勇者に転生したのにステータスが全部運だった件

いつき

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第二話「運だけでスライム討伐!? 初めてのクエスト」

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目を覚ました吉良は、未だに信じられない気持ちでいっぱいだった。

「ほんとに異世界転生……しかも“勇者”って……でもステータスが“運999”ってどういうこと!?」

周囲の騎士たちは、吉良の異常なステータスを見て何も言えず、国王すら「……何かのバグでは?」と呟く始末。それでも勇者としての役割を果たしてもらわなければ、とりあえず“基礎訓練”を受けさせられることになった。

● 初めての冒険者ギルド

王都の一角にある冒険者ギルド。そこには様々なクエストが掲示板に張られており、初心者向けの依頼から魔王討伐に近い超危険な任務まで並んでいた。

「とりあえずスライム討伐ってやつをやってみるか。最弱モンスターだし、俺でもどうにかなる……か?」

吉良は運試しのつもりでスライム討伐の依頼を受けた。

● スライム、出現!

草原に出た吉良は、すぐにプルプルと揺れる青いスライムと遭遇した。

「おお……こいつがスライムか。よし、まずは剣を……って、あれ? 鞘から抜けない!?」

どうやら剣が錆びついていたらしく、全く抜けない。

「うそだろ!? もう来てるって! ちょ、近い近い近い!!」

逃げようとしたその瞬間、足元の石につまずいて前のめりに倒れた吉良。だがその拍子に、背負っていた剣が鞘ごとスライムに直撃。

「ぷしゅうっ!!」

まさかのクリティカルヒットで、スライムは一撃で爆散した。

「……え、うそ、勝ったの? 俺?」

● ギルドでの評価

ギルドに戻った吉良は、スライム討伐報告をしただけでなぜか大騒ぎになった。

「なんと! あの“跳ね返りスライム”を単独で討伐だと!?」
「普通のスライムじゃないのかよ!?」
「しかも剣が抜けずに鞘ごと!? そんな戦法聞いたことねえ!!」

いつの間にか、“天才的な戦闘スタイルを持つ新人勇者”としてギルド内で噂が広がっていた。

「いや、ほんと、ただ運がよかっただけなんだけど……」

吉良は苦笑しながら、報酬の銀貨を手にする。

● そして新たな依頼へ

その夜、ギルドに一人の少女が駆け込んできた。

「お願いです! 村がゴブリンに襲われてるんです!」

騎士や熟練冒険者たちが顔を曇らせる中、吉良はつぶやいた。

「……行くよ。運だけど、俺ができることをするしかない。」

次回、「運だけでゴブリン討伐!? 勇者、村を救う」
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