ひ弱な竜人 ~周りより弱い身体に転生して、たまに面倒くさい事にも出会うけど家族・仲間・植物に囲まれて二度目の人生を楽しんでます~

白黒 キリン

文字の大きさ
157 / 318

決戦にて 激突の結果と新たな魔法

しおりを挟む
 魔石の視線が、もう僕しか見てないって感じだ。その考えが行動にも出て僕への突進だからわかりやすい。それに対する僕の行動も単純で、魔石から逃げたくないので迎撃する。

緑盛魔法グリーンカーペット超育成ハイグロウ樹根撃拳ルートナックル

 僕の周りの足もとから根が何本も出てきて絡んでいき、巨大な根の拳と太く強靭な根の腕を形作る。そこからギチギチと音を立てながら根の腕が僕の後ろに引かれ、殴る前の振りかぶった状態になった。

 魔石の黒い水の防御を超えられるかはやってみないとわからないけど、さすがにこれだけの大質量を高速で打ち込めば全く通じないという事はないはず。まあ、仮に通じなかったとしても、その時はその時でなんとかすれば良いだけだ。

「ギィイイ!!」

 魔石が僕の迎撃態勢を見たのか叫び声を上げて、固めた黒い水で僕の方に向けてる面をどんどん鋭角に変化させ僕を貫くという魔石の意思を現す槍の穂先のような形になった。

 しかも魔石は黒い水の形状を変えてる最中も、後方の面を伸ばして苔達の地面を押し自分を加速させている。僕は僕でそんな魔石の様子を見て、生やす根の本数を増やし樹根撃拳ルートナックルを強化していく。これで決められると良いんだけどな。

殴れゴー樹根撃拳ルートナックル
「ギャギィアアア!!」

 あと数瞬で魔石が僕へと到達する時に、樹根撃拳ルートナックルの巨大な根の拳と魔石の槍のように鋭角に固まった黒い水が激突してドバンッと衝撃波と衝突音が拡がった。そして、その結果は…………決着つかずの相打ちとなった。僕の樹根撃拳ルートナックルは拳部分が壊され、魔石は固めた黒い水の鋭角部分が樹根撃拳ルートナックルに砕かれたから引き分けだね。

 ただ、魔石を遠くに殴り飛ばせたという点を考えると僕の勝ちって言えるかもしれない。とはいえ問題は樹根撃拳ルートナックルでも決定打にならなかった事。さらに威力のある魔法がいるのか、……魔石はまだまだ殴り飛ばされた勢いが無くなりそうにないから魔法の準備をするとすれば今だね。

緑よコールグリーン緑よコールグリーン我が望む大砲となれクリエイト・ルートバレル

 魔石に拳部分を砕かれた樹根撃拳ルートナックルがばらけ、そのまま世界樹の杖ユグドラシルロッドに絡みついていく。そして完成したのが世界樹の杖ユグドラシルロッドを核とした長大な樹根の大砲ルートバレル。僕はこれからこの樹根の大砲ルートバレルに力を集める。

緑よコールグリーン緑よコールグリーン我に力をパワーチャージ

 僕が呼びかけると地面になってる苔達・聖月草ムーングラス発光栗フラッシュマロンがドクンと脈動してから緑色の魔力を放ち、その魔力が世界樹の杖ユグドラシルロッドに集まってきた。……ああ、この感覚は苔達が地面になっていて見えないけど、大霊湖だいれいこの水生植物達も力を貸してくれてるね。

 植物達の緑色の魔力が世界樹の杖ユグドラシルロッドに溜まり、次に樹根の大砲ルートバレルに流れていく。…………魔力面はともかく制御するのがきついな。世界樹の杖ユグドラシルロッド樹林緑地界降臨グリーンワールド樹根の大砲ルートバレルを同時に発動してるわけだから当たり前か。泣き言を言ってる暇はないから僕は僕のできる事をするだけだ。

「ギィッ!!」

 ようやく樹根撃拳ルートナックルに殴り飛ばされた勢いが止まった魔石が、すぐに僕の方を見て叫ぶ。これは僕が魔石を消滅させれる魔法を作り上げようとしてるから当たり前で、魔石が僕の魔法の完成を阻止するために動き出すのも当然だね。

「ギィギィアッ!!」

 魔石がまた自分を押し出して僕の方に来ようとする。僕は樹林緑地界降臨グリーンワールドを維持するために世界樹の杖ユグドラシルロッドを地面に突き刺していて動けないし、魔法を完成させるために迎撃もできなくなっている。このままだと僕は何もできずに魔石に襲われるだろうけど、僕は一人じゃない。

「ガアッ!!」
「ギャ!!」

 僕への突進を始めた魔石が鬼熊オーガベアの前足の振り下ろしを受けて、また吹き飛ばされる。そして魔石が体勢を立て直した時には、僕と魔石の間にみんなが陣取って魔石をにらみつけていた。

「おい、ヤートのところに行けると思うなよ?」
「ガア」
「ブオ」
「絶対二通シマセン」
「これ以上、大霊湖だいれいこで暴れさせるわけにはいかん」
「本当にその通りです」
「何よりここで奴を見逃せば、青にとっての末代までの恥」

 ラカムタさん・三体・ハインネルフさん・イーリリスさん・タキタさんが魔石の相手をしてくれるなら安心だ。僕が目を閉じ集まってくる植物達の魔力の制御に全神経を集中すると、それを合図にラカムタさん達と魔石の戦いが始まった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎後書き
 最後まで読んでいただきありがとうございます。

 注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。

 感想や評価もお待ちしています。
しおりを挟む
感想 73

あなたにおすすめの小説

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

転生したので好きに生きよう!

ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。 不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。 奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。 ※見切り発車感が凄い。 ※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。

《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。 そして夢をみた。 日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。 その顔を見て目が覚めた。 なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。 数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。 幼少期、最初はツラい状況が続きます。 作者都合のゆるふわご都合設定です。 日曜日以外、1日1話更新目指してます。 エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。 お楽しみ頂けたら幸いです。 *************** 2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます! 100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!! 2024年9月9日  お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます! 200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!! 2025年1月6日  お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております! ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします! 2025年3月17日 お気に入り登録400人達成 驚愕し若干焦っております! こんなにも多くの方に呼んでいただけるとか、本当に感謝感謝でございます。こんなにも長くなった物語でも、ここまで見捨てずに居てくださる皆様、ありがとうございます!! 2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?! なんですと?!完結してからも登録してくださる方が?!ありがとうございます、ありがとうございます!! こんなに多くの方にお読み頂けて幸せでございます。 どうしよう、欲が出て来た? …ショートショートとか書いてみようかな? 2025年7月8日 お気に入り登録600人達成?! うそぉん?! 欲が…欲が…ック!……うん。減った…皆様ごめんなさい、欲は出しちゃいけないらしい… 2025年9月21日 お気に入り登録700人達成?! どうしよう、どうしよう、何をどう感謝してお返ししたら良いのだろう…

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト) 前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した 生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ 魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する ということで努力していくことにしました

転生令嬢の食いしん坊万罪!

ねこたま本店
ファンタジー
   訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。  そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。  プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。  しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。  プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。  これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。  こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。  今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。 ※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。 ※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。 大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。 そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。 しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。 戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。 「面白いじゃん?」 アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。

処理中です...