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不幸な人生だった

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あ、危ない!

そう思った時には私は動いていた。

ザシュッと音がすると、腹部が焼けるように熱くなった。
ついで、痛みが襲ってきた。
その痛みで倒れ、だんだんと意識は遠くなり…熱かったのが嘘のように冷えていく。






たまたま、銀行でお金を振り込んでいた。
そうしたら、逃走中の強盗犯が現れて…その銀行に居合わせた人達が人質となった。
強盗犯は複数いて、見ただけでも4人いた。
威嚇として銃を発砲し、ナイフを突きつけてきたり…。
銀行内は大混乱だった。

その中、少女が強盗犯の恐ろしさに泣いていた。
うるさい、と強盗犯に言われても泣き止まず…ナイフを持った奴に刺殺されそうになっていた。
見知らぬ少女だったけど、助けなきゃ…そう思って、助けてしまった。

まぁ、どうせ私には両親はもういないし…。
死んだって悲しんでくれる人も少ないだろう。

あーぁ、少し…寂しいなぁ。
愛する人も、愛してくれる人もいない。
大切な家族ももう…いない。
思えば、不幸な人生だったなぁ…。
それでも最後に少女を庇えたのは、良かったかな?


そんな事を思いつつ、私は…死んだ。
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