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悠斗の元へ
しおりを挟む新堂さんとカフェに居たら結構な時間が経っていた。凜は急いで悠斗のアパートへ向かう。
悠斗の部屋の前に着くと息を整えてアパートのインターホンを押す。しばらくすると玄関の鍵を開ける音がした。
玄関の扉があくと悠斗が寝癖をつけたままの頭で眠そうな顔で迎えてくれた。
「おはよ。もうお昼すぎたよ?」
「ん。」
寝起きとも違う機嫌が悪いのか?それとも拗ねているのか?
「来るの遅くなってごめんね」
そう声を掛けるも悠斗は先に部屋の方に歩いて行く。
「悠斗?」
時間が遅れたぐらいでは怒らないのはわかっているけど凜は急に不安になる。
悠斗の後をついていくと、悠斗はベッドにゴソゴソと入り丸まってしまった。凜はベッドの横に座ると丸まってしまった悠斗の髪の毛を優しく触れる。
すると悠斗は凜の腕を引き布団の中へと捕まえられた。
「あっ…」思わず声が出る。
悠斗を腕枕するような格好なり、モゾモゾと悠斗は凜の胸へ顔をうずめた。なんか、かわいい…
凜は一気に恥ずかしくなり胸の鼓動が早くなる。どうにか悠斗の顔を自分の方へ向かせようと悠斗の髪に指を差し込み撫でてみる。
「偶然、新堂さんに会って…」
「知ってる…」
「さっき、オーナーから連絡もらった」
胸に顔をうずめたまま言うからボソボソと聞こえる。
「そっか、それで新堂さんが…」
その時の事を話そうとしたら悠斗は顔をあげて、切なく苦しそうな表情をして凜の瞳の奥を見つめる。そして凜の頭を手で後ろから包み込み引き寄せ、噛みつくように唇をふさいだ。
唇を開いて欲しくて唇を食み込み隙間から舌を差し込む。息をする合間に吐息が漏れた。
「は…るとぉ…待って…」
やっとの思いで声を出したかのように凜がキスを止めた。
凜の顔を見ると大きな瞳が震えている。
「凜…俺だけを見て…?」
ビクッと震える凜も俺を受け入れるかのようにぎゅっと背中にしがみつく。
そんな凜に切なさが胸を突き上げる。恋しくて、恋しくてたまらない。
みるみるうちに紅潮していく凜がちょっとくすぐったいような顔をする。
凜の体に唇を這わせると、しっとりと濡れていく。凜の香りや乱れる呼吸に悠斗の体の芯が疼いてゆく。
凜の痛みが少しでも和らぐように、身体中を優しく、柔らかになるように溺れるようなキスをした。
「んあ…っ…」
凜が深く呼吸をすると凜の身体の最奥に届いた。
体の芯がぼんやり光るように甘美に疼く。生暖かい波に揺られるように…
途切れ途切れの呼吸の中で凜の唇が「好き」と動いた…
胸が締め付けられて息が出来ないほど愛おしさが込み上げてきた。
「凜…愛してる」
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