳内再生した。
「偶然て、私がずっとサポートしてるじゃないですか!
ニャミスさんを貴方にぶつけたり、後は、ぶつけたり…ぶつけたり…
ぶつけたりしたじゃないですか!!」
「ぶつけただけじゃねえか!!」
こんな使えない女神が邪魔をしてくるだけの力?
…こんなんが続くだけなら、1人でやった方がマシだ。
「ちなみに途中解約は契約違反です。」
「何………?」
「ほらこの契約書、ちゃんと見てください。」
俺が天界?で書いた契約書をおもむろに取り出すアテネ。
なになに―
異世界ラブの力を特定の人間に付与させた場合、信仰者を現在の1万倍に増やすまで
力の途中解約はできない。もし途中で破棄した場合は………ぶっ殺す。
「…そんなこと聞いてないが。」
「聞いてないって…契約書はちゃんと読んでくださいって私言いましたよ!
最悪ダメだった場合は私も一緒ですから、寂しくないですよ♪」
「…ちなみに聞きたんだが、お前に信仰者がいなくなった場合お前はどうなるんだ?
「…必要ない神として消滅するだけです♪」
「俺は?」
「契約をしていなければ、べつに何も♪」
……完全にハメられた。この世の契約は詐欺だらけだ。
「詐欺とは失礼な!ちゃんと契約書に契約内容が書いてあるじゃないですか!
内容をちゃんと確認せずにサインした誠さんが悪いです!」
それは半グレの人間がやる高利貸しの手法と全く同じだ…
頭痛くなってきた…
そうだ…
「じゃあ今回のクエストも当然異世界ラブの力ではなく…。」
「もちろんただの自然発生したクエストです。
大丈夫ですよ!私が今回は万全にサポートするんですから!
大船に乗ったつもりでいてくださいな♪」
「ちなみに今回のクエスト失敗したら殺されるんだが…」
急に真顔になって青ざめるアテネ。
「…なんすかそれ。」
「お前と同じ詐欺契約だったんだ。もしこのクエスト、つまり
公爵家のお嬢様の婚約破棄を解消できなければ、俺たちは殺される契約になってる。」
「…さすがにまた直ぐ死なれるのは困ります。
書類偽造バレたらアウトなんで…そんなほいほい死人を生き返せません。」
お前の契約が詐欺であることは否定しないんだな。
「お前ら起きろ!!バルフレッド様がお呼びだ!」
牢屋の門番らしき奴に怒鳴られると、他の3人も目を覚ます。
0
あなたにおすすめの小説
この世界、貞操が逆で男女比1対100!?〜文哉の転生学園性活〜
妄想屋さん
SF
気がつけば、そこは“男女の常識”がひっくり返った世界だった。
男は極端に希少で守られる存在、女は戦い、競い、恋を挑む時代。
現代日本で命を落とした青年・文哉は、最先端の学園都市《ノア・クロス》に転生する。
そこでは「バイオギア」と呼ばれる強化装甲を纏う少女たちが、日々鍛錬に明け暮れていた。
しかし、ただの転生では終わらなかった――
彼は“男でありながらバイオギアに適合する”という奇跡的な特性を持っていたのだ。
無自覚に女子の心をかき乱し、甘さと葛藤の狭間で揺れる日々。
護衛科トップの快活系ヒロイン・桜葉梨羽、内向的で絵を描く少女・柊真帆、
毒気を纏った闇の装甲をまとう守護者・海里しずく……
個性的な少女たちとのイチャイチャ・バトル・三角関係は、次第に“恋と戦い”の渦へと深まっていく。
――これは、“守られるはずだった少年”が、“守る覚悟”を知るまでの物語。
そして、少女たちは彼の隣で、“本当の強さ”と“愛し方”を知ってゆく。
「誰かのために戦うって、こういうことなんだな……」
恋も戦場も、手加減なんてしてられない。
逆転世界ラブコメ×ハーレム×SFバトル群像劇、開幕。
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
リメイク先:「視線が合っただけで美少女が俺に溺れる。異世界で最強のハーレムを作って楽に暮らす」
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界配信〜幼馴染みに捨てられた俺を導く神々の声(視聴者)
葉月
ファンタジー
コルネ村で、幼なじみであり恋人でもあったユリアナと、ささやかな幸福を分かち合って生きていたロイド。
だがある日、ユリアナは女神の愛子として目覚め、国王の命により王都へと連れ去られる。
突然、日常を奪われ、運命に引き裂かれたロイドは、抗う術も持たぬまま、否応なく大きな流れへと呑み込まれていく。
これは、奪われたものを取り戻すため、そして理不尽な運命に抗おうとする、一人の少年の物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる