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七章 冒険編

百九十八 ロニエの出した答だよね

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 胸部が気持ちい事に気づいたロニエは、眠りから目を覚まし胸を美味しそうに舐めている.......愛する夫、天野光の姿を見てから、その身体をぎゅっと強めに抱きしめる。
 体格差はロニエと光では二倍弱あるが、光がロニエの胸をしゃぶっているこの時は光の背中を包めるのでロニエは胸をしゃぶられるのは結構好きだったりする。

 「ふふっ.......。ずっとこうしていたいです」

 ロニエにしては珍しく何の含みも無い微笑みで望みを呟いた。
 それはロニエが昨晩、光にあることを思い出させて貰ったからだ。
 方法はひたすら快楽を与えつづけるというハードなモノだったが、昨晩のあの営みを思い出してもロニエは辛いとは思わない。
 いきが苦しくなって、何度も絶頂を繰り返し疲労と虚脱感が迫ってきてもロニエの身体を深い快楽の底に落とされつづけ。段々とロニエに取って足かせとなっている事柄が消えていき。
 白くなった頭で最後に見えたものはただ一つ

 (このお方と永遠を生きたい)

 ただ一つ。それだけだった。
 それから派生するのが何時ものロニエの考えの原点だと知ることができたのだ。
 だけれどそれはロニエは最初、全ての始まり光に恋に落ちたその時に知っていた事だ。

 今はそれ以外にも大切な親友のセレナや、好敵手のヒムート。そして愛する光が愛する少女達のことなどが積み重なっていつの間にか一番大切なそれを忘れてしまって居たのだ。
 きっと光は直感でそれを理解していたんだろうとロニエは思った。
 
 何もかも光と永遠を生きたい。というロニエの一番の奥の気持ちから今のこの状況をロニエは作り上げていった。

 最初こそロニエは光に自分だけを愛してほしいと願った。それに光は答えてくれたしロニエは幸せだった。しかし.......気付いてしまった。何年も光と共に過ごす内に、光が停滞していることに。
 ロニエと二人で居ることに不満は無いのは確かだが、光はロニエしか居なかった。

 停滞は飽きに繋がる。現に光もロニエも大好きなエッチすら飽きはじめていた。
 ロニエはそこで不安になる。
 
 (何時か.......私もこのお方に飽きられてしまうかもしれません)

 それはロニエにとって恐怖以外の何物でもなかった。光がロニエに飽きたところでロニエを捨てるという選択はしない。けれど飽きなら徐々に光とロニエの接触は少なくなるだろう。なんせ永遠を生きるのだ。コミュニケーションを取る必要すら無くなる。
 果たしてそれは生きていると言えるのだろうか?

 その事に気づき、いつの日か起こってしまう様々危惧を解決する手段として、光に複数の妻をめとることを進めた。それがロニエがハーレムを作りたいといった真の理由。
 所詮。光の暇潰し.......それだけだった。だからこそロニエは光に出来るだけ沢山の女性を抱いてほしかった。飽きないようにするためだ。

 そのせいでロニエは様々な厄介ごとを抱えることになるが、それも全てはいい思い出と消化できた。
 
 光が大事にしている女(デリカ)を傷つける失態はそのまま光を傷つけるということだ。だからこそロニエは落ち込んだ。自らの手でロニエは光を傷付けてしまったのだから。
 
 ロニエは己の原点を見つめ直して改めて光を抱きしめた。光は何も言わずにただロニエの胸をしゃぶり続ける。
 その快楽の悦びに身を任せる前にロニエは伝えた。

 「決めました。ヒカル様」
 「.......」
 「やはり今のデリカさんはヒカル様には相応しく有りません。......ロニエには必要有りません。放置してください」

 ロニエを縛っている全ての鎖は光と永遠に一緒に生きたいという気持ちから派生したものだ。その派生した鎖が光とロニエを裂くならロニエはそれを切り落とす。それがたとえ光に無くてはならないものだとしてもロニエの目的には、今のデリカという鎖は必要ない。それがロニエの答だ。

 「............」

 光はロニエの言葉を聞いて暫く胸を無言でしゃぶってから。

 「やだ」
 「ですよね」

 拒否した。そしてそれはロニエにとっても予測済みだった。
 光はロニエの隣に居てあげると言ったがデリカを突き放すとは一度も言わなかった。最初から光の答えは決まっていた。それは

 「俺は。デリカが好きだ。だからデリカの責任を持つために結婚したんだよ。一度結婚したんだ、俺は最後までデリカを支えるよ」
 「ヒカル様はそういうお方です......」
 「でも。ロニエが嫌がる以上。やっぱり今のデリカはダメなんだと思う。俺も薄々感づいてたけど......近くで見ていたかったから......」

 光とロニエの意見は完全に割れたが、ロニエも光も焦る事は無い。
 なぜならお互いにお互いの気持ちを理解しているからだ。
 だから、ロニエは光の言葉を聞きながらニコニコと微笑んでいた。

 「デリカは世界を知らな過ぎる......知ら無いから基準がない。俺を好きって言ってもそれは唯我と比べてだ。だから後一歩踏み込めない。好きの気持ちが理解できない」
 「はい......。そうですね」
 
 結論は同じだった。

 「なら仕方ない。暫くデリカは世界を見て回って貰う。何が好きで何が嫌いか......その過程で俺が捨てられないか不安になるけどね」
 「............」

 一抹の不安。無垢だったデリカが世界を知った時。その時光をまだ好きで居てくれるのか?
 そんな不安。

 沢山の選択肢の中から光を選んだロニエ達とはデリカだけは違う。
 デリカが俺を好きになったのはただ単にデリカの前に俺が居たというだけなのだから。
 
 ロニエは無言で光にそっと寄り添い抱きしめる。
 それはロニエも感じていた不安だからだ。

 デリカを追い出した後、我に反ったロニエは最初にそこに思い立った。
 ......デリカさんはもうヒカル様を選ばないかも知れません。
 その不安がロニエの心を大きく揺さぶった訳だが、ロニエは既に己の原点を見つめ直している。
 自分より幾分大きく大好きな光の身体をぎゅっと抱きしめてから沈黙を破る。

 「その時は私の全てで癒しましょう。貴方様のお側に私は居るのですから」

 ロニエの口調は何時もより固くそして重いものだった。
 光はそんなロニエの頭を優しく優しく撫でてロニエの身体を抱き返してから

 「ハハハ......ロニエ。その時は頼むよ」
 「はい。必ず癒して見せますよ。天野ロニエの名にかけて......貴方様の......ロニエの旦那様の妻として」

 ロニエの身体はパンケーキの様に柔らかく何十にも束ねたゴムの様に弾力性がある。
 その身体を力一杯抱くことがどれ程幸運で気持ちの良いことか光はしっかりと理解し、そして堪能する。
 どれ程時が経とうと若さを保ち続けるロニエの肌はみずみずしさとハリを何時も残して居るのだった。

 それで重い話は終わりだ。だから。
 
 「......じゃあ。ここからはロニエの身体を堪能しようかな?」
 「フフフ。そうですね。でも。力は使わないでくださいよ」

 ロニエも言葉から重いものを取り除き何時ものように優しく包容するうに微笑んで悪戯っ子の事を叱る様に言う。
 
 「なんで? ロニエが沢山気持ち良くなれるよ? 良いの?」
 「もう......そうやってロニエをからかうんですから。ロニエはもっとゆっくりと出来るだけ長くヒカル様にイジメられたいんです。本当にロニエの旦那様は......素敵過ぎてメロメロになっちゃいます」
 「ロニエの性癖も素敵過ぎるけどね......まあそこが大好きなところなんだけど」

 からかわれて嬉しがるロニエに若干引きながら光はロニエと笑いあった。
 これがやっぱり一番幸せだ。ロニエとこうしてなんでもないことで笑い会えるこの瞬間が一番......
 光はそう思いロニエに唇を近づける。
 
 「じゃあ始めようか。ロニエ。二人だけのエッチを」
 「ええ。ロニエの身体の全てをヒカル様に差し上げます。だから今度はちゃんと優しくしてくださいね」
 「うん。ロニエがちゃんと快感を味わえる様にしてあげるよ」

 こうしてロニエと光の営みは始まった。

 ロニエが光の身体にしな垂れかかり、ふわりと黄金の髪が舞って光の身体に付着する。
 髪の毛からロニエの甘い女の子の香が部屋中に広がなる中、光はロニエのスベスベの肩を抱きしめて微笑しながらペロリと右頬を舐める。しっとりと湿っていて暖かいロニエの肌の味はチョコレートの様に甘美で淫猥な味だった。

 その行為をロニエがくすぐったそうに微笑んでから、そっと光と唇を合わせて自ら舌を挿入して光の口の中をに落ち着いていく。
 更に慣れた手つきで光の陰部を優しくさすって

 「フフフっ。どうぞヒカル様、ロニエの手に何時でも出して良いですよ」
 
 刺激は極上の快感でロニエの母性と包容力溢れる言葉に光は射精寸前まで追い込まれる。
 が。
 ぎりぎりのところで我慢して必死に伝える

 「待ってロニエ。どうせなら体中.......口に出したいよ」

 ロニエは一瞬キョトンとしてから手を離して微笑む。

 「あらあら。そうですか。では」
 
 言うとロニエは身体の位置をずらして限界スレスレの晴れ上がったぺニスに、トロトロの舌を絡めながら口に加えた。

 「どうぞ。ヒカル様の臭くて濃い特濃精液をロニエにください」

 ズルズル、唾液でぬめらせ唇と舌で圧力をかけて光が気持ちい様にしながら呟くので。

 ビュッルルル。

 光は至極の気分と快感を味わいながら射精にいたる。その満足感はロニエだからこそ成し遂げられるものだったりする。

 ロニエはしっかりと出された精液をナメ取り、喉の奥に絡まるヌメヌメを味わいながら飲み込み。トロトロと残尿の如く溢れ出す精液も美味しくいただく。

 「ちゅっぱ。......んっ。素敵です。何時もよりとっても濃くて美味しいですよ」
 
 まだ先の方をぺろぺろナメているロニエがそういうのでいい気分になった光は。

 「じゃあ。このままもう一回頼める?」
 「良いですよ。さっきより濃いのを期待していますね」
 「任せろ!」

 フェラがとっても好きな光とロニエだった。
 その後もフェラを中心に肉欲に溺れ、二人が落ち着いた頃にはロニエも妊娠八ヶ月位のお腹になっていたのだった。

 「はぁ.......はぁ.......。そういえばセレナに避妊の魔法をかけてもらう事を忘れていました」
 「何時も出来ないと思ったらそんなことしてたんだ」

 お腹に負担をかけないようにぺニスをぺろぺろ舐めるロニエが思い出したように言う。光もロニエの乳首をナメながら謎だったロニエが妊娠しない理由を知って驚き.......はしなかった。うん。別にしなかった。

 「当たり前ですよ。ロニエとヒカル様が普通にまぐあい続けていたら今頃数十人の子供に囲まれていますよ」
 「はいはい。ロニエは子育てより俺といたいのね」
 「それもありますが.......」

 ロニエは言葉を切って膨らんだお腹を愛おしそうに触ってからそっと光のとなりに座り直して肩に顎を乗せる。

 「やはり、私も女ですから、子供が出来ると大切に思ってしまいます。護って上げたくなってしまうのです」
 「良いことだよ」
 「そうですね.......でもそれは。ヒカル様に全てを捧げられていないということです、ロニエにとってはそれは屈辱的な事なんですよ」

 べったりと身体を密着させながらロニエは苦笑する。
 それを光は。

 「じゃあ。おろす?」
 「嫌ですよ! 出来てしまったものは仕方ありません。独り立ち出来るまでは育てますよ」
 「ハハハでロニエママの出来上がりだね」
 「ヒカル様のママ.......になりたかったです」
 「それは.......俺の性癖外だからやめてね、流石に実母はちょっと.......」
 「フフフ。アレスはセレナに告白したようですが?」
 「それね.......。あいつ本当に俺の子かな?」

 姉、妹、位なら気にしないが流石に、母親はね? 人間のアカシックレコードに引っ掛かってるよね。
 とか言っていたら。
 
 「貴方の子よ!」

 と。セレナが出現し、光に抱き着き押し倒した。
 
 「セレナ!? 待ちきれないの?」
 「ダーリン.......一日で十年近く過ごせる空間で三日以上も過ごすなんて何考えてるのよ。定住するつもりじゃないわよね.......」

 セレナは光に心配そうに答を聞いている。光なら普通に「うん」とか言う可能性もあるからだ。
 そうなるとセレナはこの空間を維持しつづけながら外を警戒し、さらには他の少女達の事も気にかけなければ行けなくなる。流石に大変だ。

 「ないよそれは、天野王国にそろそろ戻るよ。ヘワタやルミアとの約束もあるし」 
 「そう.......ならいいわ。でもダーリン。いくらダーリンが不老だからって永遠には生きられないのよ? わかっているわね?」
 
 言外にセレナはこの空間に居ることを否定する。
 確かにいくらなんでもやり過ぎたと反省しながらセレナの頭をポンポン叩いて。

 「わかったよセレナ。次にセレナと二人で少し過ごしたら帰ろうね」
 「っ!? 私の番? 二人?」
 「そうだよ、二人きり。ロニエも妊娠しちゃったし。嫌?」
 「嬉しいわ! ロニエを神殿に送って来るから少し待ってなさい!」

 光と二人になれる機会は逃せないのでセレナはロニエの服をサクッと着せて身体を掴むと有無を言わせず転移。そしてロニエを結界で守ったルルの神殿に置いてからすぐに光の元に戻るのだった。

 
 ーーーー以下後書きーーー

 なんか三人称単数視点の書き方で書いた方がいい気がしてきたのでやってみました。
 今までとの違いは地の分が全部光になっている事です。心情描写が書きやすい.......気がする書き方。因みに俺でも置き換え可能。

 でも思ったより筆が進まないぜ!!
 合わなかったらそのうち戻します。

 次。セレナとのエッチ書いたら、七章締めます。
 別に書かなくてもいい気がしないでも無いですが、いまさら進行スピードに気を配っても意味ないので、丁寧に一人一人エッチ含めて書いていきますね。(といいながら飛ばすかもしれない)

 セレナ。ロニエ。ヒムートはエッチ多めに書かないとなぁ.......作者の気分が乗らないぜ!!
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