blue moon again

るう

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心のすれ違い2

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 「そうでしたか?」

 頭をフル回転させて思いだそうとしていると「麻美あさみよ」

「あっ…」悠斗は思い出した。オーナーの彼女だ。

 悠斗が思いだしたのがわかったのか麻美さんは「悠斗君だっけ?随分、大人っぽくなって男らしくなったわね?」
「いや…そんな事はないです」

 なんと返したらいいのか言葉につまっていると

「新堂さん、まだ来なそうだからお酒もらおうかな?ジントニックをお願い…」

「かしこまりました」

 麻美さんの顔がほんのりと赤くなる頃、オーナーが店に慌てたように入ってきた。そしてオーナーの後ろには凜がいた。

 何で凜がオーナーと一緒に来たんだと思って見ているとオーナーが「今、店の前で会ったから連れてきた」

「そうなんですか」

 オーナーは凜を席に座らせると麻美さんの方に行き「麻美…待たせてごめん」と笑顔で声をかけた。

「本当…呼び出しておいて…待ったわ」

 わざと怒るような仕草をしてオーナーをからかった。

「でも、悠斗君がいてくれたから退屈しなかったわ…それに悠斗君、随分男らしくなっちゃってドキドキしたわ」

 麻美さんは悠斗の方を見つめる。



 そのやり取りを見ていた凜は驚くような目線を悠斗に投げ掛ける。

「麻美…若い子をからかっちゃダメだよ」

 フフッと余裕のある笑みを見せて新堂さんが言った。

「話があるから奥のボックスに行こう」と麻美さんを連れて行った。

 2人残された悠斗と凜は、なんともいえないその場の雰囲気に苦笑いした。

「凜…気にするな…」

「う、うん」ゆらゆらと揺れる瞳がとても切なく見えた。

 しばらくすると奥のボックスか戻ってきた新堂さんと麻美さんが帰るというので、悠斗は麻美さんの預かっていた上着を用意して後ろの方から上着を羽織らせようとした時、麻美さんがぐらつき悠斗に支えられるような形になった。

「大丈夫ですか?」

 悠斗が麻美さんに声をかけると、麻美さんが振り向き耳元で大丈夫と囁いた。

 この一瞬の出来事は凜の瞳に映っていた。よろめく女性を支えるなんてありがちな事、でも悠斗のその姿を見ると仕事とはいえ、複雑な想いが心の中で膨らんでいく。





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