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熱い想いを凛に…そしてもう1人の男も…
しおりを挟む疲れて寝てしまった凜を腕に抱き寄せ、涙で顔に張り付いてしまった髪の毛をときほぐす。
自分の凜に対する溢れる想いをぶつけるような形で初めての一線を越えてしまった事に悠斗は罪悪感でいっぱいになっていた。
いつだって凜は俺を想っていてくれた。色んな事を話してくれていたのに、嫉妬という気持ちが押さえられず、お互いに同じ気持ちになれていなかったのに無理をさせてしまった。
重い気持ちを含んだため息を深く吐き出した。
すると深いため息を感じたのか凜はモソモソと動き悠斗の腰の辺りにあった腕を背中の上まで動き悠斗との体と密着させる。
何度か瞬きをしながら悠斗の頬に手のひらを寄せ、悠斗の赤くなった瞳を見て無邪気な笑顔を見せた。
「悠斗…私、悠斗と一つになれて幸せだよ」恥ずかしさをはにかみながら呟いた。
凜の言葉を聞いて悠斗は、さっきまで感じていた罪悪感が少し軽くなるようだった。
言葉だけでは伝わらない痛みや悲しみを心と共に触れ合うたびに絆になれるといいなと悠斗は思う。
何日たつと大学の悠斗と凜の周辺では2人が付き合いはじめたと知られるようになり、悠斗は自分が凜の側にいることにより、余計なアプローチをかけてくる奴も少なくなっているようだった。
ただ1人を除いては…自分から凜と別れたのに、よりを戻そうと言っていた佐野はサークルの集まりの帰り悠斗に凜を連れていかれ、面白くないみたいだと拓也から聞いていた。
そんなある日、講義が終わり帰り支度をしていた凜に佐野が声をかけてきた。
「凜、ちょっと話があるんだけど少し時間いい?」
佐野に声をかけられると思っていなかった凜は驚いた顔をしたが「少しだけなら…」と一緒にいた友達に先に行っててとお願いした。
講義室は2人だけになった。
佐野は「悠斗と付き合っているの?」弱々しく聞いてくる。
「うん」困った顔をして凜は返事をした。
「俺、凜と付き合えて少し焦ってたんだと思う。自分の想いが通じてないんじゃないかと…今まで付き合った子には拒否されたことなかったから…」
「ごめんなさい…付き合っていた時は佐野くんの事、好きだったよ。私がついていけなかっただけ…」
「やっぱりやり直しは出来ない?」
「ごめんなさい…」
佐野は、はぁーとため息をついて頭をガシガシと掻いて「わかった…」と切なそうな表情をした。
「ちゃんと話がしたかった」と握手を求めるように凜の前に手を差し出した。
手を出すのを悩んでいると佐野は凜を抱き寄せた。
「あっ…!」慌てて離れようとする凜に佐野は「今だけ…」と言って離してくれない。
講義室に誰が入ってきたのを感じ入り口を見ると悠斗が息をきらし入ってきた。
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