特殊戦闘降下空兵 ボディーアーマーナイトスターD1

星屑さん

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孤独の旅立ち ヨロイ撃墜

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空の終焉


俺達のアジトを襲った、国際軍事同盟軍の暗殺部隊は三上大佐達が撃退したが、

然し、この儘では、また何時暗殺部隊が強襲して来るか分からない、

仲間の為にも、俺はここを出ていく事にした。

その夜、みんなの眠る、そんな深夜の暗闇の中で、俺は一人で眠れずにいた。

いまわしい過去の亡霊のように、俺を狙う国際軍事同盟軍、

そして、記憶を失った俺を温かく囲む仲間たち、そんな仲間への別れの前に、俺は、そっと別れをしていった。


シアは、イアと同じ部屋で眠っている。

部屋の外まで、シアとイアの、ギシギシと軋む歯ぎしりと、ガーガーと鼾が聞こえて来る。


冴木は、まだ、起きているようだが、金の勘定で忙しそうだ。

盾と槍は、仮眠中だ、向こうの、新日本軍の建物には、三上大佐がいるが、彼も寝てはいないだろう、

屹度、本部の将軍たちへの意地悪でも考えているのだろうが、

俺は、そんないい仲間たちと出会えて、良かったと思っていた。


そして、俺は、みんなに気付かれないように、

空が赤く燃えるような早朝の、朝焼けに染まった。飛行ベースの上に立ち、

ボディーアーマーに荷物を積んで、タクティカルエンジンを噴かせた。

俺の乗った機体が、グッと浮かび、次には空高く飛び上がっていった。

そして、俺には思い出深い、この冴木のアジトを後にした。

俺の見詰める空の先には、どこに行く当ても無く、ただ一人、空を彷徨うようにボディーアーマーを飛ばしていた。

太陽が地平から眩しく光を放って、俺のボディーアーマーが、赤い空を真っ直ぐに飛び去るように高く上昇していく、

その飛行する、俺の機体が、真っ赤に染まって、赤い朝焼けの空に白い雲を棚引かせて長く尾を引いてとんでいた。

そして、どこまで来たのだろうか?旧国土の上空で俺は、今迄の事を思い出していた。

それはもう、遥かな時の欠片のように、仲間たちとの楽しかった日々は、遠くに過ぎ去った。

そして今、それは遠い過去の日々のようだった。

そんな、センチな感傷的な思いに、俺が浸っているその時だ。

俺が、その時、潜んでいた敵に気付く、
「なんだ、あれは、ここは新日本皇国の、旧国土だぞ、まさか!」

山の森の影に隠れるようにしていた不気味な青い大きな船体が、上空から見えたのだ。

それは新日本皇国軍では無い、どうも国際同盟軍の潜入部隊の物らしい、

すると、その戦闘型バトルシップから、突然、迎撃ミサイルが俺を狙って放たれた。

その瞬間、俺が、驚いた、
「不味い、あれは敵だ、国際軍事同盟軍の戦闘艦だ!」

オペレーションのエイアが警告する、ピイーー、ピイーー、ピイーー、ピイーー、
「高速ミサイルに、複数だんロックされました、緊急自動回避行動開始、フレアー発射!」

ピー、ピー、ピー、ピー、ピー、ピー、ピー、

「敵、第二陣 高速ミサイル発射、迎撃ミサイル更に、複数だん来ます、アクティブフレアー発射!」
ピッピ、ピッピ、

「ダミー連続発射!」
ピッピーー、ピッピーー、

何発もの迎撃ミサイルを、そのバトルシップが発射して来た。

俺は、慌てて回避機動を開始した、
「エイア、パルスライフルセット、連続射撃、右に旋回スクリーン射撃!」
ピイッビイイーー、ピイッビイイーー、

「アクティブホーミングミサイル多数更に来ます!」

「不味い、数が多い!このままじゃ遣られる!」
ビイイーーーー、ビイイーーーー、ビイイーーーー、

「警告、回避不能、回避不能、警告、パイロット脱出、警告、緊急脱出!警告、撃墜されます、警告、撃墜されます!」

「う、うわあああああああーーーーーー!」

ミサイル回避の為にループ降下をする、俺のボディーアーマーにミサイルが何発も命中した。

爆音が空に響き、激しく被弾したボディーアーマーは、翼を引き裂かれ、螺旋を描き落ちていった。

そして、ボディーアーマーは、急角度で地面に激突して激しく転がった。

俺は、地面に激突する直前に、エイアに寄ってベイルアウト、強制射出され!

緊急脱出バルーンが開いて命だけは助かったが、然し、射出高度が低く、俺の身体は、大地に叩き付けられてぐしゃぐしゃに為ってしまった。

掠れていくように俺の意識が、遥か彼方に遠退いていた、真っ暗な暗闇の果て、

その果てしない暗闇の中で、俺は必死にもがいていた、俺は死んだのか?

だが俺は何かの意志に引き摺られて、俺は、何かの力で生きていた。

然し、俺は生きているのが不思議な位に、体がバラバラに為っていたのだ。

そして、俺が気付いた所は、俺の知らない場所で、今までの俺の記憶も又吹き飛んでいた。


俺は死んだように、何もかも失っていた。

過去の記憶も、未来の希望も、そして、暗闇の中で、誰かが、そんな俺に、問い掛けて言う、
「君は誰だい、名前は言えるかい?」

それは、医者なのか、敵なのかわ分からなかった。

「お、俺は、ううう、俺は、そうだ、ヨロイ、多分そうだ!」

「俺は、ヨロイだ、ヨロイなんだ、俺は、ヨロイ、あ、ああ、ヨロイだ、ああーー!」

そして、俺は、再び薄れる意識の中で、俺は自分の名前を、何度も言っていた。

そして、その名前だけが、俺の唯一の記憶だったのだ。

暗い闇の中に落ちていく、俺は、一体、どこに行くのだろうか?

俺は、俺の免れない大きな運命に引き摺られて、遥か遠い世界へと引き込まれていったのだ。








2025年4月18日
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