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五章 裏切り編
百三十一 デリカ堕ちるだよね
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ロニエ、イリア、ヒムートの三人を連れ帰ったアルランは、すぐにすセレナが居ないことに気付いた。
「セレーナ! くそ! 天野光! 卑劣な事を......セレーナ。僕が絶対に助け出す」
アルランが一番光から取り戻したかったのはセレナだった。それなのに、最後の最後でセレナが居なくなっていた。そのことにアルランは胸が痛くて痛くてたまらなかった。
幼なじみの初恋の少女......セレナともう一度話したかった。それだけだった。
「何故貴方は! 僕の事を邪魔するんですか! 僕はただ、好きな人を取り戻したかっただけなのに」
壁に拳をぶつけて血を流す、アルランをロニエは静かに見ていた。
そんなアルランに声をかけたのは、ヒムートだった。
「あるくん? おなかへった~」
「......ヒムートちゃん......君は僕が絶対に守るから」
「?」
アルランは涙を飲み込みながらヒムートの頭を撫でた。
そして、
「少しこの部屋で待ってて、僕はやることがあるから」
アルランは悲しそうに笑って部屋を後にした。
ヒムート達が転移してきた部屋は、綺麗な部屋で大きなベッドや月明かりが差し込む窓ガラス、装飾の効いたステンドグラスなど豪華な部屋だった。
「ここは、セントラル王国ですね......私用の部屋になっていた筈ですが......」
「お姉様......ノースカロライナは本当に滅んでしまったのですか? ......お父様やお母様......姉様方はどうなったのでしょうか......イゲルさん......」
ロニエは、家族が心配で心配で仕方が無かった。
目の前にいる、イリアが無事なのは良かったが......
「......私達には判断する情報が足りなすぎます、ロニエ、今は勇者を信じるしかありません」
「姉様......」
状況に追いつかず脳がパンクしそうになっている、ロニエとヒムートの服をヒムートが引いた。
「貴女も捕われていたのですよね。お名前を教えてもらえませんか?」
「ヒムート・ヒーストランドです。おなかがへりました」
「そうですか......実は私もです。しばらく何も食べていなかったもので......そろそろ限界です」
ロニエの記憶は、ノースカロライナ城を抜け出して、人気の少ない路地裏で意識を失って気がつくと、知らない場所に居た。
内心かなり取り乱したが、それを隠しきって状況を見ていたらここまで来てしまった。
「......ダメです......お腹が減りました」
「ヒムートもです......」
シリアスに考えようとしても、空腹が思考を邪魔した。
もう限界だと思ったとき。アルランが豪華な料理をたくさん運んできた。
それを、作法を無視してガツガツ掻き込んだ。それ程お腹が減っていた。そのようすを、アルランは少し引いて居たがロニエにとってはそれどころでは無かったので無視した。
ヒムートはそもそも、礼儀作法を最初から覚えていないので、普通に食べていた、ヒムートがこぼす度にアルランがそれを拾ってあげる。
二人とは違い、礼儀正しく食べていたイリアがそんなアルランを見て、言った。
「流石は勇者ですね。とてもよく出来た方のようですね」
「やめてください。僕はダメな勇者なんです。たった一人の幼なじみを救うことができてないのですから」
アルランはセレーナだけはいつも手が届かない。欲しいと思ったものは全て光に先を越されてきた。
でもそれも今までの話だ。これからは全てを手に入れる。そして全てを取り返す。
「今度こそ必ず、助けます。セレーナ」
心に思う気持ちを呟いた。
「アルラン様。セレーナとはあの魔女さんのことですか?」
「はい、僕の幼なじみです。出来れば魔女という言葉は使わないでください。僕の大切な人なんです」
「はぁ......大切......ですか。そうですね。わかりました。以後気をつけます」
そんな会話の後、食事を済ませた、三人はアルランから説明を受けた。
まず、世界の殆どを既に悪神天野光によって侵略されたという驚きの言葉と共に始まった。
悪神天野光は世界を侵略しながら世界各国から、美姫を洗脳し、自分の嫁にしていたらしい。
その洗脳された、美姫というのが、ロニエ達と言うことだった。その中にアルランの思い人もいたらしい。
「私が......好きでも無い相手と結婚していたと......そうですか......結局巡り会うことは無かったのですね」
「ロニエは夢見がち過ぎますよ。好きでもない人を好きになるのが私達の仕事です」
「そうですね。......長年共に寄り添えばどんな方でも愛着が沸くものですよね。......それでも私は......コホコホ」
「! ロニエ横になりなさい。身体を大事にするのも仕事ですよ」
「コホコホ。......分かっています」
体調の悪そうなロニエを見て、すぐにアルランが寝床を用意してあげる。
「ロニエ様。こちらへ」
「アルラン様ありがとうございます。優しいのですね」
「僕は優しくなんてありませんよ」
「......人は誰しも少なからず欠点を持っています。アルラン様が悔いていることは私にはわかりませんが、それはアルラン様の優しさを否定するものではありません」
ロニエは悲しそうなアルランに優しく微笑んだ。
その言葉とその笑みにアルランは涙を流した......
心の中のその先の柔らかい本質的な場所を揺らす言葉だったから。
「ロニエ様......僕は沢山後悔してきました。だからもう後悔しない用に生きることにします」
「そうですか......フフフ。それは良かったです」
そしてアルランは誓った。
手に入れたい全てのものを手に入れて、その全てを守ると。
そんな、アルランの決意を余所に、ヒムートは眠そうにロニエの隣に寝転がり吐息を発てはじめた。
説明を終えたアルランが再び部屋を去った後。眠るヒムートの背中を撫でている、ロニエにイリアがニヤニヤ聞いた。
「ロニエ、アルランは良い方ですね」
「そうですね。良い方です」
ロニエの肯定に満足げに頷くイリアはガールズトークに花を咲かせる。
「では、アルランはロニエのお眼鏡に叶ったのですね。それならば告白してしまいなさい。時は短いものですよ」
「......確かにアルラン様はロニエの理想に近いです......優しく、そして強い心の持ち主ですね。でもそれだけです」
「何がダメというのですか? 私達の国が既に無い以上このままでは私達の未来は暗い。ですがアルランならロニエの事も気に入った用ですし、受け入れて貰えますよ」
「では、姉様がそうしてください。ロニエにはまだアルラン様に全てを任せても良いとは思えません」
「望みがたかすぎますよ。どんな人にも欠点はあると自分で言ったばかりではありませんか」
「そうですね。それがロニエの欠点かも知れません。でもロニエは、全てを捧げられる方に出会いたいのです。自分からそれを捨てるつもりはありません」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
部屋を出たアルランはまっすぐ、王室へ向かった。そこには、長いヒゲを生やした老人が、若い少女を腕に抱いていた。
アルランが部屋に入ったその瞬間。
「燃えちゃえ」
少女の声が響き、火球が飛んできた。それをアルランは手の平でわしづかみ握り潰した。
そして、それをした者に視線を向ける。
真っ赤な髪の少女だった。
「君は......確か、デリカ」
「あなた良くも光を裏切ったわねぇ。許さないわぁ 燃え上がっちゃえ」
数十もの火球をアルランは全て無視して敢えて受けた。
煙幕の後、アルランは無傷で立っていた。
「君も、光さんの物の一つ......なら僕は君も手に入れる!」
アルランの言葉とともに、黒い剣が光った。そして。
「......唯我様は? ......嘘!?」
デリカからも時間が消えた。
その様子を見ていた。ヒゲ長の老人がカカと笑った。
アルランの黒い剣は、友情を奪う力がある。その効果範囲は剣およそ、百振り分。
その中にいる者の、アルランが指定した人との友情を全て奪う。
友情とは時によって繋がっているため、アルランの剣は、対象の時間を戻して無かった事にするのだ。
つまり、誰も光との情が繋がりが無い時間まで戻されている、ということだ。
そして、戻した者の時間は、奪った者以外の記憶から全て消える。
忘れられた者に絶望を、奪った者に渇望を叶えて自らの手ごまにする、光が奴とをやり直す。それだけでアルランの望みは達成する。それがアルランの魔王としての能力だった。
「その同胞はよこせ私がみっちり調教しておこう」
そう言った......老人に、
「ふざけるな! デリカはもう僕の物だ、誰であろうと汚させない」
「......そうか......まあよい。あの忌まわしい『人間』の抹殺をしさえすればな」
「向こうにセレーナが捕われている以上まだ行動に移せない。セレーナを奴から引き離すのに協力してくれ」
「良いだろう。キメラを好きなだけ連れていって良いぞ。それと......アルフお前もだ」
「......はい」
暗い部屋で、エルフの大賢者はアルランが出て行くと同時に侍らせている、美女エルフに差し込み低く笑う。
「スキにするが良い、今代の魔王、そして勇者よ。ワシはそれより大きいものを手に入れよう」
「アナタ、素敵よ」
「お前の美しさにはかなわんぞ、ロイナ」
美女の台詞に満足し大賢者と美女エルフは乱れた。
そして、大賢者を心から慕う古今東西の女が大賢者の周りに侍った。
「フハハハハハ、我の最愛の妻達に、最高なプレゼントを用意しよう」
「はい」
妖しい声が響いた。
■■■■■■■■■■■■
アルランは、王室を出た後に、放心状態のデリカを連れて誰も居ない暗い廊下を歩いていた。
「そんなに怖がらないで。僕は君が欲しいんだ。君の望みは全て僕が叶えてあげるよ」
「......唯我様」
デリカは、光と会う前に戻り、すぐに気付いた。この世界に自分を唯一愛した、唯我が居ないことを。
だから絶望した。アルランの言葉が耳に入らないほど。
だが、アルランには、どうすればデリカを立ち直らせることが出来るのか分かっている。それは、デリカの事を立ち直らせたその時間を奪ったアルランには簡単に分かる。
「デリカ! 僕が君を愛しちゃダメかな?」
「!!」
なぜなら、光が既にやったことをなぞれば良いのだから。
デリカは愛される事を求めている。ならばアルランはデリカを愛してあげれば良いだけだ。
アルランは元々友情の勇者、人を愛することには定評がある。
それに、デリカは普通に可愛い方だ。だからこそアルランは本気でそれを言うことが出来る。
「僕の元に来るんだ! 僕が君の支えになろう」
「あなたはぁ?」
「僕はアルラン、世界を統べる男になる。僕は僕の望みのままに人を愛する。君もその内の一人だ」
「......良いわぁ~、私は貴方に愛されるわぁ~私は貴方を愛するわぁ~。ねぇ~アルラン、愛してるなら......」
「良いよ。君が望むなら、僕は君を抱こう」
「うれしいわぁ~」
こうして、アルランとデリカが絆を、愛を深め会う事になった。
それを、ロニエは静かに見ていた。
「アルラン様はやっぱり違います。ロニエの求めている方ではありません......でももう、求めてはいけないのかもしれませんね」
アルランはデリカとともに小さめの部屋には入り、デリカを抱きしめる。
「僕は初めてなんだ。うまくできないかも知れない」
「なら最初は私がやるわぁ~アルランは動かなくても良いわぁ~」
そういって......事が始まった。
そして全てが終わった後、アルランとデリカは抱き合いながら。
「どう? 気持ち良かったぁ?」
「うん。これは辞められないよ。また......良いかな?」
「良いわぁ。私を求めてぇ欲しいわぁ~」
第二ラウンドに突入した。
ーーーーーーーーーー以下駄文ーーーーーーーー
短めだけど許して!
これ以上ネトラレ書きたくないよ~
デリカぁあああああああってなった読者さん達、まだまだ序の口です。
デリカとアルランの性描写は流石に書かないけどね。
多分ネトラレられると、読者が減るとは思うけどしらんがな。書きたい者を書いていきます。
デリカ堕ち。
「セレーナ! くそ! 天野光! 卑劣な事を......セレーナ。僕が絶対に助け出す」
アルランが一番光から取り戻したかったのはセレナだった。それなのに、最後の最後でセレナが居なくなっていた。そのことにアルランは胸が痛くて痛くてたまらなかった。
幼なじみの初恋の少女......セレナともう一度話したかった。それだけだった。
「何故貴方は! 僕の事を邪魔するんですか! 僕はただ、好きな人を取り戻したかっただけなのに」
壁に拳をぶつけて血を流す、アルランをロニエは静かに見ていた。
そんなアルランに声をかけたのは、ヒムートだった。
「あるくん? おなかへった~」
「......ヒムートちゃん......君は僕が絶対に守るから」
「?」
アルランは涙を飲み込みながらヒムートの頭を撫でた。
そして、
「少しこの部屋で待ってて、僕はやることがあるから」
アルランは悲しそうに笑って部屋を後にした。
ヒムート達が転移してきた部屋は、綺麗な部屋で大きなベッドや月明かりが差し込む窓ガラス、装飾の効いたステンドグラスなど豪華な部屋だった。
「ここは、セントラル王国ですね......私用の部屋になっていた筈ですが......」
「お姉様......ノースカロライナは本当に滅んでしまったのですか? ......お父様やお母様......姉様方はどうなったのでしょうか......イゲルさん......」
ロニエは、家族が心配で心配で仕方が無かった。
目の前にいる、イリアが無事なのは良かったが......
「......私達には判断する情報が足りなすぎます、ロニエ、今は勇者を信じるしかありません」
「姉様......」
状況に追いつかず脳がパンクしそうになっている、ロニエとヒムートの服をヒムートが引いた。
「貴女も捕われていたのですよね。お名前を教えてもらえませんか?」
「ヒムート・ヒーストランドです。おなかがへりました」
「そうですか......実は私もです。しばらく何も食べていなかったもので......そろそろ限界です」
ロニエの記憶は、ノースカロライナ城を抜け出して、人気の少ない路地裏で意識を失って気がつくと、知らない場所に居た。
内心かなり取り乱したが、それを隠しきって状況を見ていたらここまで来てしまった。
「......ダメです......お腹が減りました」
「ヒムートもです......」
シリアスに考えようとしても、空腹が思考を邪魔した。
もう限界だと思ったとき。アルランが豪華な料理をたくさん運んできた。
それを、作法を無視してガツガツ掻き込んだ。それ程お腹が減っていた。そのようすを、アルランは少し引いて居たがロニエにとってはそれどころでは無かったので無視した。
ヒムートはそもそも、礼儀作法を最初から覚えていないので、普通に食べていた、ヒムートがこぼす度にアルランがそれを拾ってあげる。
二人とは違い、礼儀正しく食べていたイリアがそんなアルランを見て、言った。
「流石は勇者ですね。とてもよく出来た方のようですね」
「やめてください。僕はダメな勇者なんです。たった一人の幼なじみを救うことができてないのですから」
アルランはセレーナだけはいつも手が届かない。欲しいと思ったものは全て光に先を越されてきた。
でもそれも今までの話だ。これからは全てを手に入れる。そして全てを取り返す。
「今度こそ必ず、助けます。セレーナ」
心に思う気持ちを呟いた。
「アルラン様。セレーナとはあの魔女さんのことですか?」
「はい、僕の幼なじみです。出来れば魔女という言葉は使わないでください。僕の大切な人なんです」
「はぁ......大切......ですか。そうですね。わかりました。以後気をつけます」
そんな会話の後、食事を済ませた、三人はアルランから説明を受けた。
まず、世界の殆どを既に悪神天野光によって侵略されたという驚きの言葉と共に始まった。
悪神天野光は世界を侵略しながら世界各国から、美姫を洗脳し、自分の嫁にしていたらしい。
その洗脳された、美姫というのが、ロニエ達と言うことだった。その中にアルランの思い人もいたらしい。
「私が......好きでも無い相手と結婚していたと......そうですか......結局巡り会うことは無かったのですね」
「ロニエは夢見がち過ぎますよ。好きでもない人を好きになるのが私達の仕事です」
「そうですね。......長年共に寄り添えばどんな方でも愛着が沸くものですよね。......それでも私は......コホコホ」
「! ロニエ横になりなさい。身体を大事にするのも仕事ですよ」
「コホコホ。......分かっています」
体調の悪そうなロニエを見て、すぐにアルランが寝床を用意してあげる。
「ロニエ様。こちらへ」
「アルラン様ありがとうございます。優しいのですね」
「僕は優しくなんてありませんよ」
「......人は誰しも少なからず欠点を持っています。アルラン様が悔いていることは私にはわかりませんが、それはアルラン様の優しさを否定するものではありません」
ロニエは悲しそうなアルランに優しく微笑んだ。
その言葉とその笑みにアルランは涙を流した......
心の中のその先の柔らかい本質的な場所を揺らす言葉だったから。
「ロニエ様......僕は沢山後悔してきました。だからもう後悔しない用に生きることにします」
「そうですか......フフフ。それは良かったです」
そしてアルランは誓った。
手に入れたい全てのものを手に入れて、その全てを守ると。
そんな、アルランの決意を余所に、ヒムートは眠そうにロニエの隣に寝転がり吐息を発てはじめた。
説明を終えたアルランが再び部屋を去った後。眠るヒムートの背中を撫でている、ロニエにイリアがニヤニヤ聞いた。
「ロニエ、アルランは良い方ですね」
「そうですね。良い方です」
ロニエの肯定に満足げに頷くイリアはガールズトークに花を咲かせる。
「では、アルランはロニエのお眼鏡に叶ったのですね。それならば告白してしまいなさい。時は短いものですよ」
「......確かにアルラン様はロニエの理想に近いです......優しく、そして強い心の持ち主ですね。でもそれだけです」
「何がダメというのですか? 私達の国が既に無い以上このままでは私達の未来は暗い。ですがアルランならロニエの事も気に入った用ですし、受け入れて貰えますよ」
「では、姉様がそうしてください。ロニエにはまだアルラン様に全てを任せても良いとは思えません」
「望みがたかすぎますよ。どんな人にも欠点はあると自分で言ったばかりではありませんか」
「そうですね。それがロニエの欠点かも知れません。でもロニエは、全てを捧げられる方に出会いたいのです。自分からそれを捨てるつもりはありません」
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部屋を出たアルランはまっすぐ、王室へ向かった。そこには、長いヒゲを生やした老人が、若い少女を腕に抱いていた。
アルランが部屋に入ったその瞬間。
「燃えちゃえ」
少女の声が響き、火球が飛んできた。それをアルランは手の平でわしづかみ握り潰した。
そして、それをした者に視線を向ける。
真っ赤な髪の少女だった。
「君は......確か、デリカ」
「あなた良くも光を裏切ったわねぇ。許さないわぁ 燃え上がっちゃえ」
数十もの火球をアルランは全て無視して敢えて受けた。
煙幕の後、アルランは無傷で立っていた。
「君も、光さんの物の一つ......なら僕は君も手に入れる!」
アルランの言葉とともに、黒い剣が光った。そして。
「......唯我様は? ......嘘!?」
デリカからも時間が消えた。
その様子を見ていた。ヒゲ長の老人がカカと笑った。
アルランの黒い剣は、友情を奪う力がある。その効果範囲は剣およそ、百振り分。
その中にいる者の、アルランが指定した人との友情を全て奪う。
友情とは時によって繋がっているため、アルランの剣は、対象の時間を戻して無かった事にするのだ。
つまり、誰も光との情が繋がりが無い時間まで戻されている、ということだ。
そして、戻した者の時間は、奪った者以外の記憶から全て消える。
忘れられた者に絶望を、奪った者に渇望を叶えて自らの手ごまにする、光が奴とをやり直す。それだけでアルランの望みは達成する。それがアルランの魔王としての能力だった。
「その同胞はよこせ私がみっちり調教しておこう」
そう言った......老人に、
「ふざけるな! デリカはもう僕の物だ、誰であろうと汚させない」
「......そうか......まあよい。あの忌まわしい『人間』の抹殺をしさえすればな」
「向こうにセレーナが捕われている以上まだ行動に移せない。セレーナを奴から引き離すのに協力してくれ」
「良いだろう。キメラを好きなだけ連れていって良いぞ。それと......アルフお前もだ」
「......はい」
暗い部屋で、エルフの大賢者はアルランが出て行くと同時に侍らせている、美女エルフに差し込み低く笑う。
「スキにするが良い、今代の魔王、そして勇者よ。ワシはそれより大きいものを手に入れよう」
「アナタ、素敵よ」
「お前の美しさにはかなわんぞ、ロイナ」
美女の台詞に満足し大賢者と美女エルフは乱れた。
そして、大賢者を心から慕う古今東西の女が大賢者の周りに侍った。
「フハハハハハ、我の最愛の妻達に、最高なプレゼントを用意しよう」
「はい」
妖しい声が響いた。
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アルランは、王室を出た後に、放心状態のデリカを連れて誰も居ない暗い廊下を歩いていた。
「そんなに怖がらないで。僕は君が欲しいんだ。君の望みは全て僕が叶えてあげるよ」
「......唯我様」
デリカは、光と会う前に戻り、すぐに気付いた。この世界に自分を唯一愛した、唯我が居ないことを。
だから絶望した。アルランの言葉が耳に入らないほど。
だが、アルランには、どうすればデリカを立ち直らせることが出来るのか分かっている。それは、デリカの事を立ち直らせたその時間を奪ったアルランには簡単に分かる。
「デリカ! 僕が君を愛しちゃダメかな?」
「!!」
なぜなら、光が既にやったことをなぞれば良いのだから。
デリカは愛される事を求めている。ならばアルランはデリカを愛してあげれば良いだけだ。
アルランは元々友情の勇者、人を愛することには定評がある。
それに、デリカは普通に可愛い方だ。だからこそアルランは本気でそれを言うことが出来る。
「僕の元に来るんだ! 僕が君の支えになろう」
「あなたはぁ?」
「僕はアルラン、世界を統べる男になる。僕は僕の望みのままに人を愛する。君もその内の一人だ」
「......良いわぁ~、私は貴方に愛されるわぁ~私は貴方を愛するわぁ~。ねぇ~アルラン、愛してるなら......」
「良いよ。君が望むなら、僕は君を抱こう」
「うれしいわぁ~」
こうして、アルランとデリカが絆を、愛を深め会う事になった。
それを、ロニエは静かに見ていた。
「アルラン様はやっぱり違います。ロニエの求めている方ではありません......でももう、求めてはいけないのかもしれませんね」
アルランはデリカとともに小さめの部屋には入り、デリカを抱きしめる。
「僕は初めてなんだ。うまくできないかも知れない」
「なら最初は私がやるわぁ~アルランは動かなくても良いわぁ~」
そういって......事が始まった。
そして全てが終わった後、アルランとデリカは抱き合いながら。
「どう? 気持ち良かったぁ?」
「うん。これは辞められないよ。また......良いかな?」
「良いわぁ。私を求めてぇ欲しいわぁ~」
第二ラウンドに突入した。
ーーーーーーーーーー以下駄文ーーーーーーーー
短めだけど許して!
これ以上ネトラレ書きたくないよ~
デリカぁあああああああってなった読者さん達、まだまだ序の口です。
デリカとアルランの性描写は流石に書かないけどね。
多分ネトラレられると、読者が減るとは思うけどしらんがな。書きたい者を書いていきます。
デリカ堕ち。
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