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大神林にて 出発前の確認と水守達の緊張
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青の村に出発する日になって黒の村の門の前にラカムタさん、兄さん、姉さん、僕、リンリーにイリュキンと水守達が集まり、村長を始めとした黒のみんなが見送りに来てくれた。そして僕達の様子を見た村長がラカムタさんに話しかける。
「ふむ、ラカムタも子供達も準備万端のようじゃのう」
「青が旅を支援してくれるが、自分達でしっかりと準備をしておくに越した事はないからな」
「それはそうじゃ。……それにしても青は大丈夫かのう」
村長が心配そうにイリュキンと水守達が集まっている方を見つめた。なぜならイリュキンはそれなりに落ち着いてるけど、水守達が緊張で今にも吐きそうになっているからだ。なんで水守達が、こんな風になっているかというと二日前の僕がきっかけだね。
青の村に行く人選が決まりラカムタさんを中心に準備をしていく中、僕は重要な事を思い出してイリュキンに聞いてみた。
「イリュキン、聞きたい事があるんだけど良い?」
「ああ、構わないよ。何かな?」
「まだ青の村に来るかは聞いてないんだけど、もし鬼熊と破壊猪とディグリがいっしょに行きたいって言ったら、三体が青の村に行くのは大丈夫?」
僕が言った瞬間にイリュキンと水守達がビシッて動かなくなった。そして水守のまとめ役のタキタさんがギギギギッて音がしそうな硬い動きで僕の方を向くと、恐る恐る聞いてくる。
「ヤ、ヤート殿、今、魔獣が三体と言われたか?」
「そうだけど」
「ヤート殿の言い方からすると、ヤート殿は普段から複数の魔獣と行動を共にされている?」
「よくいっしょに散歩してる。三体とも見境なく暴れるような奴じゃないから心配ないし、僕が三体と行動するようになってから、そこそこ時間が経ってるけど今のところ黒に被害は無いよ」
タキタさんが僕の言った事が本当か確かめるためにラカムタさんの方を見た。
「事実だな。ヤートだけじゃなくて今回青の村に行くガルとマイネは破壊猪の背に乗って赤の村から黒の村まで旅をしていて、リンリーはヤートといっしょに三体と何度も大神林の中を歩いている。あと三体は黒の村の門のすぐ近くまで、よく来ているが特に何の問題も起こっていないから心配するな。俺達、黒も慣れたからお前達も慣れるさ」
「し、しかし万が一の事が起こったら……」
「それはどんな事にも言える事じゃ無いのか?」
「うっ……」
ラカムタさんの言葉にタキタさんは反論ができなくなる。周りの水守達も同じで沈黙に包まれる中、目を閉じて何かを考えていたみたいでイリュキンが一回うなずいた。
「……確かにそうだね」
「姫さま?」
「ヤート君、三体に青の村に来てもらって構わないと伝えてもらえるかな」
「姫さま!!!!」
「とりあえず三体にどうするか聞いてくる。ラカムタさん、ちょっと森に行って来て良い?」
「ああ、行ってこい。重要な事は早めに確認しておくべきだ」
「わかった。行ってくる」
僕が森に行くため歩き出して少ししたら、後ろから水守達の「姫さま、なぜですか!?」や「ありえませんぞ!!」っていう叫び声が聞こえて来た。水守達の反応が鬼熊に僕が出会っていっしょに散歩し始めた頃の黒のみんなの反応に似ていて少しおかしい。そしてその後、森に入って三体に聞いたらいっしょに行くって即答された。黒の村に戻りイリュキン達にその事を伝えると水守達の顔色が一気に悪くなったから、鎮静効果のある薬草を渡しておいた。
そんな訳で今現在初めて複数の高位の魔獣に出会う水守達の緊張が高まっていて、離れて見ていてもキョロキョロと森を見回したり森の奥を凝視したりと挙動不審になっている。そんな中、比較的落ち着いているイリュキンが僕に話しかけて来た。
「ヤート君、三体はいつ頃私達と合流するのかな?」
「特に時間を決めてるわけじゃ無いから、僕達が移動してたらその内来ると思う」
「ふむ、それなら、ここに留まっているよりも出発した方が良いな」
「水守達と違ってイリュキンは落ち着いてるね」
「私は完全に初めてというわけじゃ無いからさ」
「ああ、イリュキンは破壊猪には会ってたね」
「そういう事。さて、それじゃあ村長にあいさつして出発しようか」
「うん、わかった」
イリュキンは身なりを確認してから村長に近づき一礼した。
「黒の村長、今日まで黒の村への逗留を許可していただき感謝します。我ら青の一同はこれより青の村へ出発すると共に、ヤート君達を青の村へ案内したいと思います」
「うむ、旅の無事を祈っとるよ」
「ありがとうございます。……では、みんな出発だ!!!!」
さて、今回はどういう旅になるんだろう? ……まあ、何が起きても何に出会っても、みんなといっしょなら問題ないか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
「ふむ、ラカムタも子供達も準備万端のようじゃのう」
「青が旅を支援してくれるが、自分達でしっかりと準備をしておくに越した事はないからな」
「それはそうじゃ。……それにしても青は大丈夫かのう」
村長が心配そうにイリュキンと水守達が集まっている方を見つめた。なぜならイリュキンはそれなりに落ち着いてるけど、水守達が緊張で今にも吐きそうになっているからだ。なんで水守達が、こんな風になっているかというと二日前の僕がきっかけだね。
青の村に行く人選が決まりラカムタさんを中心に準備をしていく中、僕は重要な事を思い出してイリュキンに聞いてみた。
「イリュキン、聞きたい事があるんだけど良い?」
「ああ、構わないよ。何かな?」
「まだ青の村に来るかは聞いてないんだけど、もし鬼熊と破壊猪とディグリがいっしょに行きたいって言ったら、三体が青の村に行くのは大丈夫?」
僕が言った瞬間にイリュキンと水守達がビシッて動かなくなった。そして水守のまとめ役のタキタさんがギギギギッて音がしそうな硬い動きで僕の方を向くと、恐る恐る聞いてくる。
「ヤ、ヤート殿、今、魔獣が三体と言われたか?」
「そうだけど」
「ヤート殿の言い方からすると、ヤート殿は普段から複数の魔獣と行動を共にされている?」
「よくいっしょに散歩してる。三体とも見境なく暴れるような奴じゃないから心配ないし、僕が三体と行動するようになってから、そこそこ時間が経ってるけど今のところ黒に被害は無いよ」
タキタさんが僕の言った事が本当か確かめるためにラカムタさんの方を見た。
「事実だな。ヤートだけじゃなくて今回青の村に行くガルとマイネは破壊猪の背に乗って赤の村から黒の村まで旅をしていて、リンリーはヤートといっしょに三体と何度も大神林の中を歩いている。あと三体は黒の村の門のすぐ近くまで、よく来ているが特に何の問題も起こっていないから心配するな。俺達、黒も慣れたからお前達も慣れるさ」
「し、しかし万が一の事が起こったら……」
「それはどんな事にも言える事じゃ無いのか?」
「うっ……」
ラカムタさんの言葉にタキタさんは反論ができなくなる。周りの水守達も同じで沈黙に包まれる中、目を閉じて何かを考えていたみたいでイリュキンが一回うなずいた。
「……確かにそうだね」
「姫さま?」
「ヤート君、三体に青の村に来てもらって構わないと伝えてもらえるかな」
「姫さま!!!!」
「とりあえず三体にどうするか聞いてくる。ラカムタさん、ちょっと森に行って来て良い?」
「ああ、行ってこい。重要な事は早めに確認しておくべきだ」
「わかった。行ってくる」
僕が森に行くため歩き出して少ししたら、後ろから水守達の「姫さま、なぜですか!?」や「ありえませんぞ!!」っていう叫び声が聞こえて来た。水守達の反応が鬼熊に僕が出会っていっしょに散歩し始めた頃の黒のみんなの反応に似ていて少しおかしい。そしてその後、森に入って三体に聞いたらいっしょに行くって即答された。黒の村に戻りイリュキン達にその事を伝えると水守達の顔色が一気に悪くなったから、鎮静効果のある薬草を渡しておいた。
そんな訳で今現在初めて複数の高位の魔獣に出会う水守達の緊張が高まっていて、離れて見ていてもキョロキョロと森を見回したり森の奥を凝視したりと挙動不審になっている。そんな中、比較的落ち着いているイリュキンが僕に話しかけて来た。
「ヤート君、三体はいつ頃私達と合流するのかな?」
「特に時間を決めてるわけじゃ無いから、僕達が移動してたらその内来ると思う」
「ふむ、それなら、ここに留まっているよりも出発した方が良いな」
「水守達と違ってイリュキンは落ち着いてるね」
「私は完全に初めてというわけじゃ無いからさ」
「ああ、イリュキンは破壊猪には会ってたね」
「そういう事。さて、それじゃあ村長にあいさつして出発しようか」
「うん、わかった」
イリュキンは身なりを確認してから村長に近づき一礼した。
「黒の村長、今日まで黒の村への逗留を許可していただき感謝します。我ら青の一同はこれより青の村へ出発すると共に、ヤート君達を青の村へ案内したいと思います」
「うむ、旅の無事を祈っとるよ」
「ありがとうございます。……では、みんな出発だ!!!!」
さて、今回はどういう旅になるんだろう? ……まあ、何が起きても何に出会っても、みんなといっしょなら問題ないか。
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◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
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