6 / 7
第6話 国際関係についてご説明します
しおりを挟む
「まずミカルネス王国のほうは大丈夫だと思うわ。
それに、帝国も王国よりは公爵家のほうをとるのではないかしら。」
お母様がこれだけ自信を持って言えるのには理由があります。
まず、ミカルネス王国・ソラリアス帝国・サンフロール王国の3国間の関係について説明いたします。
サンフロール王国とソラリアス帝国はこれまで数百年にわたり対立関係にありました。
また、両国とも大陸ではトップクラスの実力を持った大国です。
対立が始まった当初、両国の間に戦争が絶えない状態でした。
しかし、35年前の戦争において、サンフロール王国は大勝利を収めました。
その戦争において、お父様は騎士団第1師団長として戦争に参加し、その地位にありながらも前線に出て敵をなぎ倒す姿から、英雄と呼ばれるようになりました。
そして、お父様は両国の王家に対して停戦を要求したのです。そのため、ここ35年は戦争もなく、比較的穏やかな暮らしとなったのです。
しかし、それはただ戦争がなかっただけのことです。両国が対立関係にあるのは変わらず、緊張状態にありました。冷戦といってもいいかもしれません。
しかし、それが変わったのが停戦から7年後の28年前です。
28年前に、父と母が結婚したのです。
29年前、父は、ミカルネス王国の建国記念パーティに招待客の一人として参加していたのです。そこで、ミカルネス王国の第一王女としてパーティに参加してしたのがお母様です。お父様は一目惚れをして、すぐにダンスを申し込んだそうです。
しかし、王女であったお母様がそう簡単に結婚できるわけはありません。それでも、お父様はあきらめませんでした。
そして、滞在期間中は毎日王宮へ通いつめ、国へ戻っても、暇さえあれば口説きに行ったそうです。
最終的には、お母様もその熱意にほだされて、ほかの方々も認めてしまったようです。
そして、必然的にミカルネス王国はサンフロール王国へつくこととなり、ソラリアス帝国は劣勢になったのです。
そこからです。ソラリアス帝国はサンフロール王国に対して協調路線をとるようになりました。
ソラリアス帝国からすれば、サンフロール王国とミカルネス王国の2国を相手にしては、勝てる見込みはありません。
また、ミカルネス王国は大陸一の石油の産出国です。
そのため、ソラリアス帝国は仲良くしておいたほうがいいと考えたのでしょう。
つまり、帝国はサンフロール王国の弱体化を望んでいるとともに、ミカルネス王国とのつながりが欲しいのです。
ミカルネス王国はもちろんのこと、ソラリアス帝国は確実にわが公爵家側につくといえるのです。
それに、帝国も王国よりは公爵家のほうをとるのではないかしら。」
お母様がこれだけ自信を持って言えるのには理由があります。
まず、ミカルネス王国・ソラリアス帝国・サンフロール王国の3国間の関係について説明いたします。
サンフロール王国とソラリアス帝国はこれまで数百年にわたり対立関係にありました。
また、両国とも大陸ではトップクラスの実力を持った大国です。
対立が始まった当初、両国の間に戦争が絶えない状態でした。
しかし、35年前の戦争において、サンフロール王国は大勝利を収めました。
その戦争において、お父様は騎士団第1師団長として戦争に参加し、その地位にありながらも前線に出て敵をなぎ倒す姿から、英雄と呼ばれるようになりました。
そして、お父様は両国の王家に対して停戦を要求したのです。そのため、ここ35年は戦争もなく、比較的穏やかな暮らしとなったのです。
しかし、それはただ戦争がなかっただけのことです。両国が対立関係にあるのは変わらず、緊張状態にありました。冷戦といってもいいかもしれません。
しかし、それが変わったのが停戦から7年後の28年前です。
28年前に、父と母が結婚したのです。
29年前、父は、ミカルネス王国の建国記念パーティに招待客の一人として参加していたのです。そこで、ミカルネス王国の第一王女としてパーティに参加してしたのがお母様です。お父様は一目惚れをして、すぐにダンスを申し込んだそうです。
しかし、王女であったお母様がそう簡単に結婚できるわけはありません。それでも、お父様はあきらめませんでした。
そして、滞在期間中は毎日王宮へ通いつめ、国へ戻っても、暇さえあれば口説きに行ったそうです。
最終的には、お母様もその熱意にほだされて、ほかの方々も認めてしまったようです。
そして、必然的にミカルネス王国はサンフロール王国へつくこととなり、ソラリアス帝国は劣勢になったのです。
そこからです。ソラリアス帝国はサンフロール王国に対して協調路線をとるようになりました。
ソラリアス帝国からすれば、サンフロール王国とミカルネス王国の2国を相手にしては、勝てる見込みはありません。
また、ミカルネス王国は大陸一の石油の産出国です。
そのため、ソラリアス帝国は仲良くしておいたほうがいいと考えたのでしょう。
つまり、帝国はサンフロール王国の弱体化を望んでいるとともに、ミカルネス王国とのつながりが欲しいのです。
ミカルネス王国はもちろんのこと、ソラリアス帝国は確実にわが公爵家側につくといえるのです。
0
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された氷の令嬢 ~偽りの聖女を暴き、炎の公爵エクウスに溺愛される~
ふわふわ
恋愛
侯爵令嬢アイシス・ヴァレンティンは、王太子レグナムの婚約者として厳しい妃教育に耐えてきた。しかし、王宮パーティーで突然婚約破棄を宣告される。理由は、レグナムの幼馴染で「聖女」と称されるエマが「アイシスにいじめられた」という濡れ衣。実際はすべてエマの策略だった。
絶望の底で、アイシスは前世の記憶を思い出す――この世界は乙女ゲームで、自分は「悪役令嬢」として破滅する運命だった。覚醒した氷魔法の力と前世知識を武器に、辺境のフロスト領へ追放されたアイシスは、自立の道を選ぶ。そこで出会ったのは、冷徹で「炎の公爵」と恐れられるエクウス・ドラゴン。彼はアイシスの魔法に興味を持ち、政略結婚を提案するが、実は一目惚れで彼女を溺愛し始める。
アイシスは氷魔法で領地を繁栄させ、騎士ルークスと魔導師セナの忠誠を得ながら、逆ハーレム的な甘い日常を過ごす。一方、王都ではエマの偽聖女の力が暴かれ、レグナムは後悔の涙を流す。最終決戦で、アイシスとエクウスの「氷炎魔法」が王国軍を撃破。偽りの聖女は転落し、王国は変わる。
**氷の令嬢は、炎の公爵に溺愛され、運命を逆転させる**。
婚約破棄の屈辱から始まる、爽快ザマアと胸キュン溺愛の物語。
悪役令嬢として断罪? 残念、全員が私を庇うので処刑されませんでした
ゆっこ
恋愛
豪奢な大広間の中心で、私はただひとり立たされていた。
玉座の上には婚約者である王太子・レオンハルト殿下。その隣には、涙を浮かべながら震えている聖女――いえ、平民出身の婚約者候補、ミリア嬢。
そして取り巻くように並ぶ廷臣や貴族たちの視線は、一斉に私へと向けられていた。
そう、これは断罪劇。
「アリシア・フォン・ヴァレンシュタイン! お前は聖女ミリアを虐げ、幾度も侮辱し、王宮の秩序を乱した。その罪により、婚約破棄を宣告し、さらには……」
殿下が声を張り上げた。
「――処刑とする!」
広間がざわめいた。
けれど私は、ただ静かに微笑んだ。
(あぁ……やっぱり、来たわね。この展開)
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
婚約者様への逆襲です。
有栖川灯里
恋愛
王太子との婚約を、一方的な断罪と共に破棄された令嬢・アンネリーゼ=フォン=アイゼナッハ。
理由は“聖女を妬んだ悪役”という、ありふれた台本。
だが彼女は涙ひとつ見せずに微笑み、ただ静かに言い残した。
――「さようなら、婚約者様。二度と戻りませんわ」
すべてを捨て、王宮を去った“悪役令嬢”が辿り着いたのは、沈黙と再生の修道院。
そこで出会ったのは、聖女の奇跡に疑問を抱く神官、情報を操る傭兵、そしてかつて見逃された“真実”。
これは、少女が嘘を暴き、誇りを取り戻し、自らの手で未来を選び取る物語。
断罪は終わりではなく、始まりだった。
“信仰”に支配された王国を、静かに揺るがす――悪役令嬢の逆襲。
悪役令嬢は名女優 〜そんな小芝居で私を断罪できるとでも?〜
本見りん
恋愛
元女優のこの私は、婚約者の王子の三文芝居に我慢が出来なくてよ!
いきなり始まった婚約破棄劇の真っ最中に蘇った前世の記憶。
『婚約破棄』? 『私がそこの令嬢をいじめた』? ……何を言っているのかしら? そんな三流の小芝居でこの私を陥れようだなんて! 前世名女優と呼ばれたこの私が本物の演技というものを見せて差し上げますわ!
王宮でのパーティーでいきなり『婚約破棄』を言い出した婚約者のファビアン王子に、前世は大女優だった侯爵令嬢セシリアが演技で反撃させていただきます!
『小説家になろう』様にも投稿しています。
婚約者に「愛することはない」と言われたその日にたまたま出会った隣国の皇帝から溺愛されることになります。~捨てる王あれば拾う王ありですわ。
松ノ木るな
恋愛
純真無垢な侯爵令嬢レヴィーナは、国の次期王であるフィリベールと固い絆で結ばれる未来を夢みていた。しかし王太子はそのような意思を持つ彼女を生意気だと疎み、気まぐれに婚約破棄を言い渡す。
伴侶と寄り添う幸せな未来を諦めた彼女は悲観し、井戸に身を投げたのだった。
あの世だと思って辿りついた先は、小さな貴族の家の、こじんまりとした食堂。そこには呑めもしないのに酒を舐め、身分社会に恨み節を唱える美しい青年がいた。
どこの家の出の、どの立場とも知らぬふたりが、一目で恋に落ちたなら。
たまたま出会って離れていてもその存在を支えとする、そんなふたりが再会して結ばれる初恋ストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる