2 / 4
義兄が溺愛してきます
しおりを挟む
公爵邸へ着くと、公爵様が執事さんに指示を出し、執事さんがメイドさんたちに指示を出していた。きっと貴族の決まりみたいなものがあるのだろう。
「坊ちゃまのお世話をさせていただくことになりましたアメリアと申します。こちらへどうぞ。」
執事さんに指示されたメイドさんの一人がこちらに寄ってきた。なんだか嫌悪感を示されていて、事務的に淡々とことが進む。突然やってきた平民、それもつい先日まで貧民街にいた僕の世話なんてしたくないのだろう。
そのあとはされるがままに、お風呂で洗われて服を着替えさせられた。
その夜、食堂に行くと、公爵様とおそらくその息子であろう人が待っていた。これから父と兄になる人だが、まだ家族としては認識できない。
「テオドール君、待っていたよ。まずかけなさい。」
「はい」
こちらからは声をかけづらく、あちらから話しかけてきてくれたのは助かった。
「自己紹介がまだだったね。私はセリオス=ロックスだ。君の実の父にあたる。これまで君にはつらい思いをさせてきた。本当に申し訳ない。
それで、こっちは長男のレオナルドだ。レオナルド、挨拶を。」
「レオナルドだ。よろしく頼むよ。私は君の兄だ、頼ってくれていい。」
レオナルドは、言葉こそ多くないが優しく微笑みかけてくれた。どうやら受け入れてくれているらしい。僕が子供だからだろうか。
「僕はテオドールです。セリオス様、レオナルド様、よろしくお願いします。」
「様など付けなくていい。私は君の父親だ。私もテオドールと呼ぶから、父と呼んでくれないか?」
「しかし、、、」
「頼むよ、私はテオドールに様をつけて呼ばれるような人間ではない。これまでのテオドールの人生に対して罪がある。これからは償っていきたいんだ。」
セリオス様の顔は苦しそうだった。申し訳ないと何度も謝られた。僕はセリオス様を苦しませたいわけじゃない。だからセリオス様の要望に応えることにした。
「お、、とう、さま」
「ああ、ありがとうテオドール。」
「私のことも兄と呼んでくれ。」
お父様と呼んでみると、横から兄と呼ぶようにと言われた。
「え、」
「父上のことはお父様と呼ぶのに、私のことは読んでくれないのか?私だけ家族になれないのかな?」
最初は悲しげな表情を見せたレオナルド様だが、だんだん意地悪そうな表情が混ざってきた。このひと悪い人だ。
「お、お義兄、さま」
「うん、ありがとう、テオ」
ま、まぶしい。なんだこの人。すごくうれしそうにするし、いきなりテオって呼ばれた!
父も兄も超絶イケメンだ。二人とも金髪碧眼の高身長で、引き締まった体をしている。きっとモテるだろう。
「さあ、夕食を食べよう。」
それからどんどんご飯が運ばれてきた。見たこともないような食べ物がたくさんあったが、どれもおいしくてびっくりした。結局食べきれなかったが、みんな当然のようにしていた。すごくもったいないし、残した分だけでもお母さんと僕二人で食べたら3日くらい持つんじゃないかと思った。やっぱり貴族ってすごいんだと実感した。
部屋に戻るとすごく暇だった。
特にやることもなく、アメリアさんに話しかけてみた。
「あ、あの、何かすることありませんか?」
「はあ、いえ、好きになさってください。」
相変わらず冷たい反応だったが、特にすることはないそうだ、いつもなら、洗い物をしたりお母さんとお話ししたりしているんだけどそういうわけにもいかない。
そう思っていると、扉をノックする音が聞こえた。
「はい!」
「私だ、レオナルドだ。入っていいかい?」
「ど、どうぞ。」
突然訪ねてくるなんて何かあったのかな?
「どうされたのですか、お義兄様」
「うーん、特に用があったわけではないのだけれど、テオとお話ししたくてね。ああ、君は下がっていいよ。」
お義兄さまはアメリアさんを下がらせると、僕の隣に座った。
お話っていいっても何を話したらいいんだろう。
「あ、あの、お義兄様はいつもどんなことをなさっているのですか?」
「私は学園があるときは学園に行って、帰ってきたら剣の鍛錬や領地運営の勉強をしているかな。今は学園もないから、父上の手伝いとかだね。
そんなこと聞いてどうしたんだい?」
「いえ、あの、やることがなくて、、」
「ああ、なるほどね。たぶんしばらくしたら家庭教師がつくと思うからすぐにやることができるよ。しばらくは私と過ごそう?
そうだ、今日は一緒に寝ようか。」
「え、」
「嫌かい?」
また寂しそうな顔をする。それは反則だと思う。
「嫌じゃ、ないです。」
「そっか、じゃあ決まりだね。」
結局一緒に寝ることになってしまった。
「あの、お義兄様、こんなにくっつかなくても、、」
一緒にベッドに入ると、お義兄様は僕にぴったりとくっついてきた。そのうち僕の背中に手をまわしてきて、僕は抱きかかえられるようになった。
「ふふっ、テオはあったかいね。ねえテオ、私のことはレオって呼んでくれないかい?」
「それは、さすがに、、
うっ、わかりました。レオ、義兄さま。」
断ろうとしたが、例のごとく悲しげな顔を見せられたら結局断れなかった。
その日から、僕とレオ義兄様との距離はどんどん縮まった。毎日一緒に寝るし、家庭教師がついて勉強や剣や弓の稽古が始まってからも、わからないところは教えてくれるし、剣のコツなんかを教えてくれた。
「坊ちゃまのお世話をさせていただくことになりましたアメリアと申します。こちらへどうぞ。」
執事さんに指示されたメイドさんの一人がこちらに寄ってきた。なんだか嫌悪感を示されていて、事務的に淡々とことが進む。突然やってきた平民、それもつい先日まで貧民街にいた僕の世話なんてしたくないのだろう。
そのあとはされるがままに、お風呂で洗われて服を着替えさせられた。
その夜、食堂に行くと、公爵様とおそらくその息子であろう人が待っていた。これから父と兄になる人だが、まだ家族としては認識できない。
「テオドール君、待っていたよ。まずかけなさい。」
「はい」
こちらからは声をかけづらく、あちらから話しかけてきてくれたのは助かった。
「自己紹介がまだだったね。私はセリオス=ロックスだ。君の実の父にあたる。これまで君にはつらい思いをさせてきた。本当に申し訳ない。
それで、こっちは長男のレオナルドだ。レオナルド、挨拶を。」
「レオナルドだ。よろしく頼むよ。私は君の兄だ、頼ってくれていい。」
レオナルドは、言葉こそ多くないが優しく微笑みかけてくれた。どうやら受け入れてくれているらしい。僕が子供だからだろうか。
「僕はテオドールです。セリオス様、レオナルド様、よろしくお願いします。」
「様など付けなくていい。私は君の父親だ。私もテオドールと呼ぶから、父と呼んでくれないか?」
「しかし、、、」
「頼むよ、私はテオドールに様をつけて呼ばれるような人間ではない。これまでのテオドールの人生に対して罪がある。これからは償っていきたいんだ。」
セリオス様の顔は苦しそうだった。申し訳ないと何度も謝られた。僕はセリオス様を苦しませたいわけじゃない。だからセリオス様の要望に応えることにした。
「お、、とう、さま」
「ああ、ありがとうテオドール。」
「私のことも兄と呼んでくれ。」
お父様と呼んでみると、横から兄と呼ぶようにと言われた。
「え、」
「父上のことはお父様と呼ぶのに、私のことは読んでくれないのか?私だけ家族になれないのかな?」
最初は悲しげな表情を見せたレオナルド様だが、だんだん意地悪そうな表情が混ざってきた。このひと悪い人だ。
「お、お義兄、さま」
「うん、ありがとう、テオ」
ま、まぶしい。なんだこの人。すごくうれしそうにするし、いきなりテオって呼ばれた!
父も兄も超絶イケメンだ。二人とも金髪碧眼の高身長で、引き締まった体をしている。きっとモテるだろう。
「さあ、夕食を食べよう。」
それからどんどんご飯が運ばれてきた。見たこともないような食べ物がたくさんあったが、どれもおいしくてびっくりした。結局食べきれなかったが、みんな当然のようにしていた。すごくもったいないし、残した分だけでもお母さんと僕二人で食べたら3日くらい持つんじゃないかと思った。やっぱり貴族ってすごいんだと実感した。
部屋に戻るとすごく暇だった。
特にやることもなく、アメリアさんに話しかけてみた。
「あ、あの、何かすることありませんか?」
「はあ、いえ、好きになさってください。」
相変わらず冷たい反応だったが、特にすることはないそうだ、いつもなら、洗い物をしたりお母さんとお話ししたりしているんだけどそういうわけにもいかない。
そう思っていると、扉をノックする音が聞こえた。
「はい!」
「私だ、レオナルドだ。入っていいかい?」
「ど、どうぞ。」
突然訪ねてくるなんて何かあったのかな?
「どうされたのですか、お義兄様」
「うーん、特に用があったわけではないのだけれど、テオとお話ししたくてね。ああ、君は下がっていいよ。」
お義兄さまはアメリアさんを下がらせると、僕の隣に座った。
お話っていいっても何を話したらいいんだろう。
「あ、あの、お義兄様はいつもどんなことをなさっているのですか?」
「私は学園があるときは学園に行って、帰ってきたら剣の鍛錬や領地運営の勉強をしているかな。今は学園もないから、父上の手伝いとかだね。
そんなこと聞いてどうしたんだい?」
「いえ、あの、やることがなくて、、」
「ああ、なるほどね。たぶんしばらくしたら家庭教師がつくと思うからすぐにやることができるよ。しばらくは私と過ごそう?
そうだ、今日は一緒に寝ようか。」
「え、」
「嫌かい?」
また寂しそうな顔をする。それは反則だと思う。
「嫌じゃ、ないです。」
「そっか、じゃあ決まりだね。」
結局一緒に寝ることになってしまった。
「あの、お義兄様、こんなにくっつかなくても、、」
一緒にベッドに入ると、お義兄様は僕にぴったりとくっついてきた。そのうち僕の背中に手をまわしてきて、僕は抱きかかえられるようになった。
「ふふっ、テオはあったかいね。ねえテオ、私のことはレオって呼んでくれないかい?」
「それは、さすがに、、
うっ、わかりました。レオ、義兄さま。」
断ろうとしたが、例のごとく悲しげな顔を見せられたら結局断れなかった。
その日から、僕とレオ義兄様との距離はどんどん縮まった。毎日一緒に寝るし、家庭教師がついて勉強や剣や弓の稽古が始まってからも、わからないところは教えてくれるし、剣のコツなんかを教えてくれた。
207
あなたにおすすめの小説
俺がイケメン皇子に溺愛されるまでの物語 ~ただし勘違い中~
空兎
BL
大国の第一皇子と結婚する予定だった姉ちゃんが失踪したせいで俺が身代わりに嫁ぐ羽目になった。ええええっ、俺自国でハーレム作るつもりだったのに何でこんな目に!?しかもなんかよくわからんが皇子にめっちゃ嫌われているんですけど!?このままだと自国の存続が危なそうなので仕方なしにチートスキル使いながらラザール帝国で自分の有用性アピールして人間関係を築いているんだけどその度に皇子が不機嫌になります。なにこれめんどい。
Ωだったけどイケメンに愛されて幸せです
空兎
BL
男女以外にα、β、Ωの3つの性がある世界で俺はオメガだった。え、マジで?まあなってしまったものは仕方ないし全力でこの性を楽しむぞ!という感じのポジティブビッチのお話。異世界トリップもします。
※オメガバースの設定をお借りしてます。
婚約破棄された悪役令息は従者に溺愛される
田中
BL
BLゲームの悪役令息であるリアン・ヒスコックに転生してしまった俺は、婚約者である第二王子から断罪されるのを待っていた!
なぜなら断罪が領地で療養という軽い処置だから。
婚約破棄をされたリアンは従者のテオと共に領地の屋敷で暮らすことになるが何気ないリアンの一言で、テオがリアンにぐいぐい迫ってきてーー?!
従者×悪役令息
信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……
鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。
そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。
これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。
「俺はずっと、ミルのことが好きだった」
そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。
お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ!
※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
四天王一の最弱ゴブリンですが、何故か勇者に求婚されています
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
「アイツは四天王一の最弱」と呼ばれるポジションにいるゴブリンのオルディナ。
とうとう現れた勇者と対峙をしたが──なぜか求婚されていた。倒すための作戦かと思われたが、その愛おしげな瞳は嘘を言っているようには見えなくて──
「運命だ。結婚しよう」
「……敵だよ?」
「ああ。障壁は付き物だな」
勇者×ゴブリン
超短編BLです。
【完結】元勇者の俺に、死んだ使い魔が美少年になって帰ってきた話
ずー子
BL
1年前くらいに書いた、ほのぼの話です。
魔王討伐で疲れた勇者のスローライフにかつて自分を庇って死んだ使い魔くんが生まれ変わって遊びに来てくれました!だけどその姿は人間の美少年で…
明るいほのぼのラブコメです。銀狐の美少年くんが可愛く感じて貰えたらとっても嬉しいです!
攻→勇者エラン
受→使い魔ミウ
一旦完結しました!冒険編も思いついたら書きたいなと思っています。応援ありがとうございました!
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる