【本編完結済】前世の英雄(ストーカー)が今世でも後輩(ストーカー)な件。

とかげになりたい僕

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第一部

最悪の日、これから

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 唾液を絡ませ、舌先も使って、目の前のソレを悦ばせる。ぐちゅぐちゅと厭らしい水音が室内に響いて「おおっ」と一人が声を上げた。

「やべ……っ、まじやべーって」
「よさそうじゃん。ちょっと先輩、俺のもお願いしますよ。手、空いてるでしょ」
「こっちもあるっすよー」

 各々腰を突き出して、早くしろと顔に押しつける。僕は目の前のソレを口で、舌で悦ばせつつ、左右に立つ奴らのモノも手で掴み上下に動かした。先端から溢れる欲が潤滑油としての役目を果たし、左右二人も同じように「へえ……っ」と吐息を漏らした。

「あー、やべ、出る。出るわこれ……っ」

 咥えていた奴のモノから、大量の欲が吐き出された。僕の口内に苦く不味い、ぬめりのある感覚が広がる。そのあまりの気持ち悪さに吐き気が込み上げ、僕のそのまま「げほっ、おほっ」と全部を床に吐き出した。

「おいおい、駄目じゃん」
「次はこっちな。ちゃんと飲めよ?」

 カッターの音が耳元で鳴る。僕はひとしきり咳込んでから小さく頷いた。
 右のモノに視線をやる。赤黒くそそり勃つソレに顔をしかめてから、僕はそっと裏側に舌を這わせ始める。舌先でチロチロとゆっくり舐めてやり、先端はねっとりと唾液を絡ませる。

「うおっ、こいつうめぇ……っ」

 ソレは案外呆気なく白濁を零した。咥える前だったので盛大に僕の顔にかかる形になり、そのあまりの生臭さに僕はまた顔をしかめた。

「おいおいお前ら、早すぎだろ」

 左の奴が僕の髪を掴み、無理やり自分のモノの前に顔を持ってこさせると「咥えな」と頬に押しつける。大人しくそれを咥え、舌を動かしだした時だ。
 頭を両手で掴むと、奴は強引に動かし始めた。

「おお、いいっ、やればできんじゃねぇか……っ」
「んんっ! ふぐっ」

 喉の奥を何度も突かれ、僕は胃から何かが込み上げてくるのを感じた。けれども封をされるようにぴったりと気道を塞がれ、僕はそれを吐き出すことが出来ない。

「う、うぐっ、ぐっ」

 気持ち悪い、吐きたい、嫌だ。
 ユーリ……。

「先輩泣いちまったじゃねぇか、かわいそー」
「泣き顔いいじゃねぇか、おら、出すぞ!」

 ぐぷっと喉に直接注がれ、僕は吐くことも出来ずにそれを飲み下した。喉を通るたび、へばりつくような気持ち悪さだけが残って、僕はまた意図せず涙を流してしまう。
 あぁでもこれで終わったはずだ。口元を伝う唾液を拭って、僕は嫌悪たっぷりに三人を見上げた。

「これで、もう、いいだろ」

 三人がにんまりと笑う。背筋がぞくりと震えた。

「これ、なーんだ」

 一人が見せてきたのは一台のスマフォだ。画面には僕が映され、この場所での顛末を一部始終記録していた。

「や、やめ……。それ、消して……」

 手を伸ばすのを羽交い締めにされ阻止される。
 身体が震えているのが、自分でもわかった。

「いやぁ、俺たち最初に言った通り、ユーリくんと、もっと仲良くなりたいんすよ。これ使えば、なれますかねぇ?」
「……」

 ユーリには見られたくない、知られたくない。
 迷惑もかけたくない。
 僕が出した答えは。

「ユーリには、見せないで……。お願い、します……」

 にやりと、目の前の悪魔が笑う。
 あぁ、最初からこれが狙いだったのかな。
 だとしても、僕はどうすればよかったんだろう。

「あ、先輩のスマフォに俺らの連絡先入れたんで。準備頑張りましょーね、先輩」

 書庫から出てきた僕たちは、周囲からどう見られていたんだろう。
 ただもう悲しくて、悔しくて、惨めで、顔を上げることなんて出来なかった。
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